オリックスの糸井嘉男選手と言えば、その身体能力の高さでかつてはトリプルスリーも狙えると言われるほどの逸材として知られていますね!
しかし、糸井選手はまだトリプルスリーを残念ながら現在まで達成できていません。
この記録が達成困難なこととして知られているのも頷(うなず)けるところではないでしょうか?
今回は、そんな糸井選手についてご紹介させていただきたいと思います!
糸井嘉男の経歴・生い立ち
糸井 嘉男(いとい よしお)
生年月日 | 1981年7月31日(35歳) |
出身地 | 京都府与謝郡与謝野町 |
身長 | 187cm |
体重 | 88kg |
ポジション | 外野手 |
投打 | 右投左打 |
プロ入り | 近畿大〜2003年 自由獲得枠 |
糸井選手は京都府与謝郡与謝野町の出身で、現在は35歳になります。
中学時代にはすでに野球を始めていたそうですが、この頃はそれほど有名ではありませんでした。
その後、強豪校ではない宮津高校に進学したのですが、怪我があったせいで在学中はほとんど満足のいく活躍ができない状態が続いていましたね。
それでも当時からその抜群の身体能力の高さはプロスカウトの注目を集めていて、12球団が視察に来るほどだったと言われています。
高校で野球ができたのはそういった事情もあり、実質4ヶ月程度だったとされています。
強豪校でもなく本人も万全ではない時期が長かったため、甲子園の出場経験も持っていません。
その後に近畿大学に進学。
3年の時にデビューを果たして4年時にはエースとしてチームを牽引。
5勝無敗の大活躍で最優秀選手、最優秀投手、ベストナインを獲得しています。
近畿大学時代の通算投手成績は9勝1敗。
その活躍が認められる形で日本ハムに自由獲得枠で入団したわけです。
この頃は投手としての活躍が目立っていたこともあり、入団時は投手でしたね!
元々は投手でしたので、肩が強かったこともありますが、それと同じく打撃センスと足の速さも注目されていましたので、3年目に外野手転向、今に至るというわけです。
▲投手として入団しながらまったく芽が出ず、入団から3年目に投手から野手へのコンバート。
年度別打撃成績
2003年 (22歳) 自由獲得枠 契約金1億円
年度 | 試合数 | 打率 | 打点 | 本塁打 | 盗塁 | 年俸 |
2004年(23)日 | — | — | — | — | – | 1500万 |
2005年(24)日 | — | — | — | — | – | 1300万 |
2006年(25)日 | — | — | — | — | – | 1050万 |
2007年(26)日 | 7 | .091 | 0 | 0 | 1 | 1000万 |
2008年(27)日 | 63 | .239 | 21 | 5 | 13 | 1030万 |
2009年(28)日 | 131 | .306 | 58 | 15 | 24 | 1800万 |
2010年(29)日 | 138 | .309 | 64 | 15 | 26 | 6000万 |
2011年(30)日 | 137 | .319 | 54 | 11 | 31 | 1億0000万 |
2012年(31)日 | 134 | .304 | 48 | 9 | 22 | 1億9000万 |
2013年(32)オ | 141 | .300 | 61 | 17 | 33 | 2億0000万 |
2014年(31)オ | 140 | .331 | 81 | 19 | 31 | 2億5000万 |
2015年(32)オ | 132 | .262 | 68 | 17 | 11 | 3億5000万 |
2016年(31)オ | 114 | .305 | 56 | 11 | 46 | 2億8000万 |
プロ通算:14 | 1136 | .300 | 511 | 119 | 238 |
2016年8月28日
50m5秒台、遠投120mなど恵まれた身体能力を誇り、左打者ながら逆方向にも長打を打てる打撃センスとパワーを持つ糸井選手はメキメキと頭角を現します。
こうして見ると身体能力に目が行きがちになりますが、糸井選手は性格も天然だと言われているように数多くの面白エピソードを持っていることでも有名です。
見ている人を楽しませる才能がある選手と評することもできるのではないでしょうか?
また、家族についてですが、一般人だった嫁さんと2人の子供にご自身を含めた4人家族だそうですね!
