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今年春の選抜高校野球大会で21世紀枠に選ばれた岩手・不来方高校。
春夏通じて初の甲子園出場となりましたが、なんと野球部員はたったの10名。
もちろん今大会の出場校の中で最小部員数となります。
厳しい東北の冬には雪の中でも練習を続け、21世紀枠で掴んだ憧れの甲子園の切符。
そんな不来方高校はどんな戦いをして甲子園出場を決めたのか、そして選手にも注目してみましょう。
岩手・不来方(こずかた)高校の秋季実績は?
「不来方(こずかた)」とは岩手県の県庁所在地・盛岡市のことを指します。
不来方高校は盛岡市の南、矢巾町にある公立高校で、今まで甲子園に出場したことは春夏通じて1度もありません。
今回、21世紀枠に選ばれたことで、嬉しい初出場となりました。
全国大会の戦績 -不来方(こずかた)高校(岩手県)
大会 | 出場回数 | 勝敗 | 優勝 | 準優勝 | ベスト4 |
春の選抜 | 0回 | 0勝0敗 | 0 | 0 | 0 |
夏の選手権 | 0回 | 0勝0敗 | 0 | 0 | 0 |
甲子園通算 | 0回 | 0勝0敗 | 0 | 0 | 0 |
秋季岩手大会
不来方高校は昨年秋・岩手地区大会の初戦で、盛岡一高に完封負けを喫し、いきなり敗退となりました。
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しかし、敗者復活戦では打線の奮起で勝率すると、地区大会代表決定戦で平舘高校に13対3で大勝し、岩手大会本戦にコマを進めました。
岩手大会本戦では自慢の打線が繋がり、攻撃力を前面に押し出して勝利を積み重ねました。
決勝では岩手の強豪・盛岡大付属高校に0対9の完敗となりましたが、見事準優勝を手にています。
秋季岩手大会 ( 2016年成績:準優勝 )
回戦・対戦校 | |||
---|---|---|---|
地区予選一回戦 | 盛岡一 | ● | 0-6 |
敗者復活 | 江南義塾盛岡 | ○ | 9-5 |
地区予選決定戦 | 平舘 | ○ | 13-3 |
一回戦 | 遠野 | ○ | 11-0 |
二回戦 | 福岡 | ○ | 2-1 |
準々決勝 | 盛岡市立 | ○ | 7-1 |
準決勝 | 花巻農 | ○ | 6-4 |
決勝 | 盛岡大付 | ● | 0-9 |
秋季東北大会
秋季東北大会では初戦の八戸学院光星高校に0対2と善戦しながらも完封負けとなりました。
秋季東北大会 ( 2016年成績:初戦敗退 )
回戦・対戦校 | |||
---|---|---|---|
準々決勝 | 八戸学院光星(青森) | ● | 0-2 |
21世紀枠に選ばれた訳は?
そんな不来方高校の野球部は、わずか10人。
故障者が2人出たら、野球が出来ないという厳しい状況です。
しかも実戦形式の練習も出来ません。
それでも、徹底的に打撃練習を強化。
攻撃的な野球を目指し、それを貫いたことが、21世紀枠に選ばれた大きなポイントとなりました。
出場が決まってからも、追加で野球部員を募集していたようですが、新たなメンバーは集まらず、選抜も10人で臨む事に。
でも、チームは10人でやるつもりだったと、その結束をより強めたようです。
不来方(こずかた)高校の戦績 -初出場
チーム成績 | |||
---|---|---|---|
試合数 | 9 | 打 率 | .273 |
勝 利 | 6 | 本塁打 | 0 |
敗 戦 | 3 | 犠打飛 | 10 |
得 点 | 1試合平均 5.3 | 盗 塁 |
11 |
失 点 | 1試合平均 3.4 | 失 策 | 6 |
岩手・不来方 (こずかた)高校の注目選手は?
徹底的に打撃力をみがいてきた打線には繋がりがあります。
一度、打線が繋がると大きな得点力があるのが特徴です。
そんな打線の中心にいるのが4番の小比類巻圭汰選手。
しかも小比類巻選手はチームのエースでもあり、4番でもあります。
小比類巻 圭汰(こひるいまき けいた)3年 – 不来方高:170cm74kg 右投右打
登板 | 投球回 | 自責点 | 安打 | 三振 | 四死球 | 防御率 |
8 | 67.0 | 21 | 59 | 33 | 27 | 2.82 |
ピッチャーとしては、最速137キロのストレートに、スライダーやチェンジアップを投げ込みます。
エースで4番しかも主将、まさにチームの顔です。
不来方高校 主なスタメン -(2016年秋季成績)
打順 | 選手 | 守備 | 身長/体重 | 投打 | 学年 | 打撃成績 | 本 | 点 |
1番 | 鷹觜 零志 | 遊撃手 | 162/65 | 右投右打 | 2年 | 率.450(40打数18安打) | 0 | 3 |
2番 | 桜井 琉太郎 | 二塁手 | 173/70 | 右投右打 | 3年 | 率.143(35打数5安打) | 0 | 4 |
3番 | 菊池 康太 | 捕手 | 174/70 | 右投右打 | 3年 | 率.258(31打数8安打) | 0 | 1 |
4番 | 小比類巻 圭汰 | 投手 | 170/74 | 右投右打 | 3年 | 率.256(39打数10安打) | 0 | 9 |
5番 | 菊池 勇輝 | 中翼手 | 174/68 | 右投右打 | 3年 | 率.257(35打数9安打) | 0 | 9 |
6番 | 吉田 圭太 | 一塁手 | 169/70 | 左投左打 | 3年 | 率.296(27打数8安打) | 0 | 4 |
7番 | 岩間 龍輝 | 右翼手 | 167/62 | 右投左打 | 2年 | 率.290(31打数9安打) | 0 | 2 |
8番 | 菅原 岳人 | 左翼手 | 170/91 | 右投右打 | 3年 | 率.321(28打数9安打) | 0 | 3 |
9番 | 舟山 純平 | 三塁手 | 174/77 | 右投右打 | 3年 | 率.241(29打数7安打) | 0 | 6 |
まとめ
部員はわずか10人でも、徹底的な打撃練習を積むことで、攻撃的野球を貫いてきた不来方高校。
昨年秋の秋季岩手大会の地区予選では初戦敗退しながらも、敗者復活戦で勝ちあがってきた粘りと集中力があります。
たとえ部員が10人でも選抜に出場できることを証明した不来方高校。
強豪ひしめく選抜の舞台で、客観的に見れば、非常に厳しい戦いとなるのでしょうが、雪国で鍛えた打撃とチームの結束力で、好試合を見せてくれるのではないでしょうか。
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