今シーズンのプロ野球はセリーグは広島、パリーグはソフトバンクが、それぞれ優勝を成し遂げ、いよいよ佳境を迎えています。
この時期、気になるものの1つが新人王の行方。
今年も多くの新人がプロ野球選手となりましたが、果たして誰が新人王を受賞するのでしょうか。
パリーグの新人王争いの行方を占ってみます。
2017年パ・リーグ有望株は?
今シーズンのパリーグは新人王の資格を持つ選手が数多く活躍した年でもありました。
投手編
投手ではオリックスの山岡泰輔投手。
山岡 泰輔(やまおか たいすけ)- オリックス・バファローズ (2017 – )
生年月日 | 1995年9月22日(歳) |
出身地 | 広島県広島市 |
身長 | 172cm |
体重 | 68kg |
ポジション | 投手 |
投打 | 右投左打 |
プロ入り | 広島県瀬戸内高〜東京ガス〜オリックス2016年ドラフト1位 |
今シーズンは8勝を挙げ、防御率も3点台と比較的安定したピッチングを続けています。
負けが先行しているのが、不安材料ですね。
投手成績 -(2017)
年度 | 登板 | 防御率 | 勝敗 | 投球回 | 四球 | 三振 | 失点 | WHIP |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2017年(22) | 23(先発23) | 3.74 | 8勝10敗 | 144.1 | 49 | 126 | 60 | 1.25 |
※2017年10月1日
石川 柊太(いしかわ しゅうた)- 福岡ソフトバンクホークス (2014 – )
生年月日 | 1991年12月27日(歳) |
出身地 | 東京都品川区 |
身長 | 185cm |
体重 | 87kg |
ポジション | 投手 |
投打 | 右投右打 |
プロ入り | 東京都立総合工科高〜創価大学〜2013年育成選手ドラフト1位 |
石川柊太投手は、育成選手から這い上がり、先発としても今季活躍。
ソフトバンク優勝にも貢献し、8勝をマークしている新人王候補の1人と考えられます。
新人王の目安として10勝が挙げられ、両投手ともそこに到達できていない点が気になるところです。
投手成績 -(2017)
年度 | 登板 | 防御率 | 勝敗 | 投球回 | 四球 | 三振 | 失点 | WHIP |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2017年(25) | 34(先発12) | 3.29 | 8勝3敗1h | 98.1 | 50 | 99 | 38 | 1.21 |
※2017年10月1日
黒木 優太(くろき ゆうた)- オリックス・バファローズ (2017 – )
生年月日 | 1994年8月16日(歳) |
出身地 | 神奈川県横浜市港北区 |
身長 | 179cm |
体重 | 78kg |
ポジション | 投手 |
投打 | 右投左打 |
プロ入り | 橘学苑高〜立正大学〜オリックス2016年ドラフト2位 |
中継ぎ投手の活躍ぶりも光ります。
剛速球を誇るオリックスの黒木優太投手は中継ぎで6勝を挙げ、チームでもトップを争う登板試合数を投げ込みました。
投手成績 -(2017)
年度 | 登板 | 防御率 | 勝敗 | 投球回 | 四球 | 三振 | 失点 | WHIP |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2017年(23) | 55(先発0) | 4.22 | 6勝3敗25h2s | 53.1 | 26 | 62 | 26 | 1.22 |
※2017年10月1日
有吉 優樹(ありよし ゆうき)- 千葉ロッテマリーンズ (2017 – )
生年月日 | 1991年3月12日(歳) |
出身地 | 広島県広島市 |
身長 | 178cm |
体重 | 87kg |
ポジション | 投手 |
投打 | 右投右打 |
プロ入り | 千葉東金高〜東京情報大〜九州三菱自動車〜ロッテ2016年ドラフト5位 |
ロッテドラフト5位の有吉優樹投手は、低迷が続いたチーム状況の中、中継ぎで50試合以上に登板しています。
投手成績 -(2017)
年度 | 登板 | 防御率 | 勝敗 | 投球回 | 四球 | 三振 | 失点 | WHIP |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2017年(26) | 52(先発0) | 2.92 | 2勝5敗16h1s | 52.1 | 14 | 25 | 17 | 1.17 |
※2017年10月1日
高梨 雄平(たかなし ゆうへい)- 東北楽天ゴールデンイーグルス (2017 – )
生年月日 | 1992年7月13日(歳) |
出身地 | 埼玉県川越市 |
身長 | 175cm |
体重 | 81kg |
ポジション | 投手 |
投打 | 左投左打 |
プロ入り | 川越東高〜早稲田大〜JX-ENEOS〜楽天2016年ドラフト9位 |
安定感という点では楽天の高梨雄平投手が際立ちます。
ドラフト9位という下位指名でしたが、1年目から主に左のワンポイントとして40試合以上に登板し、防御率は1点台。
抜群の安定感が光ります。
投手成績 -(2017)
年度 | 登板 | 防御率 | 勝敗 | 投球回 | 四球 | 三振 | 失点 | WHIP |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2017年(25) | 43(先発0) | 1.09 | 1勝0敗12h | 41.1 | 17 | 45 | 13 | 1.14 |
※2017年10月2日
野手編
一方で野手ではなんと言っても西武の源田壮亮選手でしょう。
源田 壮亮(げんだ そうすけ)- 埼玉西武ライオンズ (2017 – )
生年月日 | 1993年2月16日(歳) |
出身地 | 大分県大分市 |
