今季、球団初のCS進出を決めラミレス新監督の下で大躍進を遂げた横浜DeNA。
若手が次々と台頭してきた中で、チームのエースとして勝ち頭となる11勝をマーク、しかも3度の完封勝利を含む5度の完投を飾った山口俊投手。
しかし、FA宣言は確実だと言われています。
果たして山口投手はどこへ行くのか、年俸や成績も重ねて、予測してみましょう。
山口俊投手の経歴・生い立ち
1987年7月11日生まれの29歳。
大分県中津市出身の山口俊投手は、今や「どすこい」というニックネームで親しまれている横浜DeNAのエースです。
山口 俊(やまぐち しゅん)-横浜DeNAベイスターズ (2006 -)
生年月日 | 1987年7月11日(29歳) |
出身地 | 大分県中津市 |
身長 | 187cm |
体重 | 97kg |
ポジション | 投手 |
投打 | 右投右打 |
プロ入り | 柳ヶ浦高〜2005年 高校生ドラフト1巡目 |
プロ通算:11年 | 登367 防3.29(39勝44敗111セーブ24ホールド)投735.1 振699 |
その「どすこい」ですが、実は山口投手の父親は元幕内の谷嵐という力士でした。
谷嵐 久(たにあらし ひさし)-時津風部屋
生年月日 | 1952年4月16日生(64歳) |
出身地 | 大分県 |
身長 | 181cm |
体重 | 128kg |
最高位 | 前頭4枚目 |
幕内成績 | 46勝59敗 |
その次男が山口投手ですが、187cm97kgという堂々とした体格もきっと父親譲りなのでしょう。
高校は大分県の柳ヶ浦高校で、1年のときに甲子園に出場しています。
3年生の時にはすでに最速151キロのストレートを投げ込むことで、プロのスカウトからも熱い視線を集めていました。
2年時の2004年には、秋季九州大会と明治神宮野球大会で優勝を経験していますが、3年春のセンバツに出場するも初戦で敗れてしまいました。
第85回全国高校野球選手権大会(2003年)山口投手1年生時の試合結果
回戦 | 対戦校 | 勝敗 | |
一回戦 | 常総学院(茨城県) | ● | 1-2 |
第35回明治神宮野球大会(2004年)山口投手2年生時の試合結果
回戦 | 対戦校 | 勝敗 | |
準々決勝 | 東海大相模(神奈川県) | ○ | (8回コールド)8-1 |
準決勝 | 神戸国際大付(兵庫県) | ○ | 7-3 |
決勝 | 愛工大名電(愛知県) | ○ | 8-2 |
第77回選抜高校野球大会(2005年)山口投手3年生時の試合結果
回戦 | 対戦校 | 勝敗 | |
一回戦 | 天理(奈良県) | ● | 0-4 |
しかし、高校球界屈指の速球派として注目を集め、2005年の高校生ドラフト1巡目で横浜ベイスターズの指名を受け、入団することになったのです。
2005年 高校生ドラフト
1巡目 | 山口 俊 | 投手 | 柳ヶ浦高 |
3巡目 | 黒羽根 利規 | 捕手 | 日大藤沢高 |
2005年 大学生・社会人ドラフト
1巡目 | 高宮 和也 | 投手 | ホンダ鈴鹿 |
3巡目 | 内藤 雄太 | 外野手 | 八戸大学 |
3巡目 | 三橋 直樹 | 投手 | 日産自動車 |
そんな「どすこい」山口投手ですが、奥さんはとても美人なのです。
というのも、奥さんは元グラビアアイドルの高木香織さん。
高木 加織(たかぎ かおり)-デビュー 1998年
生年月日 | 1985年7月23日(31歳) |
出身地 | 愛知県 |
身長 | 160cm |
体重 | 42kg |
血液型 | A型 |
スリーサイズ | 85 – 58 – 85 cm |
現在はタレント活動をしていなく、お二人の間には2人のお子さんもいらっしゃいます。
山口俊投手はどんなタイプの投手?
