日ハムの増井浩俊投手といえば、リーグでも屈指のセットアッパーとして活躍してきた選手です。
その実力はWBC侍ジャパンに選出されたことからも明らかですね!
今回はそんな増井浩俊投手についてご紹介させていただきましょう!
増井浩俊投手の経歴・生い立ち
増井投手は静岡県焼津市出身で、今年32歳となります。
小学校四年生から地元焼津市の野球少年団で野球を始めます。
焼津市立和田中学校野球部ではノーヒットノーランを記録しこの経験がプロ野球選手を目指すきっかけとなります。
増井 浩俊(ますい ひろとし) -北海道日本ハムファイターズ (2010 – )
生年月日 | 1984年6月26日(32歳) |
出身地 | 静岡県焼津市 |
身長 | 181cm |
体重 | 70kg |
ポジション | 投手 |
投打 | 右投右打 |
プロ入り | 東芝〜2009年 日本ハムドラフト5位 |
NPB通算:7年 | 登350 防2.74(27勝27敗83セーブ122ホールド)投447.1 振425 |
静岡高校時代
高校は、甲子園優勝実績のある地元の強豪静岡県立静岡高校に入学。
増井投手自身は、残念ながら在籍時の甲子園出場はなりませんでした。
同じくWBCに選ばれた同じ静岡県焼津市出身の埼玉西武ライオンズ牧田和久とは、小学校時代から対戦経験がある良きライバル!
同じプロになり侍ジャパン日本代表に選ばれる事は、共にすごい選手だとわかります。
牧田 和久(まきた かずひさ) -埼玉西武ライオンズ (2011 – )
生年月日 | 1984年11月10日(32歳) |
出身地 | 静岡県焼津市 |
身長 | 177cm |
体重 | 83kg |
ポジション | 投手 |
投打 | 右投右打 |
プロ入り | 日本通運〜2010年 ドラフト2位 |
NPB通算:6年 | 登218 防2.87(50勝46敗25セーブ26ホールド)投858.2 振479 |
第84回選手権大会静岡予選 (2002年)
回戦 | 対戦校 | 勝敗 | |
一回戦 | 春野 | ○ | 5-2 |
二回戦 | 藤枝北 | ○ | 11-1 |
三回戦 | 大井川 | ○ | 12-2 |
四回戦 | 沼津学園 | ○ | 5-1 |
準々決勝 | 興誠 | ● | 5-8 |
静岡高校 甲子園通算成績
大会 | 出場回数 | 勝敗 | 優勝 | 準優勝 | ベスト4 |
春の選抜 | 15回 | 9勝15敗 | 0 | 0 | 1 |
夏の選手権 | 24回 | 22勝23敗 | 1 | 2 | 0 |
甲子園通算 | 39回 | 31勝38敗 | 1 | 2 | 1 |
駒沢大学時代
卒業後は駒澤大学に進学し1年春から公式戦に出場。
駒澤大エース候補と期待されていましたがコントロールに課題があり3年秋までは1勝どまり。
4年次は5位に沈むチームで奮闘しエースとして春秋合計7勝します。
駒沢大学時代 投手成績
年度 | 登板 | 勝敗 | 防御率 | 投球回 | 安打 | 三振 | 四死球 | 自責点 |
03〜06年 | 34 | 8勝12敗 | – | – | – | – | – | – |
東芝時代
東芝でも絶対的なエースが存在していた事もあって、特に目立つ存在ではなかったものの、入社3年目にはチームの中心投手として活躍し始めます。
徐々に頭角を現し始め、2009年には第38回IBAFワールドカップ日本代表に選出されます。
2009年ドラフト会議で開花が期待される投手として日本ハムから5位指名を受け、入団を決めています!
2009年ドラフト会議
1位 | 中村 勝 | 投手 | 春日部共栄高 |
2位 | 大塚 豊 | 投手 | 創価大学 |
3位 | 加藤 政義 | 内野手 | 九州国際大学 |
4位 | 運天ジョン・クレイトン | 投手 | 浦添工業高 |
5位 | 増井 浩俊 | 投手 | 東芝 |
6位 | 荒張 裕司 | 捕手 | 徳島インディゴソックス |
プロ入り前のエピソード
前述の通り、高校・大学時代はさほど目立つ選手ではなかったのですが、社会人野球の東芝では3年目から中心選手として出場。
先発では完封勝利を含む安定した投球を見せ、中継ぎでの登板も無難にこなすなどフル回転の活躍をしてくれています。
元々、コントロールや安定感に不安のある投手であった為、大学時代まで目立つ活躍ができずにいましたが、東芝3年目に見せてくれた投球内容はこれまでとは違う安定した投手に成長しています。
東芝時代の成績がプロスカウトに注目されたのも確かな事ですので、アマチュア時代の増井投手にとってはその後を左右する活躍だった言えるのではないでしょうか?
性格・家族は?
リリーフ投手としては珍しく穏やかな性格をしていると言われており、チームメイトからも「スイさん」と呼ばれている辺りからは親しみを持って接されている事がわかります。
最後にご家族についても触れておきますと、嫁さんと息子が2人らっしゃいます。
▲ 増井投手の奥様・増井佳奈さん(旧姓:杉本)
ご本人を含めると4人家族ということになるのですが、今年の12月に長女が生まれて
いますので、これからは5人家族となりますね!
増井浩俊投手のプレースタイルは?
