松坂大輔投手を擁して優勝を果たした1990年代後半から2000年代中盤にかけて黄金時代を築いた神奈川・横浜高校。
春3回、夏2回の優勝経験を誇る日本屈指の強豪校です。
選抜はここ3年出場から遠ざかっているものの、この夏2年連続17回目の甲子園出場を決めました。
果たして今年の横浜高校の戦力は?
甲子園出場までの経緯とともに見ていきましょう。
夏の甲子園 結果 ( 2017年成績 )
回戦・対戦校 | |||
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一回戦 | 秀岳館(熊本) | ● | 4-6 |
横浜高校の実績は?
全国大会の戦績 -横浜高校(神奈川県)2年連続17回目
大会 | 出場回数 | 勝敗 | 優勝 | 準優勝 | ベスト4 |
春の選抜 | 15回 | 23勝12敗 | 3 | 1 | 0 |
夏の選手権 | 17回 | 33勝15敗 | 2 | 0 | 3 |
甲子園通算 | 32回 | 56勝27敗 | 5 | 1 | 3 |
激戦区の神奈川県予選でも優勝候補の最有力候補だった横浜高校。
神奈川県予選の戦い ( 2017年 )
2回戦から登場し、4回戦では武相高校、4回戦では藤沢翔陵高校と強豪校を次々破り勝ち上がっています。
準々決勝・相洋戦では初回から4点を奪い試合を優勢に進め7回コールドで勝利しました。
準決勝では甲子園出場経験もある桐光学園高校を相手に、序盤に5点リードを一気に追いつかれる苦しい展開。
それでも中盤以降も得点を積み重ね、2ケタ得点での勝利となりました。
準決勝戦 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 |
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○ 横浜 | 1 | 4 | 0 | 1 | 0 | 0 | 2 | 0 | 2 | 10 |
● 桐光学園 | 0 | 0 | 5 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 6 |
そして決勝戦は神奈川県下でもう1つの優勝候補である東海大相模高校。
先制点を許すも、すぐさま同点に。
その後も3本の本塁打などで着実に得点を重ね、打線爆発!
強豪・東海大相模をねじ伏せて、2年連続の甲子園出場を決めました。
決勝戦 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
● 東海大相模 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 3 |
○ 横浜 | 1 | 0 | 3 | 1 | 0 | 0 | 4 | 0 | X | 9 |
選手権神奈川大会 ( 2017年成績:優勝 )
回戦・対戦校 | |||
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二回戦 | 南 | ○ | (7回コールド)12-0 |
三回戦 | 秀英 | ○ | 9-2 |
四回戦 | 武相 | ○ | 6-4 |
五回戦 | 藤沢翔陵 | ○ | 6-2 |
準々決勝 | 相洋 | ○ | (7回コールド)9-1 |
準決勝 | 桐光学園 | ○ | 10-6 |
決勝 | 東海大相模 | ○ | 9-3 |
今年の横浜高、最大の持ち味は強力な打線にあります。
神奈川県大会では4番・増田珠選手が4試合連続本塁打、通算5本塁打をマーク。
チームでも14本塁打を放つ長打力は、今夏でも屈指の強力打線を誇ります。
準々決勝で9点、 準決勝で10点、そして決勝でも9点と、大会終盤でもその勢いは止まりませんでした。
その打線は甲子園の舞台でも相手にとっては脅威となることでしょう。
注目選手は?
強打の横浜高校だけに、打線にはドラフト候補ともされる選手が目白押しです。
その中でも4番・増田珠選手は神奈川県大会で5本塁打を放ち、決勝戦では4打数4安打で広角に打ち分ける巧みな打撃技術を見せています。
増田珠(ますだ しゅう)3年 – 横浜高:180m83kg 右右 外野手
また捕手の福永奨選手はパンチ力ある打撃と、強肩が魅力で、プロからも注目されています。
福永奨(ふくなが しょう)3年 – 横浜高:177cm81kg 右右 捕手
3年生だけでなく2年生でも、注目選手がいます。
万波中正選手はコンゴ出身の父を持つハーフの選手。
決勝戦では5打数5三振と精彩を欠きましたが、パワーは折り紙つきで、来年のドラフト候補にも挙がってきそうです。
万波中正(まんなみ ちゅうせい)2年 – 横浜高:190cm89kg 右右 外野手
また決勝戦では市村拓巳選手、山崎拳登選手がそれぞれ一発を放っており、これから注目される存在になるかもしれません。
市村拓巳(いちむら たくみ)3年 – 横浜高:182cm81kg 右右 内野手
山崎拳登(なかじま じゅん)2年 – 横浜高:175cm72kg 右右 内野手
野手があまりにも選手層が厚いだけに投手があまり目立ちませんが、エースナンバー板川圭矢投手。
板川圭矢(いたがわ よしや)2年 – 横浜高:173cm66kg 左左
右の塩原陸投手、1年生左腕の及川雅貴投手ら、140キロを越すストレートを持つ投手が複数いるのも大きな強みです。
塩原陸(しおばら りく)3年 – 横浜高:180cm78kg 右右
及川雅貴(およかわ まさき)1年 – 横浜高:181cm66kg 左左
まとめ
強力打線はこの夏の甲子園でも屈指でしょう。
パンチ力ある打者がずらりと揃っているため、相手投手は気を抜くところがないといったほどです。
一方で投手はコマはいるものの、若干不安要素があるのは確かです。
しかし、神奈川県予選では、その不安を補って余りあるくらい打線がカバーしました。
夏の甲子園は暑さとの戦いでもあり、相手の投手をどこまで打ち崩せるかがカギとなります。
打線が強いほど有利になるケースも多いので、横浜高校は強力打線を武器に、大会終盤ほどその強さを発揮してくるのではないでしょうか。