広島は今年リーグ優勝の達成を含めて素晴らしい成績を残しました。
一方でローテーション投手だった黒田投手の引退もあり、来季に向けた不安も見え隠れしています。
そんな中で活躍が期待される選手の一人が、塹江敦哉投手ではないでしょうか?
そこで今回は、広島・塹江敦哉投手についてご紹介させていただきましょう!
広島カープ・塹江敦哉投手の経歴
塹江敦哉選手は香川県高松市出身で今年19歳になります。
小学3年の頃から野球を始め、中学との一貫教育を行っている高松北高校でエスカレーター式に進学を決めています。
塹江 敦哉(ほりえ あつや) -広島東洋カープ (2015 – )
生年月日 | 1997年2月21日(19歳) |
出身地 | 香川県高松市 |
身長 | 178cm |
体重 | 78kg |
ポジション | 投手 |
投打 | 左投左打 |
プロ入り | 高松北高校〜2014年 広島ドラフト3位 |
2016年成績 | 登3 防11.37(0勝1敗)投6.1 振6 |
香川県立高松北高校時代
高校1年時に投手に転向してからは4番とエースを兼任し、高校3年時には最速150kmをマークしたストレートを武器に活躍。
第95回全国高校野球選手権香川大会 (2013年)塹江選手2年生時
回戦 | 対戦校 | 勝敗 | |
二回戦 | 高瀬 | ○ | 6-0 |
三回戦 | 高松南 | ○ | 5-3 |
準々決勝 | 小豆島 | ○ | 4-0 |
準決勝 | 丸亀 | ● | (5回コールド)0-11 |
第96回全国高校野球選手権香川大会 (2014年)塹江選手3年生時
回戦 | 対戦校 | 勝敗 | 回数 | 被安打 | 三振 | 四死球 | 失点 | |
二回戦 | 多度津 | ○ | 6-5 | 9.0 | 3 | 14 | 5 | 5 |
三回戦 | 藤井 | ○ | 8-1 | 7.0 | 2 | 11 | 1 | 1 |
準々決勝 | 観音寺中央 | ● | 4-7 | 6.0 | 5 | 6 | 9 | 5 |
合計 | 防御率 4.50 | – | – | 22.0 | 10 | 31 | 15 | 11 |
甲子園の出場こそならなかったものの、2014年のドラフトで広島に3巡目指名を受け、入団しています。
▲ 左)秦敏博野球部監督、(中)塹江敦哉投手、右)父親の誠さん
2014年広島ドラフト指名選手
1位 | 野間 峻祥 | 外野手 | 中部学院大学 |
2位 | 薮田 和樹 | 投手 | 亜細亜大学 |
3位 | 塹江 敦哉 | 投手 | 高松北高 |
4位 | 藤井 皓哉 | 投手 | おかやま山陽高 |
5位 | 桑原 樹 | 内野手 | 常葉学園菊川高 |
6位 | 飯田 哲矢 | 投手 | JR東日本 |
7位 | 多田 大輔 | 捕手 | 鳴門渦潮高 |
高校時代のエピソードとしては練習試合でのこととはいえ、ノーヒットノーランの達成。
国公立大学の合格を目指すグローバルコースに在籍していたこと、さらには英語検定2級や留学経験まで有しているという文字通りの文武両道さを備えていたことでしょうか。
野球の実力もさることながら、高校時分からここまで文武両道さを見せてくれている選手も珍しいように感じますね!
ご家族についてですが、現在は独身とのこと。
まだ年齢的にはこれからといったところでしょう!
プロ入り後の成長は?黒田なきエース格になれるか?
プロ入り前から150キロのストレートと鋭いスライダーには定評のあった選手ですが、同時に制球力に課題を残しているとされていました。
そのため、プロ入り後にこの点が解消されているかどうかがポイントになります。
2015年
プロ入り後の2015年度にはNPB選抜メンバーに代役としてですが出場し、1イニングを三者凡退に仕留めるなど無難な成績を残していますね。
2015ファーム投手成績
2014年 (18歳) 広島ドラフト3位 契約金4000万円
年度 | 登板 | 防御率 | 勝敗 | 投球回 | 三振 | 被安打 | 自責点 | 年俸 |
2015年(19) | 7 | 2.45 | 1勝1敗 | 22.0 | 11 | 17 | 6 | 500万 |
2016年
翌2016年にはフレッシュオールスターで159キロという球速表示を出して、周囲を驚かせています。
2016ファーム投手成績
年度 | 登板 | 防御率 | 勝敗 | 投球回 | 三振 | 被安打 | 自責点 | 年俸 |
2016年(20) | 17 | 5.77 | 2勝3敗 | 73.1 | 53 | 85 | 47 | 540万 |
1軍投手成績
年度 | 登板 | 防御率 | 勝敗 | 投球回 | 三振 | 被安打 | 自責点 | 年俸 |
2016年(20) | 3 | 11.37 | 0勝1敗 | 6.1 | 6 | 6 | 8 | 540万 |
そんな塹江投手への首脳陣の評価ですが、先発左腕が不足している現状もあって、評価は高いですね。
ただし、現時点での評価の高さはあくまでも期待値という見方が妥当です。
実戦で使っていくためには一皮むけなくてはという面も少なからずあるでしょう。
159キロ出したのは偶然であってもボールの質自体は間違いなくエース級!
