ロッテのデスパイネ選手といえば、今季24本塁打を放った長距離砲として活躍し、キューバで最強スラッガーと呼ばれたこともあった選手です。
年々、成績を上げていることからも今後、更なる期待がかかっていますが、現在は中日やソフトバンクからも声がかかっている状態だと報道されていますね。
そこで今回は、契約金3年総額12億円以上とも目されるデスパイネ選手についてご紹介させていただきましょう!
デスパイネの経歴・プレースタイルは?
デスパイネ選手はキューバの出身。
幼少の頃は多忙な両親の代わりに祖母に育てられ、名門大学でもあるマニュエル・ファハルド国立体育大学を卒業。
アルフレド・デスパイネ -千葉ロッテマリーンズ (2014 – 2016)
生年月日 | 1986年6月17日(30歳) |
出身地 | キューバ |
身長 | 175cm |
体重 | 95kg |
ポジション | 外野手 |
投打 | 右投右打 |
NPB初出場 | 2014年7月29日 |
NPB通算:3年 | 試282 率.277(1010打数280安打)本54 点187 盗0 |
その後は2004年に開催された第21回AAA世界野球選手権大会にキューバ代表として4番で出場し、優勝を果たしています。
また、同年に国内のリーグデビューも果たして新人王の次点にも輝きました!
以後は主にキューバ代表としての活躍を続け、2008年に行われた北京オリンピックにて9試合で3本塁打、12打点という文句なしの記録も叩き出していますね。
北京オリンピック最終順位
順位 | 国・地域 | 勝 | 敗 | 引分 | 得点 | 失点 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 韓国 | 9 | 0 | 0 | 50 | 26 |
2 | キューバ | 7 | 2 | 0 | 64 | 28 |
3 | アメリカ合衆国 | 6 | 3 | 0 | 50 | 36 |
4 | 日本 | 4 | 5 | 0 | 36 | 28 |
5 | 台湾(予選敗退) | 2 | 5 | 0 | 29 | 33 |
6 | カナダ(予選敗退) | 2 | 5 | 0 | 29 | 20 |
7 | オランダ(予選敗退) | 1 | 6 | 0 | 9 | 50 |
8 | 中国(予選敗退) | 1 | 6 | 0 | 14 | 60 |
それから2008年の国内リーグでは当時の本塁打記録だった31本を抜く32本を記録。
着実に力を付けていき、2009年シーズンには首位打者と本塁打王の2冠に輝くなど、この頃からキューバを代表するスラッガーとして名前が売れるようになってきたと言えるでしょう!
その後、怪我もあって一時的に成績を落とした年もありましたが、安定した成績を残し続け、2013年に国外移籍が解禁されると共にメキシカンリーグのカンペチェ・パイレーツに期間限定で移籍。
33試合の出場ながら8本塁打を放ち、翌年も20試合で5本の本塁打を放っています。
しかし、2014年のシーズン途中、偽造パスポートで選手登録されていた事実が発覚して出場停止処分を受け、結果、帰国するという事件にも見舞われてしまいました。
それでも同年の7月15日に千葉ロッテと契約。
この年、途中入団ながら12本塁打を記録した長打力が評価される形で2015年度も契約を交わし、以後はロッテに在籍し続けているということになります。
年度別打撃成績
年度 | 試合数 | 打率 | 打点 | 本塁打 | 盗塁 | 年俸 |
---|---|---|---|---|---|---|
2004-2005年(18)キューバ時代 | 83 | .313(320打数100安打) | 41 | 10 | 4 | – |
2005-2006年(19)キューバ時代 | 86 | .326(344打数112安打) | 72 | 15 | 3 | – |
2006-2007年(20)キューバ時代 | 89 | .321(336打数108安打) | 66 | 16 | 7 | – |
2007-2008年(21)キューバ時代 | 88 | .364(321打数117安打) | 78 | 24 | 14 | – |
2008-2009年(22)キューバ時代 | 90 | .375(328打数123安打) | 97 | 32 | 16 | – |
2009-2010年(23)キューバ時代 | 87 | .404(317打数128安打) | 97 | 31 | 7 | – |
2010-2011年(24)キューバ時代 | 67 | .356(261打数93安打) | 74 | 27 | 1 | – |
2011-2012年(25)キューバ時代 | 87 | .326(344打数112安打) | 105 | 36 | 4 | – |
2012-2013年(26)キューバ時代 | 79 | .382(262打数100安打) | 50 | 17 | 2 | – |
2013-2014年(27)キューバ時代 | 59 | .311(190打数59安打) | 41 | 12 | 0 | – |
2014年(28)千葉ロッテ | 45 | .311(161打数50安打) | 33 | 12 | 0 | 7000万 |
2015年(29)千葉ロッテ | 103 | .258(353打数91安打) | 62 | 18 | 0 | 2億5000万 |
2016年(30)千葉ロッテ | 134 | .280(496打数139安打) | 92 | 24 | 0 | 2億5000万 |
CNS:10年 | 815 | .348(3023打数1052安打) | 721 | 220 | 58 | – |
NPB:2年 | 282 | .277(1010打数280安打) | 187 | 54 | 0 | – |
表彰
WBC福岡ラウンドMVP | 1回 (2013年) |
また、デスパイネ選手の家族ですが、嫁さんと子供がいて、長女と長男の2人にご本人を含めた4人家族ということになりますね。
プレースタイルは小柄ながら身体能力の高さを生かしたパワー溢れるバッティングが持ち味で守備も外野ならば一通りできます。
足がそれほど速くないため、守備範囲は広くなく、バッティングを生かすのであればDHでの出場が好ましい選手でしょうか。
引き留めに3年10億円超は妥当?
