阪神の今年のルーキーの中で唯一開幕1軍メンバーに名を連ねた糸原健斗選手。
昨年Bクラスと悔しい思いをした阪神が巻き返すための戦力として、果たして即戦力としての期待に応えられるでしょうか。
そんな糸原選手に迫ってみましょう。
糸原 健斗の経歴・生い立ち
糸原健斗選手は1992年11月11日生まれ、島根県雲南市出身です。
糸原 健斗(いとはら けんと)-阪神タイガース (2017 – )
生年月日 | 1992年11月11日(歳) |
出身地 | 島根県雲南市 |
身長 | 175cm |
体重 | 80kg |
ポジション | 内野手 |
投打 | 右投左打 |
プロ入り | 開星高〜明治大〜JX-ENEOS〜阪神2016年 ドラフト5位 |
備考 | 遠投105m 50m:6秒2 |
野球を始めたのは小学2年のときのことで、当時は投手でした。
中学に入りショートに転向しています。
開星高校時代 – ( 2008 – 2011 )
高校は地元・島根の強豪である開星高校。
1年生の頃からレギュラーに定着。
秋の中国大会では、江の川高校出身、中日前監督・谷繁元信さんの島根県最多記録である8打席を上回る9打席連続ヒットマーク。
当時からシュアなバッティングには定評がありました。
高校通算29本塁打をマークするなど、パンチ力もあります。
主な高校生強打者の通算本塁打
名前 | 通算 | 経歴 |
坂本 勇人 | 39 | 光星学院-巨人 |
陽 岱鋼 | 39 | 福岡第一-日ハム |
阿部 慎之助 | 38 | 安田学園-中大-巨人 |
オコエ 瑠偉 | 36(甲-1) | 関東一-楽天 |
糸原 健斗 | 29 | 開星-明治大-阪神 |
村田 修一 | 28 | 東福岡-日大-横浜-巨人 |
浅村 栄斗 | 22 | 大阪桐蔭-西武 |
甲子園は2年の春、3年の春・夏の3度出場経験があります。
第92回選手権大会 – ( 2010 )
回戦 | 対戦校 | 勝敗 | |
一回戦 | 仙台育英(宮城) | ● | 5-6 |
甲子園打撃成績 – ( 公式戦 )
年度 | 試合 | 打率 | 安打 | 本塁打 | 打点 | 三振 | 四球 | 出塁率 |
09春 | 2 | .571 | 7/4 | 0 | 1 | 1 | 2 | .667 |
09夏 | 1 | .333 | 3/1 | 0 | 0 | 0 | 1 | .500 |
10春 | 1 | .000 | 5/0 | 0 | 0 | 0 | 1 | .167 |
通算 | 4 | .333 | 15/5 | 0 | 0 | 0 | 1 | .474 |
同校の1年後輩には島根のジャイアンと呼ばれた、現在横浜BeNAに在籍している白根尚貴選手がいます。
白根 尚貴(しらね なおき)-横浜DeNAベイスターズ (2016 – )
生年月日 | 1993年4月28日(歳) |
出身地 | 島根県松江市 |
身長 | 185cm |
体重 | 85kg |
ポジション | 内野手 |
投打 | 右投右打 |
プロ入り | 開星高〜2011年 ソフトバンクドラフト4位 |
2016年成績 | 試3 率.000(4打0安打)本0 点0 盗1 |
明治大学時代 – ( 2011 – 2015 )
高校卒業後は明治大学に進学。
3年の春、秋ともにサードでベストナインに選ばれました。
打撃では4年次に低迷したことで、安定した力を発揮できませんでしたが、守備力の高さは注目されました。
明治大打撃成績 – ( 公式戦 )
年度 | 試合 | 打率 | 安打 | 本塁打 | 打点 | 三振 | 四球 | 出塁率 |
11春〜14秋 | 71 | .229 | 205/47 | 1 | 33 | 23 | 42 | .360 |
JX-ENEOS時代 – ( 2015 – 2017)
明治大学卒業後は社会人のJX-ENEOSに就職。
1年目から公式戦デビューして、広角に打ち分けることができる器用な打撃を披露。
チームのクリーンアップを任されました。
JX-ENEOS打撃成績 – ( 公式戦 )
年度 | 試合 | 打率 | 安打 | 本塁打 | 打点 | 三振 | 四球 | 出塁率 |
15 | 26 | .330 | 100/33 | 0 | 14 | 10 | 14 | .390 |
ドラフト会議 – ( 2016 )
高い打撃センスと守備力が評価されて、2016年のドラフト5位で阪神に入団することになったのです。
ドラフト指名選手 – ( 阪神タイガース )
1位 | 大山 悠輔 | 内野手 | 白鴎大学 |
2位 | 小野 泰己 | 投手 | 富士大学 |
3位 | 才木 浩人 | 投手 | 須磨翔風高 |
4位 | 濱地 真澄 | 投手 | 福岡大大濠高 |
5位 | 糸原 健斗 | 内野手 | JX-ENEOS |
6位 | 福永 春吾 | 投手 | 徳島インディゴソックス |
7位 | 長坂 拳弥 | 捕手 | 東北福祉大 |
8位 | 藤谷 洸介 | 投手 | パナソニック |
ちなみにプライベートの方ですが現在のところ彼女の情報は特にありません。
プロに入団したばかり。
まだまだこれからでしょう。
糸原 健斗はどんなプレーヤー?
