広島はドラフト1位で創価大・田中正義投手、桜美林大・佐々木千隼投手と、今ドラフトの注目株を2度指名しましたが、ともにクジで外してしまいました。
そして3度目の1位指名で交渉権を獲得したのが慶応大学の加藤拓也投手です。
2016年 ドラフト1位指名
X1位 | 田中 正義 | 投手 | 創価大 |
X1位 | 佐々木 千隼 | 投手 | 桜美林大 |
1位 | 加藤 拓也 | 投手 | 慶応大 |
25年ぶりの優勝を果たしたカープのドラ1・加藤投手はどのような投手なのでしょうか?
2016年 セ・リーグ順位 – 試合数 143試合 –
チーム | 勝 | 負 | 引 | 勝率 | 勝差 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1位 | 広島 | 89 | 52 | 2 | .631 | – |
2位 | 巨人 | 71 | 69 | 3 | .507 | 17.5 |
3位 | DeNA | 69 | 71 | 3 | .493 | 2.0 |
4位 | 阪神 | 64 | 76 | 3 | .457 | 5.0 |
5位 | ヤクルト | 64 | 78 | 1 | .451 | 1.0 |
6位 | 中日 | 58 | 82 | 3 | .414 | 5.0 |
加藤拓也投手の経歴・生い立ち
加藤拓也投手は1994年12月31日、大晦日に生まれました。
東京都出身で、家族にはご両親とお姉さんがいます。
小学1年のときに地元の中野リトルで野球を始め、中学時代はシニアリーグで捕手を務めていました。
加藤 拓也(かとう たくや)-広島東洋カープ (2017 – )
生年月日 | 1994年12月31日(21歳) |
出身地 | 東京都中野区 |
身長 | 175cm |
体重 | 88kg |
ポジション | 投手 |
投打 | 右投右打 |
プロ入り | 慶應義塾大学〜2016年 ドラフト1位 |
球種 | スライダー・スプリット・ツーシーム |
その後、慶応義塾高校に進みましたが、エースナンバーを背負ったのは3年生になってからのこと。
コントロールは悪いが、力のある投球で、時には完封勝利を、 また時には四球連発で炎上したりと、けして安定感のある投球ではありませんでした。
高校時代に甲子園に出場した経験はありません。
慶応高校 甲子園通算成績
大会 | 出場回数 | 勝敗 | 優勝 | 準優勝 | ベスト4 |
春の選抜 | 5回 | 5勝5敗 | 0 | 0 | 0 |
夏の選手権 | 12回 | 13勝11敗 | 1 | 1 | 0 |
甲子園通算 | 17回 | 18勝16敗 | 1 | 1 | 0 |
その後、慶応大学に進み、1年の秋には早くもエース格の働きを見せるようになります。
また球速も150キロを掲示するようになり、その後は先発に、中継ぎにとフル 回転の働きを見せるようなります。
大学4年秋にドラフト会議まであと1ヶ月ほどに迫った9月16日、東大戦でリーグ史上24人目となるノーヒットノーランを達成!
ノーヒットノーラン -東京六大学野球秋季リーグ戦 東大戦
球数 | 内野ゴロ | 内野飛球 | 外野飛球 | 三振 | 四死球 | 自責点 |
129球 | 9(犠打含) | 2 | 4 | 10 | 5 | – |
プロスカウトの評価をさらに高めることになり、広島が2度のくじ引きに外れた末ではありましたが、晴れて1位指名となりました。
身長 は175cmと投手としてはけして上背があるわけではありません。
しかし体重は88キロで、筋肉質でがっちりした体型。
そこから繰り出すストレートは最 速153キロ。
体格から見ても納得できるパワフルなストレートが武器です。
ちなみに彼女の情報はまだありませんが、1位指名でプロに入団することになりそ うな投手だけに、これから一層、モテ期が来るかもしれませんね。
大学時代の経歴・注目された訳
慶応ボーイの加藤投手は決して上背に恵まれているわけではありません。
投手としては小柄な175センチ。
しかし東京ヤクルト小川泰弘投手を思わせるような ダイナミックなフォームで、しかも最速154キロのストレートを投げます。
小川 泰弘(おがわ やすひろ)-東京ヤクルトスワローズ (2013 – )
生年月日 | 1990年5月16日(26歳) |
出身地 | 愛知県田原市 |
身長 | 171cm |
体重 | 80kg |
ポジション | 投手 |
投打 | 右投右打 |
プロ入り | 2012年 ドラフト2位 |
2016年 小川投手成績
登板 | 防御率 | 勝敗 | 投球回 | 三振 | 自責点 | WHIP |
25 | 4.50 | 8勝9敗 | 158.0 | 114 | 79 | 1.27 |
(通算)95 | 3.51 | 44勝27敗 | 612.1 | 485 | 239 | 1.21 |
気迫を前面に押し出すような豪快な投球で、どんどん三振を奪っていく速球派で す。