最初の方でご紹介したように現在、デスパイネ選手は残留か移籍かによってその去就が注目されている状態ですが、デスパイネ選手本人は千葉ロッテに残留を希望しているいます。
また、キューバ政府もその意向を尊重すると言っていることから、残留の可能性は高いものと思われます。
ロッテ側も条件に関する明確な数字は明らかにしていませんが、一部では3年12億円の大型契約を提示したという情報も入ってきています。
事実なら異例の待遇と言っても過言ではないでしょう!
成績面のみを見れば正直なところ、金額に見合ったものではないようにも感じますが・・・
それでも着々と成績を伸ばしてきていることやチームの大砲不足の現状を踏まえると欠かすことのできない選手であります。
性格が真面目なのも外国人選手として考えればプラス要素ですから、先々の事も含めると手放すことのできない戦力であるのは間違いありません。
千葉ロッテ打線 (2016年度)
1番 | 岡田 幸文 | センター | 試121 率.275(327打数90安打)本0 点18 盗14 |
2番 | 細谷 圭 | ファースト | 試116 率.275(371打数102安打)本3 点40 盗9 |
3番 | 角中 勝也 | レフト | 試143 率.339(525打数178安打)本8 点69 盗12 |
4番 | デスパイネ | 指名打者 | 試134 率.280(496打数139安打)本24 点92 盗0 |
5番 | ナバーロ | セカンド | 試82 率.217(286打数62安打)本10 点44 盗0 |
6番 | 鈴木 大地 | ショート | 試143 率.285(501打数143安打)本6 点61 盗3 |
7番 | 清田 育宏 | ライト | 試106 率.225(365打数82安打)本6 点38 盗5 |
8番 | 田村 龍弘 | キャッチャー | 試130 率.256(371打数95安打)本2 点38 盗6 |
9番 | 中村 奨吾 | サード | 試108 率.201(278打数56安打)本6 点25 盗4 |
加えて、対抗とされるソフトバンクに取られると戦力図的に困るという背景も存在しているのではないかと思われますね。
ソフトバンク打線 (2016年度)
1番 | 福田 秀平 | ライト | 試81 率.231(212打数49安打)本3 点18 盗11 |
2番 | 今宮 健太 | ショート | 試137 率.245(497打数122安打)本10 点56 盗10 |
3番 | 柳田 悠岐 | センター | 試120 率.306(428打数131安打)本18 点73 盗23 |
4番 | 内川 聖一 | ファースト | 試141 率.304(556打数169安打)本18 点106 盗3 |
5番 | 長谷川 勇也 | 指名打者 | 試122 率.271(387打数105安打)本10 点51 盗2 |
6番 | 松田 宣浩 | サード | 試143 率.259(548打数142安打)本27 点85 盗6 |
7番 | 中村 晃 | レフト | 試106 率.287(488打数140安打)本7 点50 盗6 |
8番 | 鶴岡 慎也 | キャッチャー | 試103 率.251(231打数58安打)本2 点26 盗1 |
9番 | 本多 雄一 | セカンド | 試110 率.280(332打数93安打)本1 点27 盗23 |
そういった部分も込みで考えた時、金額は大きくなってしまいますが、ソフトバンクの資金力を踏まえるとある意味では妥当な金額だとも取れるのではないでしょうか。
それから噂では巨人も争奪戦に参加するのではないかと目されていましたが、現状ではロッテ以外だとソフトバンク、中日が移籍候補と見て間違いはないでしょう。
ただ、先日、中日側がデスパイネ獲得を否定した発言がありましたので、これで事実上、ロッテとソフトバンクの一騎打ちの構図になるのではないかと予想されます。
その上で交渉自体はキューバ政府が窓口となる関係上、資金力で上を行くソフトバンクが有利なようにも取られてしまいます。
ソフトバンク vs ロッテ打撃成績 (2016年度)
球団 | 本塁打 | 打率 | 盗塁 |
---|---|---|---|
ソフトバンク | 114 | .261(4744打数1240安打) | 107 |
千葉ロッテ | 80 | .256(4810打数1230安打) | 77 |
しかし、本人の希望を尊重するのがキューバ政府の方針でもありますから、デスパイネ選手自身がロッテ残留を希望していることからもロッテ有利は動かないのではないでしょうか?
まとめ
以上、デスパイネ選手についてでした。
12月1日現在、まだ移籍先は決まっていないデスパイネ選手ですが、個人的には本人がプレーしたい球団でやってほしいですね。
本人がロッテを希望するのであればその方向で進んでほしいところです。
今後どうなるかは不透明ながらもなるべく本人の意向が反映されるような結果になってほしいと願っています!