2016年中日ドラ1ルーキーだった小笠原慎之介投手。
入団当初は83キロとされていた体重は、プロ仕様の体格を目指してトレーニングしたからなのか、それとも食べすぎなのか、いよいよ100キロの大台が見えるまでに太ってきたといわれています。
そんな太り気味の未来のエースの今年はいかに?
小笠原慎之介投手の経歴・生い立ち
小笠原慎之介投手は1997年10月8日生まれ、神奈川県藤沢市の出身です。
家族はご両親と弟、妹の5人家族の中で育ちました。
弟とは良くプロレスごっこをして遊んでいたようですが、このプロレス好きはお父さんの影響とも言われています。
そんな小笠原投手ですが、野球を始めたのは小学1年のときに、地元のスポーツ少年団に入ったのがきっかけでした。
その後、中学に進学すると、ボーイズリーグに所属し、ジャイアンツカップで優勝し、日本代表に選ばれたこともありました。
高校は名門・東海大相模高校に進学します。
小笠原 慎之介(おがさわら しんのすけ) -中日ドラゴンズ (2016 – )
生年月日 | 1997年10月8日(歳) |
出身地 | 神奈川県藤沢市 |
身長 | 180cm |
体重 | 83kg |
ポジション | 投手 |
投打 | 左投左打 |
プロ入り | 東海大相模高〜 2015年 中日ドラフト1位 |
2016年成績 | 登15 防3.36(2勝6敗)投72.1 振58 |
東海大相模時代 -(2013 – 2016)
高校入学直後1年春からベンチに入り、2年の夏には甲子園でも登板しました。
第96回全国高校野球選手権大会 -小笠原投手2年時投手成績 (2014 )
回戦・対戦校 | 投球回数 | 被安打 | 奪三振数 | 与四死球数 | 自責点 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
二回戦 | 盛岡大付(広島) | ● | 3-4 | 1.1 | 1 | 3 | 1 | 0 |
3年の夏にはエースとして、県予選で27イニングを投げて、防御率0.00と他を寄せ付けない見事なピッチングで2年連続の甲子園出場を果たします。
第97回選手権 神奈川予選 -小笠原投手3年時投手成績 (2015 )
回戦・対戦校 | 投球回数 | 被安打 | 奪三振数 | 与四死球数 | 自責点 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
二回戦 | 足柄 | ○ | 11-0 | – | – | – | – | – |
三回戦 | 住吉 | ○ | 8-3 | 2.0 | 0 | 5 | 0 | 0 |
四回戦 | 藤嶺藤沢 | ○ | 7-0 | 7.0 | 3 | 12 | 3 | 0 |
五回戦 | 相洋 | ○ | 4-0 | – | – | – | – | – |
準々決勝 | 平塚学園 | ○ | 8-1 | 9.0 | 3 | 9 | 4 | 0 |
準決勝 | 日大藤沢 | ○ | 8-1 | – | – | – | – | – |
決勝 | 横浜 | ○ | 9-0 | 9.0 | 7 | 4 | 3 | 0 |
計5試合 | 防御率 0.00 | – | – | 27.0 | 13 | 30 | 10 | 0 |
甲子園のマウンドでは初戦でリリーフのマウンドに上がり、152キロのストレートを投げ込みました。
第97回全国高校野球選手権大会 -小笠原投手3年時投手成績 (2015 )
回戦・対戦校 | 投球回数 | 被安打 | 奪三振数 | 与四死球数 | 自責点 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
二回戦 | 聖光学院(福島) | ○ | 6-1 | 0.2 | 0 | 1 | 0 | 0 |
三回戦 | 遊学館(石川) | ○ | 11-2 | 8.0 | 6 | 6 | 1 | 2 |
準々決勝 | 花咲徳栄(埼玉) | ○ | 4-3 | 5.1 | 2 | 5 | 1 | 0 |
準決勝 | 関東一(東京) | ○ | 10-3 | 2.0 | 4 | 2 | 1 | 2 |
決勝 | 仙台育英(宮城) | ○ | 10-6 | 9.0 | 9 | 6 | 3 | 5 |
計5試合 | 防御率 3.24 | – | – | 25.0 | 21 | 20 | 7 | 9 |
かつてからプロ注目の存在でしたが、この150キロを超えるストレートと甲子園で優勝に導く投球でより一層評価を高めます。
甲子園通算投手成績
年度 | 試合 | 防御率 | 投球回 | 被安打 | 三振 | 四死 | 自責点 |
2014夏・2015夏 | 6 | 3.08 | 26.1 | 22 | 23 | 8 | 9 |
ドラフト会議 -(2016)
▲ 日本ハムとの競合の末、中日が交渉権を獲得
2015年のドラフト会議で中日の外れ1位指名を受け、入団しました。
▲ 契約金1億円プラス出来高5000万円、年俸1500万円、背番号は退団した川上憲伸の11を継承。
ドラフト指名選手
1位 | 小笠原 慎之介 | 投手 | 東海大学付属相模高 |
2位 | 佐藤 優 | 投手 | 東北福祉大学 |
3位 | 木下 拓哉 | 捕手 | トヨタ自動車 |
4位 | 福敬 登 | 投手 | JR九州 |
5位 | 阿部 寿樹 | 内野手 | Honda |
6位 | 石岡 諒太 | 内野手 | JR東日本 |
彼女は?