それから、糸井選手の顔立ちからよく言われていることとして「在日なのでは?」という声があります。
母親は日本人で、お父さんが在日韓国人とのことですので、確かに純日本人とは違うようです。
ですが、あくまでも糸井選手自身は日本の国籍を持っていますので、在日ではありません。
身体能力の高さの要因の一つにはそれも含まれるのかもしれませんが、それよりも父親が元トライアスロンの選手、母親がバレーボールの元国体選手であるというスポーツ一家としてのDNAが大きかったのではないかと思います。
「トリプルスリーに最も近い男」と言われた糸井嘉男
昨季ヤクルト山田哲人選手とソフトバンク柳田悠岐選手がトリプルスリー達成しましたが、以前は糸井選手が最もトリプルスリーに近い男と呼ばれていました。
抜群の身体能力を誇っている糸井選手ですので、当然そう呼ばれてもおかしくはないのです。
トリプルスリーを達成するためにはこれまでの成績を見る限り、本塁打の数を増やしていかなくてはならないように感じます。
去年は不調でしたが、今年は盗塁の数も45と過去最高の数字を残していることから、調子も良く年齢による衰えは未だに感じないように思えます。
やはり一番のネックは、一度も達成していない本塁打30本でしょうか。
「トリプルスリー」に本塁打未達成で届かなかった選手
松永 浩美(まつなが ひろみ)
生年月日 | 1960年9月27日(55歳) |
出身地 | 福岡県北九州市八幡東区 |
身長 | 180cm |
体重 | 78kg |
ポジション | 内野手 |
投打 | 右投両打 |
プロ入り | 1978年 ドラフト外 |
現役時代、史上最高のスイッチヒッターと呼ばれた松永浩美選手。
1985年阪急時代に打率、盗塁2つを満たしたが本塁打があと4本足りませんでした。
現役生活ではこの年26本が最多で本塁打30本以上は未到達。
打率 | 本塁打 | 盗塁 |
---|---|---|
.320 | 26 | 38 |
イチロー(鈴木 一朗)
生年月日 | 1973年10月22日(42歳) |
出身地 | 愛知県西春日井郡豊山町 |
身長 | 180cm |
体重 | 79kg |
ポジション | 外野手 |
投打 | 右投左打 |
プロ入り | 1991年 ドラフト4位 |
平成の”タイトルコレクター”イチローもトリプルスリーにはあと一歩届かなかった。
オリックス時代の1995年は首位打者、盗塁王に加え、80打点で打点王のタイトルも獲得。
25本に終わった本塁打については、「イチローはアベレージ ヒッターだから」と思われるかもしれませんが、この年の本塁打王・小久保裕紀選手の28本にあと3本と肉薄。
もしトリプルスリーを達成していたら、史上初となる三冠王との同時達成という偉業を成し遂げいました。
打率 | 本塁打 | 盗塁 |
---|---|---|
.342 | 25 | 49 |
井口 資仁(いぐち ただひと)
生年月日 | 1974年12月4日(41歳) |
出身地 | 東京都西東京市 |
身長 | 178cm |
体重 | 91kg |
ポジション | 外野手 |
投打 | 右投右打 |
プロ入り | 1996年 ドラフト1位 |
現ロッテの井口資仁選手も2003年ダイエー時代に本塁打あと3本で逃しています。
本塁打30本は、2001年に一度達成しています。
2001年シーズンは、本塁打30、盗塁44、打率.261と打率が足りませんでした。
どんなに能力のある名選手でも、ちょっとした巡り合わせで達成を逃すほどに、トリプルスリーの前には”見えない壁”があるようですね!
打率 | 本塁打 | 盗塁 |
---|---|---|
.340 | 27 | 42 |
史上最年長盗塁王を獲得できるか?
今年、糸井選手が盗塁王を獲得すると史上最年長での獲得となるわけです。
過去に同様の記録を持っていた福本豊選手、大石大二郎選手と比較した時、記録達成した段階で両選手とも盗塁の数が減少傾向にありました。
選手 | 達成年度 | 盗塁 | 試合数 | 打率 | 本塁打 | 打点 |
福本豊 (阪急) | 1982 (34歳11ヶ月) | 57 | 127 | .303 | 15 | 54 |
大石大二郎 (近鉄) | 1993 (34歳11ヶ月) | 31 | 127 | .257 | 10 | 49 |
糸井選手の場合は自身過去最高成績での獲得となり、衰えを感じさせないという点で違いがありますね。
これが最高ではなく、これから先も期待できる選手という意味で集大成とは違うところに過去の最年長盗塁王とは異なる魅力を感じます。
現在までで2位の西武金子選手との差はわずかに3つです。
予断を許せない状況であることに違いはありませんが、出塁率では大きく糸井選手が上回っていることから、今後の盗塁の機会も含めて獲得の可能性は高いと思います!
2016年盗塁記録
順位 | 選手 | 盗塁 | 出塁率 | 安打数 |
1 | 糸井嘉男 (オ) | 46 | .397 | 128 |
2 | 金子侑司 (西) | 43 | .346 | 104 |
3 | 西川遥輝 (日) | 32 | .393 | 120 |
4 | 柳田悠岐 (ソ) | 21 | .445 | 126 |
2016年8月28日
糸井嘉男の天然伝説エピソード
糸井選手と言えばその天然エピソードにも注目が集まるのですが、いくつかご紹介させていただきましょう!
「ホームランを打ったのに3塁にヘッドスライディングした
「集合写真で一人だけビジターのユニフォームだった」
「お父さんの職業を聞かれて「お父さんいます」と発言」
「(時差ボケについて聞かれて)そういうのは向こうが自分に合わせるものですよ」
「(年俸が大幅アップした時の契約更改で)何か紙貰ったけど、よくわからなかった」
オールスター初出場の際「セ・リーグで話してみたい人は?」と問われ「えっ!? セ・リーグのベンチに入るんですか?」
リーグ優勝を決めた日の会見で「一年間ありがとうございました」。周りの選手から「まだ終わってない」と一斉にツッコまれる。
これからの目標は?「 打ったら走ります! 」
契約更改でハンコを押そうとポケットから出したらリップクリームだった。
といった言動・行動まで実に多くの逸話が残っています。
時差ボケについて環境の方が合わせるものだという発言や契約更改で紙貰ったけど、良くわからなかったという周囲を驚かせる辺りは元阪神の新庄選手を彷彿とさせます。
憎めない天然ャラクター糸井選手もまた魅力の一つですね!
まとめ
以上、糸井選手についてでした。
年齢と共に通常、身体能力は衰えていくものですが、メジャーリーグのイチロー選手の様に長く維持できる選手も中にはいますし、そうした身体の強さは天性のもの。
糸井選手には今後も身体のケアは大事にしていただきたいですね!
最年長盗塁王の獲得の行方もそうですが、選手生命をを長く続けていく事。
糸井選手はそれができる選手の一人ですから、これから先も注目して見ていきたいと思います!