身長 | 179cm |
体重 | 73kg |
ポジション | 内野手 |
投打 | 右投左打 |
プロ入り | 大分商〜愛知学院大〜トヨタ自動車〜西武2016年ドラフト3位 |
野手の新人王候補では他の追随を許さないような成績を残しています。
1981年石毛宏典氏以来の開幕戦、ショート9番でスタメン。
シーズン中盤以降は打率が下降しましたが、ルーキーながら盗塁王のタイトルも視野に入るほどの活躍ぶり。
今では西武に欠かせない上位打線の戦力となっています。
打撃成績 -(2017)
年度 | 試合数 | 打率 | 打点 | 本塁打 | 盗塁 | 犠打 | 三振 | OPS |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2017年(24) | 141 | .270(566打数153安打) | 55 | 3 | 37 | 26 | 97 | .665 |
※2017年10月2日
各球団ドラ1の今季は?
毎年、最も期待されて入団するドラフト1位の選手たちの今シーズンはどのような成績だったでしょうか。
堀 瑞輝(ほり みずき)- 北海道日本ハムファイターズ ドラフト1位 (2017 – )
生年月日 | 1998年5月10日(歳) |
出身地 | 広島県呉市 |
身長 | 177cm |
体重 | 72kg |
ポジション | 投手 |
投打 | 左投左打 |
プロ入り | 広島新庄高等学校〜日ハム2016年ドラフト1位 |
昨年、日本一に輝いた日本ハムのドラフト1位は堀瑞輝投手。
高卒ルーキーということもあり、シーズン終盤に4試合程度投げたのみで、2年目以降に期待が膨らむところ。
投手成績 -(2017)
年度 | 登板 | 防御率 | 勝敗 | 投球回 | 四球 | 三振 | 失点 | WHIP |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2017年(19) | 4(先発1) | 3.38 | 0勝1敗 | 8.0 | 1 | 7 | 3 | 1.13 |
※2017年10月2日
高卒ルーキーとしては西武の今井達也投手、楽天・藤平尚真投手の名前も挙がります。
今井 達也(いまい たつや)- 埼玉西武ライオンズ ドラフト1位 (2017 – )
生年月日 | 1998年5月9日(歳) |
出身地 | 栃木県鹿沼市 |
身長 | 180cm |
体重 | 70kg |
ポジション | 投手 |
投打 | 右投右打 |
プロ入り | 作新学院高〜西武2016年ドラフト1位 |
西武・今井投手は、1軍登板はありません。
藤平 尚真(ふじひら しょうま)- 東北楽天ゴールデンイーグルス ドラフト1位 (2017 – )
生年月日 | 1998年9月21日(歳) |
出身地 | 千葉県千葉市 |
身長 | 185cm |
体重 | 85kg |
ポジション | 投手 |
投打 | 右投右打 |
プロ入り | 横浜高〜楽天2016年ドラフト1位 |
藤平投手は1軍デビューだけでなく、すでに2勝をマークしています。
こちらも将来の楽天のエースになる素質を1年目から十分に感じさせています。
投手成績 -(2017)
年度 | 登板 | 防御率 | 勝敗 | 投球回 | 四球 | 三振 | 失点 | WHIP |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2017年(19) | 7(先発7) | 2.65 | 2勝4敗 | 37.1 | 14 | 38 | 12 | 1.13 |
※2017年10月2日
一方で即戦力として期待されたドラ1を見てみると、オリックスの山岡泰輔投手は1年目から8勝をマークし、新人王の有力候補となっています。
山岡 泰輔(やまおか たいすけ)- オリックス・バファローズ ドラフト1位 (2017 – )
投手成績 -(2017)
年度 | 登板 | 防御率 | 勝敗 | 投球回 | 四球 | 三振 | 失点 | WHIP |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2017年(22) | 23(先発23) | 3.74 | 8勝10敗 | 144.1 | 49 | 126 | 60 | 1.25 |
※2017年10月1日
佐々木 千隼(ささき ちはや)- 千葉ロッテマリーンズ ドラフト1位 (2017 – )
生年月日 | 1994年6月8日(歳) |
出身地 | 東京都日野市 |
身長 | 181cm |
体重 | 83kg |
ポジション | 投手 |
投打 | 右投右打 |
プロ入り | 東京都立日野高〜桜美林大学〜ロッテ2016年ドラフト1位 |
ロッテの佐々木千隼投手は、シーズン序盤は先発ローテーションにも入りましたが、4勝にとどまりました。
投手成績 -(2017)
年度 | 登板 | 防御率 | 勝敗 | 投球回 | 四球 | 三振 | 失点 | WHIP |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2017年(23) | 14(先発13) | 4.48 | 4勝7敗 | 78.1 | 45 | 55 | 39 | 1.47 |
※2017年10月1日
田中 正義(たなか せいぎ)- 福岡ソフトバンクホークス ドラフト1位 (2017 – )
生年月日 | 1994年7月19日(歳) |
出身地 | 神奈川県横浜市 |
身長 | 186cm |
体重 | 90kg |
ポジション | 投手 |
投打 | 右投右打 |
プロ入り | 創価高校〜創価大学〜ソフトバンク2016年ドラフト1位 |
5球団強豪の末にソフトバンクに入団した田中正義投手は、最も新人王に近いのではと期待されました。
いざシーズンに入ると右肩痛に苦しみ、1軍登板のないままシーズンを終えることになりそうです。
パ・リーグ新人王最有力候補は?
