オリックスの吉田正尚選手と言えば、和製大砲としての活躍が期待されている選手でもあります。
来季からは糸井選手が移籍した関係もあって、更なる飛躍が求められますね!
今回は、そんな吉田選手についてご紹介させていただきましょう!
吉田正尚の経歴・生い立ち
吉田正尚選手は福井県福井市出身で今年23歳になります。
身長は173cmとけしてプロ野球選手としては大きくありませんが、体重80キロでどっしり下印象があります。
吉田 正尚(よしだ まさたか) -オリックス・バファローズ (2016 – )
生年月日 | 1993年7月15日(23歳) |
出身地 | 福井県福井市 |
身長 | 173cm |
体重 | 80kg |
ポジション | 外野手 |
投打 | 右投左打 |
プロ入り | 青山学院大学〜2015年 オリックスドラフト1位 |
NPB通算:1年 | 試63 率.290(231打数67安打)本10 点34 盗0 |
ご両親とお兄さんの4人家族で、野球はお兄さんの影響で、小学1年のときから始めました。
地元福井県の足羽中に進学すると、シニアリーグの超名門であり、プロ野球選手になった選手も輩出している鯖江ボーイズに入団。
そして高校は2015年の選抜高校野球で初優勝を飾った福井県の名門・敦賀気比高校へ進学。
巨人・内海投手や広島・東出1軍打撃コーチら、有名選手も輩出しています。
敦賀気比高校時代
入学直後の春からレフトのレギュラーに定着し、高校時代から通算で52本塁打を放つなど、その当時から長打力は折り紙つきでした。
主な高校生強打者の通算本塁打
名前 | 通算 | 経歴 |
中田 翔 | 87(甲-4) | 大阪桐蔭-日本ハム |
高橋 周平 | 71 | 東海大甲府-中日 |
筒香 嘉智 | 69(甲-3) | 横浜高-横浜 |
中村 晃 | 60(甲-2) | 帝京-ソフトバンク |
大谷 翔平 | 56 | 花巻東-日本ハム |
岡田 貴弘(T-岡田) | 55 | 履正社-オリックス |
吉田 正尚 | 52 | 青山学院-オリックス |
鈴木 誠也 | 43 | 二松学舎大付-広島 |
森 友哉 | 41(甲-5) | 大阪桐蔭-西武 |
1年時から4番を務めて2年時にも春の選抜に出場。
順風満帆な高校生活に見えましたが、その後は甲子園の出場もならず、卒業後は青山学院大学へ進学します。
第91回全国高校野球選手権大会 (2009年)敦賀気比・吉田選手1年生時
回戦 | 対戦校 | 勝敗 | |
二回戦 | 帝京 (東京) | ● | 1-5 |
第82回選抜高校野球大会 (2010年)敦賀気比・吉田選手2年生時
回戦 | 対戦校 | 勝敗 | |
一回戦 | 天理(奈良) | ○ | 7-4 |
二回戦 | 花咲徳栄(埼玉) | ○ | 7-5 |
準々決勝 | 日大三(東京) | ● | 0-10 |
甲子園打者成績
年度 | 試合 | 打率 | 安打 | 本塁打 | 打点 | 盗塁 |
09夏・10春 | 4 | .313 | 16/5 | 0 | 2 | 0 |
青山学院大学時代
吉田正尚選手の最大の魅力は何といっても長打力にあります。
高校時代からそのパンチ力には定評がありましたが、青山学院大に進学しても1部、2部通算で4年間で17本のアーチを架けました。
ホームランを放った相手投手も、2013年の広島ドラフト2位で当時は亜細亜大のエースだった九里亜蓮投手。
九里 亜蓮(くり あれん)-広島東洋カープ (2014 – )
2015年の横浜DeNAドラフト1位の駒沢大・今永昇太投手、そして同じく東京ヤクルトドラフト1位の東洋大・原樹理投手と、名だたる投手ばかり。
今永 昇太(いまなが しょうた)-横浜DeNAベイスターズ (2016 -)
原 樹理(はら じゅり)-東京ヤクルトスワローズ (2016 -)
相手を問わず、思い切ったスイングが出来るのは吉田正尚選手の大きな魅力です。
身長173センチと決して大きくはない体型。
しかしながら、どっしりした構えからの力強いスイングは、いかにも長打力がありそうな雰囲気を持っています。
一年から4番で起用され、指名打者としてベストナインを獲得。
秋季リーグからは主に3番として活躍を続け、2年になると外野手に転向。
4本塁打を放って外野手部門のベストナインも獲得しました!
3年になってからも打撃は好調で、秋季リーグでは打率.352、3本塁打を放つ等、チームを牽引する活躍を見せています!
