四半世紀ぶりにセリーグを制覇した広島カープ。
強力打線で次々と逆転勝利を手にし、圧倒的なリードで優勝をつかみました。
そんな今年のカープの強力打線を引っ張る存在だったのが丸佳浩選手です。
果たして丸選手はカープを黄金時代に導けるか、経歴と今季の活躍ぶりから探ってみましょう。
丸佳浩の経歴・生い立ち
丸 佳浩(まる よしひろ)
生年月日 | 1989年4月11日(27歳) |
出身地 | 千葉県勝浦市 |
身長 | 177cm |
体重 | 90kg |
ポジション | 外野手 |
投打 | 右投左打 |
プロ入り | 千葉経大附高〜2007年高校ドラフト3巡目 |
丸佳浩選手は1989年4月11日、千葉県勝浦市生まれで、今年27歳になりました。
野球との出会いは小学3年のとき、ソフトボールを始めたことからでした。
中学から軟式野球を始め、卒業後は千葉経済大付属高校に進学。
入学当初は外野手でしたが、3年次に投手も任されるようになりました。
外野手ならではの強肩、そしてプレーに対する真面目さやストイックさといった、精神面の強さも買われてのことでした。
丸選手は高校2年生の時に夏の高校野球に出場したことで、初めて甲子園の地を踏みました。
そして3年の春のセンバツでの出場、甲子園は計2回の経験があります。
春のセンバツ時はチームのエースとして2回戦に進出。
第88回全国高校野球選手権大会(2006年)丸選手2年生時の千葉経大付試合結果
回戦 | 対戦校 | 勝敗 | |
一回戦 | 八重山商工(沖縄県) | ● | 延長10回 6-9 |
第79回選抜高校野球大会(2007年)丸選手3年生時の千葉経大付試合結果
回戦 | 対戦校 | 勝敗 | |
一回戦 | 中京(岐阜県) | ○ | 4-5 |
二回戦 | 熊本工(熊本県) | ● | 延長12回 3-6 |
当時は打者としては高校通算49本塁打とパンチ力があり、投手としては最速140キロのストレートを投げ、野球センスの塊でした。
そんな高いセンスがプロからも注目を集め、2007年の高校生ドラフト3位で広島カープが指名し、入団することになったのです。
2007年 高校生ドラフト
1巡目 | 安部 友裕 | 内野手 | 福岡工大附城東高 |
3巡目 | 丸 佳浩 | 外野手 | 千葉経大附高 |
4巡目 | 中村 憲 | 投手 | 京都すばる高 |
チームリーダー丸佳浩の更なる覚醒はあるか
丸選手はプロ入り4年目の2011年からレギュラーに定着します。
2013年には盗塁王で初のタイトルを獲得するとともに、初のゴールデングラブ賞を受賞しました。
2014年にはプロ入り後初の全試合出場を果たすとともに、打率.310をマーク。
初のベストナインにも選出されました。
しかし2015年は全試合出場を果たしながら、打率.249と低迷し、それが打線の低迷にも繋がってしまいました。
年度別打撃成績
2007年 (18歳) ドラフト3巡目 契約金4000万円
年度 | 試合数 | 打率 | 打点 | 本塁打 | 盗塁 | 年俸 |
---|---|---|---|---|---|---|
2008年(19) | — | – | – | – | – | 500万 |
2009年(20) | — | – | – | – | – | 500万 |
2010年(21) | 14 | .158 | 1 | 0 | 1 | 550万 |
2011年(22) | 131 | .241 | 50 | 9 | 9 | 600万 |
2012年(23) | 106 | .247 | 22 | 4 | 14 | 1700万 |
2013年(24) | 140 | .273 | 58 | 14 | 29 | 2300万 |
2014年(25) | 144 | .310 | 67 | 19 | 26 | 5100万 |
2015年(26) | 143 | .249 | 63 | 19 | 15 | 9000万 |
2016年(27) | 142 | .292 | 90 | 20 | 23 | 8500万 |
通算:プロ9年 | 820 | .271 | 351 | 82 | 117 |
そして今季、昨季の悔しさを晴らすべく、打撃フォームを改造して臨み、打率は2割9分前後をマークするだけでなく、自身初の20本塁打をマークしました。
4月30日の中日戦では、3ランを2本放つ活躍を見せ、また8月12日の横浜DeNA戦では、相手の守護神・山崎康晃投手から決勝弾を放ちました。
オールスター戦でも自身初のホームランを放っており、今季の勢いを感じさせる活躍を随所に見せています。
そんな丸選手は、かつてカープに在籍していた「孤高の天才」・前田智徳さんを尊敬してやまないそうです。
打席に入ったときの、投手を目で殺すような強い視線、野球に対するストイックさ、そして打撃…すべてにおいて尊敬し、目標としています。
大先輩・前田智徳の言葉
印象に残ってるのは、まだ一軍に上がったばかりで試合が終わったときかな。ずっと室内で打っていることが多かった時に、前田さんに打つだけじゃなくて、体の調子を整えるというか、ずっと一軍でやってるとバランスがズレてくるから、そういうのも直すのも上達の近道と。
前田 智徳(まえだ とものり)
生年月日 | 1971年6月14日(45歳) |
出身地 | 熊本県玉名市 |
身長 | 176cm |
体重 | 80kg |
ポジション | 外野手 |
投打 | 右投左打 |
プロ入り | 熊本工〜1989年 ドラフト4位 |
今季の活躍ぶりで、徐々にかつてのカープのスターに近づいてきたのではないでしょうか。
さらなる覚醒で、より目標とする前田智徳さんに近づける可能性を秘めています。
嫁・子供はどんな人?
27歳とまだまだ若い丸選手ですが、2012年に結婚して、お子さんもいらっしゃいます。
奥さんは岩政里佳さんという方で、なんと中学1年の頃の同級生だそうです。
野球に対して真摯で真面目な丸選手ですが、愛も一途に貫いていたんですね。
彼女の大学卒業を待って、結婚に至りました。
結婚した年にお子さんも生まれ、ますます野球にも身が入ったのでしょう。
ちょうど、丸選手自身がプロ野球選手としてレギュラーの座をつかんだ頃にも合致しています。
結婚することで、野球に集中し、今やカープの不動のレギュラーとして定着できたといっても過言ではありません。
まとめ
25年ぶりの優勝の原動力の1人ともなった丸佳浩選手。
カープに欠かせない主力であり、若きチームリーダーとなっています。
しかも、今季は優勝を経験したことで、さらに一回り大きな選手に成長したことでしょう。
若手の成長がカープという球団をより強くし、それが黄金時代へと繋がっていく可能性も十分にあるでしょう。
その中心メンバーに丸選手がいるのは間違いありません。