今季の横浜DeNAのルーキー戸柱恭孝選手。
「本当にルーキーなの?」と思うほど、おじさん顔ですがルーキーながら捕手では今季チーム内で最多の出場試合数を誇りました。
そんな戸柱選手とはどのような選手なのでしょうか?
また新人王は獲得できるのでしょうか?詳しく見ていきましょう。
戸柱恭孝の今季活躍は?
戸柱 恭孝(とばしら やすたか)-横浜DeNAベイスターズ(2016 -)
生年月日 | 1990年4月11日(26歳) |
出身地 | 鹿児島県肝属郡肝付町 |
身長 | 178cm |
体重 | 88kg |
ポジション | 捕手 |
投打 | 右投左打 |
プロ入り | NTT西日本〜2015年 ドラフト4位 |
捕手はなかなか育てるのが難しいポジションだと言われます。
ましてやルーキーが1年目から正捕手の座を奪うとなると近年では非常に珍しいケースでもあるのです。
戸柱恭孝選手はセリーグでは2001年の巨人・阿部慎之助選手以来となる開幕スタメン捕手となりました。
横浜DeNA・ラミレス新監督は開幕前「サインはすべてベンチから出す」と公言しており、捕手にはキャッチングと強肩を求めていました。
その2つの要素を高いレベルで兼ね備えていた戸柱選手に正捕手の白羽の矢が立ったのです。
シーズン開幕当初は時おり休みを入れながらの起用となりましたが開幕直後の3月27日には今季のルーキー勢の第1号本塁打を放ちました。
打撃面では壁にぶち当たった時期もありましたが終わってみれば124試合に出場し打率.226の成績を残しました。
年度別打撃成績
2015年(25歳) ドラフト4位 契約金5000万円
年度 | 試合数 | 打率 | 打点 | 本塁打 | 盗塁 | 年俸 |
---|---|---|---|---|---|---|
2016年(26) | 124 | .226 | 23 | 2 | 0 | 950万 |
いくら即戦力で獲得しても、いきなりプロで正捕手が務まるほど簡単なものではありません。
しかし、自分自身の素質が新監督の目に留まり、そのチャンスを活かし、しかもチームの史上初のCS進出にも大きく貢献しました。
当然新人王の資格はありますが、阪神・高山俊選手という最有力候補がいる中で、新人王獲得の可能性は低いでしょうか・・・
セ・リーグ新人王候補
選手 | 球団 | ポジション | 成績 | |
---|---|---|---|---|
今永 昇太 | DeNA | 投手 | 防2.93 | 登22 8勝9敗 投135.1 振136 |
高山 俊 | 阪神 | 外野手 | 率.275 | 試134 安136 本8 点65 盗5 |
戸柱 恭孝 | DeNA | 捕手 | 率.226 | 試124 安83 本2 点23 盗0 |
北條 史也 | 阪神 | 内野手 | 率.273 | 試122 安105 本5 点33 盗6 |
ルーキーでいきなり正捕手に上り詰めたその活躍度、チームへの貢献度はとても大きなものとなりました。
オールド・ルーキー戸柱恭孝の経歴は?
戸柱選手は1990年4月11日、鹿児島県の大隅半島、肝属郡肝付町に生まれました。
小学1年のときに地元のソフトボール少年団に入ったことが野球との出会いのきっかけとなり、中学に進学すると投手を務めました。
その後、地元の鹿屋中央高校に進学すると、野球部でキャッチャーを務めるようになりました。
残念ながら県大会ベスト4が最高で、甲子園出場を経験しないまま、高校を卒業するになりました。
その後、駒澤大学に進学し同様にキャッチャーのポジションとして投手をリードしました。
駒澤大学時代 打撃成績
試合数 | 打数 | 安打 | 本塁打 | 打点 | 四死球 | 盗塁 | 打率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
45試合 | 154 | 35 | 0 | 11 | 4 | 0 | .227 |
しかし、打撃面では目立った成績を残せなかったこともあり卒業後は社会人のNTT西日本に進みました。
2014年に行われた社会人の都市対抗野球ではチームは予選敗退となるものの大阪ガスの補強選手として起用されるとチームをベスト8に導き、さらに日本選手権でもベスト8となりました。
課題だった打撃でも、この2大会で3割を超える打率を残すとともに、キャッチング能力に優れ、2塁への送球も2秒を切る抜群の強肩もあり、それがプロから注目される要因となりました。
NTT西日本時代 打撃成績
試合数 | 打数 | 安打 | 本塁打 | 打点 | 四死球 | 盗塁 | 打率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
10試合 | 40 | 13 | 1 | 7 | 1 | – | .325 |
そして2015年のドラフト4位で横浜DeNAに指名され、入団することとなったのです。
2015年 ドラフト
1位 | 今永 昇太 | 投手 | 駒澤大学 |
2位 | 熊原 健人 | 投手 | 仙台大学 |
3位 | 柴田 竜拓 | 内野手 | 國學院大學 |
4位 | 戸柱 恭孝 | 捕手 | NTT西日本 |
5位 | 綾部 翔 | 投手 | 霞ヶ浦高 |
6位 | 青柳 昴樹 | 外野手 | 大阪桐蔭高 |
7位 | 野川 拓斗 | 投手 | 鷺宮製作所 |
結婚はしているの?兄弟・子供は?
ルーキーとはいえ、すでに26歳の戸柱選手。
おじさん顔で、すでにベテランの雰囲気をかもし出していますが、私生活でもすでにご結婚されています。
まだお子さんはいらっしゃいませんが、奥様は食事面のサポートをするために、資格取得を目指しているようで、二人三脚で、厳しいプロの世界で活躍しようと奮闘しているようです。
ちなみに、戸柱選手自身には弟がいます。
社会人チームの「オールフロンティア」に在籍している戸柱竜之介投手で、幼い頃から2人で仲良く遊んでおり、弟の球を兄が受けていたようです。
将来的には兄弟バッテリーが見られる日も来るかもしれません。
まとめ
現在のプロ野球界は捕手不足に悩んでいます。
一朝一夕ではなかなか育たないとされ、また打力のある捕手は外野手や三塁手に転向してしまうことも多く、それが有能な捕手の不在に拍車をかけています。
その中で、1年目からチームの正捕手の座をつかみつつある戸柱選手の存在は、これから先、横浜DeNAにとっては大きな財産になってくる可能性を秘めています。
有能な捕手がいるチームは強くなる可能性を大いに秘めているだけに、戸柱選手が今季の経験を糧にして、より大きな捕手に成長すれば、横浜DeNAの悲願の優勝を実現する日もそう遠くはないかもしれません。