増井投手は何と言っても長身から繰り出されるストレートの速さが最大の持味で、それをもって相手を圧倒するのが基本的なプレースタイルです。
加えて、落差の大きいフォークボールも併せ持っていることから、まさにリリーフ向きの投手であると言えるでしょう!
2010年ルーキーイヤー
しかし、ルーキー時代には主に先発投手としての起用が多く、この時4月27日のオリックス戦で初勝利をマークするなど、先発としての適性も備えていました。
年度別投手成績 – (2011)
2009年 (25歳) 日本ハムドラフト5位 契約金5000万
年度 | 登板 | 防御率 | 勝敗 | 投球回 | 三振 | 年俸 |
2010年(26) | 13 | 4.35 | 3勝4敗 | 60.0 | 34 | 900万 |
2011年〜2015年 セットアッパー時代
2011年からはセットアッパーとしての起用が多くなり、この年の最終的な成績も防御率1点台にリーグ3位となる34ホールドポイントも記録しています。
2012年には当時、抑えだった武田久投手が怪我で離脱した関係で抑え投手も兼任。
武田 久(たけだ ひさし) -北海道日本ハムファイターズ (2003 – )
武田投手復帰後も疲労に苦しみながら、シーズンを投げ切りパ・リーグ新記録となる45ホールド・50ホールドポイントを挙げて、最優秀中継ぎ投手のタイトルも獲得しています。
年度別投手成績 – (2011 – 2015)
年度 | 登板 | 防御率 | 勝敗 | 投球回 | 三振 | 年俸 |
2011年(27) | 56 | 1.84 | 0勝4敗34ホールド | 53.2 | 58 | 1600万 |
2012年(28) | 73 | 2.76 | 5勝5敗7セーブ45ホールド | 71.2 | 65 | 4000万 |
2013年(29) | 66 | 3.71 | 4勝4敗4セーブ28ホールド | 63.0 | 63 | 9000万 |
2014年(30) | 56 | 2.48 | 5勝6敗23セーブ10ホールド | 58.0 | 59 | 9000万 |
2015年(31) | 56 | 1.50 | 0勝1敗39セーブ4ホールド | 60.0 | 71 | 1億2000万 |
2016年 先発へ転向
以降は主にリリーフとしての登板が続いていたのですが、2016年に大きく調子を落とし、抑えとしての活躍ができず、同年の8月からルーキー時代以来となる先発に転向します。
シーズン最終戦で勝利投手となったことで、10勝・10セーブという珍しい記録も達成しました!
年度別投手成績 – (2016)
年度 | 登板 | 防御率 | 勝敗 | 投球回 | 三振 | 年俸 |
2016年(32) | 30 | 2.44 | 10勝3敗10セーブ1ホールド | 81.0 | 71 | 2億2000万 |
NPB通算:7年 | 350 | 2.74 | 27勝27敗83セーブ122ホールド | 447.1 | 425 | (17年)2億2000万 |
これは2000年に小林雅英投手が達成して以来の快挙でもあり、同時に先発・リリーフの両方をこなせる選手でなければできない記録です。
増井投手ならではの記録と言っても過言ではないと思いますね!
ハム増井、異例の10勝10セーブ 2000年ロッテ小林雅以来
パ・リーグ 日本ハム3―1ロッテ(9月30日 札幌D)シーズン中に抑えから先発に転向した日本ハムの増井が一回途中から登板し、3回2/3を1失点で白星を挙げ、今季の成績が10勝3敗10セーブとなった。同一シーズンで2桁勝利と2桁セーブを同時に達成。2000年に小林雅(ロッテ)がマークしたことがあるが異例の記録となった。
今季限りで現役を引退する武田勝から直接ボールを渡されて登板した。自身7連勝でレギュラーシーズンを締め「勝さんのようにやってやろうと思った。四球がなかったので良かった」と振り返った。
タイトル・表彰
最優秀中継ぎ投手 | 1回 (2012年) |
月間MVP | 1回(投手部門:2016年9月) |
パ・リーグ特別表彰 | 1回 (2012年) |
侍ジャパンで求められる役割は?
侍ジャパンで求められる役割についてですが、実績やタイプ的に見るなら中継ぎか抑えということになってくるかと思われます。
増井投手の場合、ストレートを軸に組み立てていくスタイルであることや短期イニングではスピードがさらに増してくることを考えた時、リリーフとしての適性が高そうです。
先発も適正は十分なのですが、他に実績のある投手が並ぶ中に入れていく必要性は感じません。
加えて、前回大会の時にリリーフ専門の投手が不在だったことによる敗戦もあっただけに実績のあるリリーバーは貴重ではないでしょうか?
以上の事を踏まえるとリリーフ起用が有力ですね!
代表歴
2015 WBSCプレミア12 日本代表 |
侍ジャパン強化試合 日本 vs チャイニーズタイペイ |
侍ジャパン 野球オランダ代表 野球メキシコ代表 強化試合 |
まとめ
以上、増井浩俊投手についてでした。
2017年の来季にはFAが取得予定であることからも注目を集める選手です。
先発に転向して10勝を挙げながらも抑えの位置にこだわりを見せている辺りは起用法に対する不満も垣間見えるだけにFAの行使も有り得るかもしれません。
その意味で来季の起用法にも注目が集まるところですし、その結果如何では他球団への移籍も十分に考えられますね!
日ハムからすれば貴重な戦力であることに違いはありませんから、今後の動向にも注目して見ていきたいと思います!