新人王の資格
・海外のプロ野球リーグに参加した経験がない選手 |
・初めて支配下登録を受けてから5年以内の選手 |
・前年までの出場が・・・30イニング以内(投手)/60打席以内(野手) |
過去10年 パ・リーグ歴代新人王
年度 | 選手 | 球団 | ポジション | 成績 |
---|---|---|---|---|
2016 | 高梨 裕稔 | 日ハム | 投手 | 登37(先発:14) 防2.38(10勝2敗1h)投109.2 振86 |
2015 | 有原 航平 | 日ハム | 投手 | 登18(先発:18) 防4.79(8勝6敗)投103.1 振81 |
2014 | 石川 歩 | ロッテ | 投手 | 登25(先発:25) 防3.43(10勝8敗)投160.0 振111 |
2013 | 則本 昂大 | 楽天 | 投手 | 登27(先発:25) 防3.34(15勝8敗)投170.0 振134 |
2012 | 益田 直也 | ロッテ | 投手 | 登72(先発:0) 防1.67(2勝2敗1h41s)投75.1 振57 |
2011 | 牧田 和久 | 西武 | 投手 | 登55(先発:10) 防2.61(5勝7敗22s)投127.2 振86 |
2010 | 榊原 諒 | 日ハム | 投手 | 登39(先発:1) 防2.63(10勝1敗6h)投72.0 振54 |
2009 | 摂津 正 | Sバンク | 投手 | 登70(先発:0) 防1.47(5勝2敗34h)投79.2 振102 |
2008 | 小松 聖 | オリックス | 投手 | 登36(先発:22) 防2.51(15勝3敗3h)投172.1 振151 |
2007 | 田中 将大 | 楽天 | 投手 | 登28(先発:28) 防3.82(11勝7敗)投186.1 振196 |
必ずしもドラ1が新人王を獲得するわけでもなく、特に今シーズンはドラフト下位指名であっても新人王候補に名を連ねる選手も数多くいます。
その中でも最も有力と考えられるのが西武の源田選手でしょう。
源田 壮亮(げんだ そうすけ)- 埼玉西武ライオンズ (2017 – )
盗塁王のタイトル争いにも加わり、西武のショートに定着しました。
シーズン前半は打率も3割台。
中盤以降に急降下したのは気になるところですが、最有力候補であることは間違いありません。
そして対抗馬として考えられるのが、オリックスの山岡投手、ソフトバンクの石川投手でしょう。
山岡 泰輔(やまおか たいすけ)- オリックス・バファローズ (2017 – )
石川 柊太(いしかわ しゅうた)- 福岡ソフトバンクホークス (2014 – )
ただ、ともに2ケタ勝利を達成しておらず、目安をクリアしているわけではありません。
1勝でも2ケタ勝利に近づけば、源田選手を超えて、新人王に一気に近づける可能性はあります。
セ・リーグ新人王 最有力候補
選手 | 球団 | ポジション | 成績 |
---|---|---|---|
源田 壮亮 | 西武 | 内野手 | 試141 率.270(566打153安打)本3 点55 盗37 |
山岡 泰輔 | オリックス | 投手 | 登23(先発:23) 防3.74(8勝10敗)投144.1 振126 |
石川 柊太 | sバンク | 投手 | 登34(先発:12) 防3.29(8勝3敗1h)投98.1 振99 |
※2017年10月2日