山口俊投手が1軍に台頭してきたのは2009年のこと。
開幕当初からセットアッパーを任され、シーズン途中からは守護神に転向。
51試合に登板し、18セーブをマークしました。
その後、2010年からは3年連続で20セーブ以上をマーク。
2014年からは先発に転向し自身最多の8勝をマークすると、今季は自身初の2桁勝利となる11勝をマークして、チームの球団初のCS進出に大きく貢献しました。
中でも今季は5度の完投、3度の完封を達成しており、これらはいずれもリーグ最高の数字となっています。
年度別投手成績
2005年 (18歳) ドラフト1巡目 契約金9000万
年度 | 登板 | 防御率 | 勝敗 | 投球回 | 三振 | 年俸 |
2006年(19) | 5 | 6.43 | 1勝2敗 | 21.0 | 17 | 870万 |
2007年(20) | 6 | 6.30 | 0勝3敗 | 20.0 | 14 | 950万 |
2008年(21) | 16 | 0.76 | 1勝1敗 | 23.2 | 28 | 880万 |
2009年(22) | 51 | 3.27 | 5勝4敗18セーブ | 55.0 | 68 | 1000万 |
2010年(23) | 54 | 2.62 | 2勝8敗30セーブ | 68.2 | 78 | 3000万 |
2011年(24) | 59 | 2.49 | 2勝6敗34セーブ | 61.1 | 48 | 5400万 |
2012年(25) | 60 | 1.74 | 1勝2敗22セーブ | 62.0 | 62 | 1億0000万 |
2013年(26) | 44 | 5.40 | 5勝2敗7セーブ | 46.2 | 48 | 1億0000万 |
2014年(27) | 33 | 2.90 | 8勝5敗 | 124.0 | 96 | 8000万 |
2015年(28) | 20 | 4.49 | 3勝6敗 | 114.1 | 119 | 8800万 |
2016年(29) | 19 | 2.86 | 11勝5敗 | 138.2 | 121 | 8000万 |
プロ通算:11年 | 367 | 3.29 | 39勝44敗111セーブ | 735.1 | 699 |
山口投手と言えば、最速で157キロのストレートを投げ込んでいたように、速球派というイメージが強いかもしれません。
しかし先発に転向してからは、それまで武器として持っていたフォークやスライダーなどに加えて、シュートやチェンジアップなども操るようになり、速球派でありながら、技巧的に相手を抑えるという新たな魅力が加わりました。
本来はけして強気なタイプの投手ではありませんでした。
しかし、先発に転向したことで、その投球に自身がみなぎるようになり、それもまた山口投手を横浜DeNAのエースに押し上げたのでしょう。
プロ通算では11年間で39勝ですが、、本格的に先発に転向してから3シーズンで22勝をマークしており、まだまだ先発として伸びる可能性がある投手と言えます。
山口投手の希望球団・興味を示す球団はどこ?
FA宣言をすることが確実視されている山口投手。
現在の年俸は8000万円で、FAランクで言えばBランクに当たります。
つまり、移籍先の球団は横浜DeNAに求められれば、人的補償をしなくてはなりません。
そんな山口投手に興味を示しているのは有力な選手であれば、必ず興味を示す巨人などが挙がっています。
山口投手自身、地元・大分に最も近い福岡ソフトバンクへの移籍を希望しているとも。
又は、まだお子さんが小さいことから環境面などでも家族に負担をかけない在京球団の巨人を希望しているとも言われています。
しかし、その一方で、横浜DeNAに残留すると言う可能性も十分にあります。
チームではエースの三浦大輔投手が引退し、山口投手にかかる期待は膨らむでしょう。
三浦 大輔(みうら だいすけ)-横浜DeNAベイスターズ (1992 – 2016)
生年月日 | 1973年12月25日(42歳) |
出身地 | 奈良県橿原市 |
身長 | 183cm |
体重 | 88kg |
ポジション | 投手 |
投打 | 右投右打 |
プロ入り | 高田商〜1991年 ドラフト6位 |
また今季、ようやくCS進出を果たし来季は更なる飛躍が期待される球団だけに、山口投手自身もチームに対する期待も大きくなっているのは間違いありません。
愛着のあるチームで優勝を経験してみたいというのは誰もが思うところでしょう。
来季は海外FA権を取得する可能性もあり1年残留した上で、大リーグに挑戦すると言う選択肢もあります。
2016年 DeNA先発投手陣
役割 | 選手 | 防御率 | 勝 | 敗 | ホールド | セーブ |
先発 | 山口 俊 | 2.86 | 11 | 5 | 0 | 0 |
先発 | 石田 健大 | 3.12 | 9 | 4 | 0 | 0 |
先発 | 今永 昇太 | 2.93 | 8 | 9 | 0 | 0 |
先発 | 井納 翔一 | 3.50 | 7 | 11 | 0 | 0 |
先発 | 久保 康友 | 3.55 | 5 | 8 | 0 | 0 |
先発 | モスコーソ | 5.18 | 5 | 7 | 0 | 0 |
いずれにしても、巨人などが興味を持っているようですが、横浜DeNAも懸命に引き留めをするようで、移籍か残留か、さらには来季オフの大リーグ挑戦かは、本人すらも分からないといったところでしょう。
まとめ
果たして山口投手はFAするのか、FA宣言をしても残留すると言う道を選ぶ可能性もあります。
しかし、球団が初のCS進出を果たしたこと、そして三浦大輔投手が引退したこと…
これらは山口投手の心を動かす要素にはなるはずです。
家族もいるという点では将来的な大リーグ挑戦の道はないのかもしれません。
そんな山口投手がどのような道を選ぶのか、その動向に注目です。