そんな加藤投手は1年生のときからエース格の働きを見せ、2年春のリーグ戦で法政大学戦に登板し、6者連続三振など15奪三振を奪う快投で、 完封勝利を飾りました。
先発に、中継ぎにと獅子奮迅の投球で、大学では通算62試合に登板し22勝をマーク。
大学時代には大リーグ・オリオールズ のマイナーチームとの練習試合で、4回を投げて11奪三振という目の覚めるような投球を見せました。
豪快な投球で三振の山を築く投球がプロからも注目され たのです。
慶応大学時代 投手成績
年度 | 登板 | 防御率 | 勝敗 | 投球回 | 三振 | 自責点 |
13春〜16秋 | 62 | 1.96 | 22勝12敗 | 298.1 | 266 | 65 |
全国大会 投手成績
年度 | 登板 | 防御率 | 投球回 | 三振 | 四死 | 自責点 |
2014・16 | 1 | 1.50 | 6.0 | 5 | 1 | 1 |
国際大会 投手成績
年度 | 登板 | 防御率 | 投球回 | 三振 | 四死 | 自責点 |
2014 | 8 | 1.80 | 15.0 | 28 | 8 | 3 |
2016年ドラフト
2016年 ドラフト
1位 | 加藤 拓也 | 投手 | 慶応大 |
2位 | 高橋 昂也 | 投手 | 花咲徳栄高 |
3位 | 床田 寛樹 | 投手 | 中部学院大 |
4位 | 坂倉 将吾 | 捕手 | 日大三高 |
5位 | アドゥワ 誠 | 投手 | 松山聖陵高 |
6位 | 長井 良太 | 投手 | つくば秀英高 |
来シーズン即戦力になれるか
即戦力投手が欲しかった緒方監督にとって、加藤投手はまさにうってつけの存在と言えます。
監督自身、即戦力として期待しており、1年目から一軍で起用する 意向は十分にあります。
なんせ、真っ向勝負を挑んでいく気迫とマウンド度胸は、プロ野球選手向きの性格といえるでしょう。
そこに期待している側面も大きい ようです。
問題はその起用法ということになりますが、球団幹部は中継ぎでもいけるのではないかとも考えているようです。
真っ向勝負で、三振をバンバン奪えるタイプだけに、中継ぎタイプなのかもしれません。
そうなるとチーム内では来季も残留となればセットアッパーで活躍したジャクソン投手、さらには今村投手や守護神の中崎投手あたりがチーム内のライバルとなってくるでしょう。
ジェイ・ジャクソン -広島東洋カープ (2016 – )
生年月日 | 1987年10月27日(28歳) | ||
出身地 | アメリカ合衆国サウスカロライナ州 | ||
身長 | 185cm | ||
体重 | 89kg | ||
ポジション | 投手 | ||
投打 | 右投右打 | ||
NPB入り | 2016年〜広島東洋カープ |
今村 猛(いまむら たける)-広島東洋カープ (2010 – )
生年月日 | 1991年4月17日(25歳) |
出身地 | 長崎県佐世保市 |
身長 | 183cm |
体重 | 95kg |
ポジション | 投手 |
投打 | 右投右打 |
プロ入り | 清峰高〜2009年 ドラフト1位 |
中﨑 翔太(なかざき しょうた)-広島東洋カープ (2011 – )
生年月日 | 1992年8月10日(24歳) |
出身地 | 鹿児島県曽於市 |
身長 | 186cm |
体重 | 96kg |
ポジション | 投手 |
投打 | 右投右打 |
プロ入り | 日南学園高〜2010年 ドラフト6位 |
広島 中継ぎ・抑え投手 2016成績
役割 | 選手 | 試合数 | 防御率 | 勝 | 敗 | ホールド | セーブ |
中継ぎ | 今村 猛 | 67 | 2.44 | 3 | 4 | 22 | 2 |
中継ぎ | ジャクソン | 67 | 1.71 | 5 | 4 | 37 | 0 |
中継ぎ | ヘーゲンズ | 50 | 2.92 | 7 | 5 | 19 | 0 |
中継ぎ | 一岡 竜司 | 27 | 1.82 | 1 | 1 | 5 | 0 |
中継ぎ | 大瀬良 大地 | 17 | 3.32 | 3 | 1 | 4 | 0 |
抑え | 中﨑 翔太 | 61 | 1.32 | 3 | 4 | 7 | 34 |
また先発となれば、豪快な投球が持ち味の投手がいないだけに、その個性を存分に発揮できる可能性もあるでしょう。
まとめ
マウンド度胸が良く、昭和の香りが漂うタイプ…球団からはそう評価されている加藤投手。
その豪快で堂々とした投球が魅力ですが、その持ち味をプロの舞台で1年目からどのように発揮するのでしょうか。
育成手腕が高く、若手が次々に台頭している環境である広島に入団することは加藤投手にとっても大きなプラスでしょう。
その環境の中で1年目からどう起用され、それにどう応えていくか注目されます。
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