青山学院大学時代 打撃成績
年度 | 試合 | 打率 | 安打 | 本塁打 | 打点 | 盗塁 |
12春~14秋(1部) | 72 | .277 | 278/77 | 9 | 38 | 12 |
15春~15秋(2部) | 25 | .395 | 86/34 | 8 | 25 | 4 |
一方で2年時には日米大学野球、3年の時にはハーレムベースボールウィークに出場。
4年時にもユニバーシアードの日本代表に選ばれるなど、国際大会の経験も豊富です。
国際大会 打撃成績
年度 | 試合 | 打率 | 安打 | 本塁打 | 打点 | 盗塁 |
13日米 | 5 | .071 | 14/1 | 0 | 2 | 0 |
14ハーレム | 8 | .300 | 30/9 | 0 | 1 | 0 |
15ユニバー | 4 | .250 | 12/3 | 0 | 5 | 0 |
通算 | 17 | .232 | 56/13 | 0 | 8 | 0 |
2015年に大学日本代表とNPB選抜との試合が行われた際に速球派の投手として知られている西武の高橋光成投手から本塁打を放つ活躍を見せたことがあります。
髙橋 光成(たかはし こうな)-埼玉西武ライオンズ (2015 – )
小柄ではあるものの、プロレベルの球速に力負けしないところからは長距離打者としての片鱗を感じさせてくれています。
2015ドラフト会議
青山学院大自体は惜しくも吉田選手が4年のときに2部リーグに転落しましたが、打撃はより確実性が高まってきただけに、2015年オリックスは、左の大砲候補としてドラフト1位指名をしました。
オリックスドラフト指名選手
1位 | 吉田 正尚 | 外野手 | 青山学院大 |
2位 | 近藤 大亮 | 投手 | パナソニック |
3位 | 大城 滉二 | 内野手 | 立教大 |
4位 | 青山 大紀 | 投手 | トヨタ自動車 |
5位 | 吉田 凌 | 投手 | 東海大相模高 |
6位 | 佐藤 世那 | 投手 | 仙台育英高 |
7位 | 鈴木 昂平 | 内野手 | 三菱重工名古屋 |
8位 | 角屋 龍太 | 投手 | ジェイプロジェクト |
9位 | 赤間 謙 | 投手 | 鷺宮製作所 |
10位 | 杉本 裕太郎 | 外野手 | JR西日本 |
性格についても触れさせていただくと「どんな投手でも4打席あれば対応する自信はある」と語る辺りからは強気な面が見られます。
▲ 契約金1億円、年俸1,500万円、背番号34
性格的にもプロ向きであることが窺えるのではないでしょうか?
2016年ルーキーイヤーの活躍は?
2015年度の入団ということで昨年の2016年の今年はルーキーイヤーだった吉田選手。
打率.290、本塁打10本と新人としては十分な成績を残しています。
打撃成績
2015年(22歳)ドラフト1位 契約金1億円
年度 | 試合数 | 打率 | 打点 | 本塁打 | 盗塁 | 三振 | 年俸 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
2016年(22) | 63 | .290(231打数67安打) | 34 | 10 | 0 | 34 | 1500→2100万 |
守備成績
年度 | 試合数 | 刺殺 | 捕殺 | 失策 | 併殺 | 守備率 |
---|---|---|---|---|---|---|
2016年(22) | 54 | 86 | 4 | 1 | 0 | .989 |
守備や走塁に関しては今一つで、特に守備については危なっかしさも残る課題も見つかった一年ではなかったかと思います。
それでもバッティングについては非凡な部分を見せており、豪快なフルスイングから放たれる打球は本拠地である大阪ドームでも軽々とフェンスを越えていくほど。
素晴らしいポテンシャルを秘めていることは間違いありません!
試合でのエピソードについても触れておくと8月27日に行われた楽天との試合で2打席連発となる本塁打を放っていて、これは球団としては福本豊氏以来の記録にもなっています。
来季は糸井の抜けた「3番右翼」?
糸井選手が昨季限りでの移籍が決まったことで、その穴埋めに吉田正尚選手の活躍に期待がかかります。
糸井 嘉男(いとい よしお) -阪神タイガース (2017 – )
生年月日 | 1981年7月31日(35歳) |
出身地 | 京都府与謝郡与謝野町 |
身長 | 187cm |
体重 | 88kg |
ポジション | 外野手 |
投打 | 右投左打 |
プロ入り | 近畿大〜2003年 自由獲得枠 |
守備面や走塁面についてはともかくとして、打撃面に関しての穴埋めは十分に可能と見ています。
年間を通して怪我無く出場することさえできれば、打線の中軸としての働きも自ずと期待できるでしょう!
それだけの実力は現段階でも持っているように感じますし、昨年の成績を踏まえてもその点には特に問題は無いように感じますね。
オリックス打線 (2016年度)
1番 | 西野 真弘 | セカンド | 試143 率.264(538打数142安打)本2 点33 盗16 |
2番 | 安達 了一 | ショート | 試118 率.273(403打数110安打)本1 点34 盗6 |
3番 | 糸井 嘉男 | ライト | 試143 率.306(532打数163安打)本17 点70 盗53 |
4番 | T-岡田 | レフト | 試123 率.284(454打数129安打)本20 点76 盗5 |
5番 | 中島 裕之 | サード | 試96 率.290(314打数91安打)本8 点47 盗1 |
6番 | モレル | ファースト | 試94 率.244(308打数75安打)本8 点38 盗2 |
7番 | 吉田 正尚 | 指名打者 | 試63 率.290(231打数67安打)本10 点34 盗0 |
8番 | 若月 健矢 | キャッチャー | 試85 率.227(229打数52安打)本0 点20 盗0 |
9番 | 駿太 | センター | 試105 率.192(214打数41安打)本1 点9 盗3 |
2016年に3番、4番とチームの中心を担うポジションに起用されたことからも首脳陣の期待値も高くなっていることが窺えます。
オフシーズンに行われたアジア・ウインターリーグで大活躍したこともあり、今後、更なる期待がかけられることはまず間違いありません!
それらを踏まえると来季は3番右翼での起用が濃厚ではないでしょうか。
アジアウインターリーグ打撃成績
試合数 | 打率 | 本塁打 | 打点 | 出塁率 | OPS |
---|---|---|---|---|---|
18 | .556 | 6 | 29 | .644 | 1.700 |
まとめ
以上、オリックス・吉田正尚選手についてでした。
体格としては決して恵まれているとは言い難いですが、それ以上の期待をしてしまう魅力に溢れた夢のある選手であると言えるのではないでしょうか?
小柄な選手はプロでは大成しないとも言われている現状だけにそれを覆すほどの活躍を見せてほしいですね!