コントロールがある程度落ち着けば、十分に黒田投手の代わりになれる可能性はあると見ています。
2017高卒3年目の覚醒はあるか!?
2016年の成績を見る限り、まだコントロールの甘さや安定感の不安定さは克服できていないと見るのが妥当です。
現時点で活躍できるとは言い難いのが現状でもあるかと思います。
1軍のデビュー戦となった巨人戦ではプロの洗礼を浴びる形になりました。
同年3試合目の初先発となった試合(DeNA戦)では5回を2失点にまとめる等、試合を作ることに成功しており、この辺りには成長の跡が見られますね。
それでもこの選手の素質の高さを踏まえれば、満足できる成績ではありませんが・・・
【広島】防御率162・00男・塹江(ほりえ)初先発で5回2失点
高卒2年目左腕の広島・塹江(ほりえ)敦哉投手(19)がプロ初先発のマウンドに上がり、5回を2安打2失点と及第点の内容だった。プロ初勝利は逃したものの「一人一人思い切っていく」と話していた通り、気迫あふれる投球を見せた。初回に先頭・桑原にヒットを許すと、1死からロペスに30号2ランを被弾。いきなり窮地に追い込まれたが、その後は最速150キロの速球を武器にヒットを許さず、5回まで投げきった。
プロ初登板した11日の巨人戦(東京D)では1 死しか奪えず6失点KO。防御率は162・00まで膨れ上がった。緒方監督からは「次は2つアウトを取れ」と励まされ、16日の中日戦(マツダ)では1回 無失点とステップアップ。この日は15アウトを奪った。ポストシーズンでの起用は白紙の状態だが、将来のエース候補が確かな可能性を示した。
今季1軍の舞台で結果を残したというのは自信にも繋がるでしょうし、来季への足がかりとしては十分ではないでしょうか!
ファームで成績を残し1軍の舞台へ上がり、順調にステップを上がってきているのも確かな証。
現時点で活躍を明言することはできませんが、上手くいけば来季2017年に覚醒を期待できるかもしれません!
広島 先発投手陣 2016成績
役割 | 選手 | 試合数 | 防御率 | 勝 | 敗 | ホールド | セーブ |
先発 | 野村 祐輔 | 25 | 2.71 | 16 | 3 | 0 | 0 |
先発 | ジョンソン | 26 | 2.15 | 15 | 7 | 0 | 0 |
先発 | 黒田 博樹(引退) | 24 | 3.09 | 10 | 8 | 0 | 0 |
先発候補 | 福井 優也 | 13 | 4.34 | 5 | 4 | 0 | 0 |
先発候補 | 岡田 明丈 | 18 | 3.02 | 4 | 3 | 1 | 0 |
先発候補 | 横山 弘樹 | 6 | 5.47 | 2 | 2 | 0 | 0 |
まとめ
以上、塹江選手についてでした。
エース格でもあった黒田選手の代わりは並の選手には到底勤まりません。
黒田 博樹(くろだ ひろき) -広島東洋カープ (1997 – 2007)(2015-2016)
生年月日 | 1975年2月10日(41歳) |
出身地 | 大阪府大阪市住之江区 |
身長 | 185cm |
体重 | 93kg |
ポジション | 投手 |
投打 | 右投右打 |
プロ入り | 専修大学〜1996年広島ドラフト2位(逆指名) |
NPB通算:13年 | 登321 防3.55(124勝105敗)投2021.2 振1461 |
それを埋めるだけの可能性を持っている選手として名前が挙がるうちの一人が塹江選手であることは間違いないかと思います!
チーム事情を踏まえると来季、活躍してくれないと困る選手でもありますし、彼の存在が2017年の広島カープの行く末を決めると言っても過言ではないかもしれません!