糸原健斗選手の持ち味は何と言っても高い打撃センスと守備力です。
50m 6秒2とまずまずの俊足を持ち、転がせば内野安打という魅力も秘めています。
ミートセンスのある打撃で、外野を抜けるような打球を放ち、リードオフマン、もしくは3番タイプのバッターでしょう。
守備でもサードやセカンドを中心にショートを守ることも出来ます。
どのポジションにおいても守備力が非常に高いことも魅力の一つです。
今季阪神タイガーズ・ショートは北條選手が守っていますが、守備力には大きな課題があります。
北條 史也(ほうじょう ふみや)-阪神タイガース (2009 – )
生年月日 | 1994年7月29日(歳) |
出身地 | 大阪府堺市南区 |
身長 | 177cm |
体重 | 84kg |
ポジション | 内野手 |
投打 | 右投右打 |
プロ入り | 光星学院〜2012年 ドラフト2位 |
ベテランのサード鳥谷選手は開幕絶好調ですが、昨年のような低迷が続くとなれば、当然レギュラーは危うくなるでしょう。
鳥谷 敬(とりたに たかし)-阪神タイガース (2004 – )
生年月日 | 1981年6月26日(歳) |
出身地 | 東京都東村山市 |
身長 | 180cm |
体重 | 78kg |
ポジション | 内野手 |
投打 | 右投左打 |
プロ入り | 聖望学園高〜早稲田大〜阪神2003年 自由獲得枠 |
そうなれば、糸原選手の持ち味である「高い打撃センスと守備力」がプロの世界でも発揮できるようになれば、近い将来にレギュラーを奪う可能性は十分にあります。
2017年の活躍は期待出来るか?
糸原健斗選手は春季キャンプから1軍メンバーに抜擢されると、紅白戦で二塁打を放ちアピール。
さらに侍ジャパンとの強化試合でも東京ヤクルトの秋吉投手から二塁打を放ちました。
オープン戦でも17試合に出場。
4打点をマークし、打率3割3厘の成績を残しました。
オープン戦打撃成績 -2017年
年度 | 試合数 | 打率 | 打点 | 本塁打 | 盗塁 | 犠打 | 三振 | 出塁率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2017年(22) | 17 | .303(33打数10安打) | 4 | 0 | 0 | 1 | 5 | .361 |
一時はセカンドを守る上本選手とレギュラー争いを繰り広げ、素質の高さを大きくアピールし、金本監督から実践的な選手という高評価を得ました。
上本 博紀(うえもと ひろき)-阪神タイガース (2009 – )
生年月日 | 1986年7月4日(歳) |
出身地 | 広島県福山市 |
身長 | 173cm |
体重 | 75kg |
ポジション | 内野手 |
投打 | 右投右打 |
プロ入り | 広陵高〜早稲田大〜阪神2008年 ドラフト3位 |
本来、打撃力と守備力の高さが持ち味の糸原選手ですが、プロ野球への適応力の高さも感じられ、開幕1軍メンバー入りを果たしました。
開幕3戦目には早くもプロ初安打をマーク。
長いシーズンを考えれば、中盤以降に、内野のレギュラーを奪える可能性のある選手だと言えるでしょう。
2017年・阪神開幕オーダー (2016年成績)
1番 | 髙山 俊 | レフト | 試134 率.275(494打数136安打)本8 点65 盗5 |
2番 | 上本 博紀 | セカンド | 試45 率.257(101打数26安打)本2 点8 盗3 |
3番 | 糸井 嘉男 | センター | 試143 率.306(532打数163安打)本17 点70 盗53 |
4番 | 福留 孝介 | ライト | 試131 率.311(453打数141安打)本11 点59 盗0 |
5番 | 原口 文仁 | ファースト | 試107 率.299(318打数95安打)本11 点46 盗1 |
6番 | 北條 史也 | ショート | 試122 率.273(385打数105安打)本5 点33 盗6 |
7番 | 鳥谷 敬 | サード | 試143 率.236(449打数106安打)本7 点36 盗13 |
8番 | 梅野 隆太郎 | キャッチャー | 試37 率.135(89打数12安打)本0 点4 盗1 |
9番 | メッセンジャー | ピッチャー | 登28 防4.87(12勝11敗)投185.1 振177 |
まとめ
2年目の今シーズンも若手を積極的に使用する傾向が見られる金本監督。
今年ルーキーの中で唯一開幕1軍に抜擢された糸原選手も、金本監督の下であれば、チャンスは十分にあるはずです。
阪神打線を固定できていない部分も多いため、糸原選手にとっては1年目から勝負の年であり、レギュラーをつかめるチャンスは十分にあります。