小笠原投手に彼女がいるのかは分かりませんが、ただSKE48の松井珠理奈さんの大ファンであるようです。
また大のプロレス好きで、藤波辰爾さんを尊敬しているのだとか。
プロ入り後は太り気味?
ところで、小笠原投手といえば、最近、どうも太り気味のようで…。
入団当初は83キロとされていた体重ですが、いまや100キロを目前にしているまでに太ったとされています。
プロで投げるための体作りの一環ではあり、下半身もそれだけどっしりした印象ではありますが…。
ルーキーイヤー -(2016)
そんな小笠原投手ですが、高卒ルーキーながら、交流戦中の5月31日に1軍でビューを飾り、5回1失点の好投を見せました。
好投しても、なかなか勝ち星がつかない中、デビューから3ヶ月以上が経った9月4日の巨人戦で、ようやくプロ初勝利を挙げました。
中日 vs 巨人 20回戦 -(2016年9月4日)
2013年4月23日 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
○ 中日 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 | 1 | 5 |
● 巨人 | 2 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | × | 3 |
投手成績
投球回 | 打者 | 投球数 | 被安打 | 被本塁打 | 三振 | 四死球 | 自責点 |
7.0 | 29 | 127 | 6 | 1 | 10 | 3 | 3 |
1年目は15試合に投げて、2勝6敗で防御率は3.36と、今季以降の活躍が期待される結果を残しました。
年度別投手成績 – (2016)
2016年 (18歳) 中日ドラフト1位 契約金1億円
年度 | 登板 | 防御率 | 勝敗 | 投球回 | 三振 | 年俸 |
2016年(19) | 15(先発12) | 3.36 | 2勝6敗 | 72.1 | 58 | 1500万 |
ウエスタン投手成績 – (2016)
年度 | 登板 | 防御率 | 勝敗 | 投球回 | 三振 | 自責点 |
2016年(19) | 9 | 4.93 | 3勝2敗 | 45.2 | 34 | 25 |
小笠原投手の持ち味は何と言ってもストレート。
150キロを超えるストレートは魅力的です。
もともと強靭な下半身を持っており、ジムではスクワットで200キロをオーバーしているのだとか。
それもまた豪快なストレートを引き出しているのでしょうね。
タイプとしてはかつての阪神のエース・江夏豊さんや、ヤクルトの左投手だった石井弘寿さんに似ているとも言われています。
江夏 豊(えなつ ゆたか) -阪神タイガース (1967 – 1975)
生年月日 | 1948年5月15日(歳) |
出身地 | 兵庫県尼崎市 |
身長 | 179cm |
体重 | 90kg |
ポジション | 投手 |
投打 | 左投左打 |
プロ入り | 大阪学院大学高〜1966年 阪神第1次ドラフト1位 |
NPB通算:18年 | 登829 防2.49(206勝158敗193セーブ)投3196.0 振2987 |
石井 弘寿(いしい ひろとし) -東京ヤクルトスワローズ (1996 – 2011)
生年月日 | 1977年9月14日(歳) |
出身地 | 千葉県市原市 |
身長 | 180cm |
体重 | 100kg |
ポジション | 投手 |
投打 | 左投左打 |
プロ入り | 東京学館高〜1995年 ヤクルトドラフト4位 |
NPB通算:11年 | 登339 防2.66(27勝15敗55セーブ11ホールド)投426.2 振485 |
どちらも豪快なストレートの持ち主という点では共通しています。
2017年先発ローテ入りはあるか?
1年目から先発として12試合に登板した小笠原投手。
もちろん2年目は左の先発ローテーションの有力候補に挙がってくるでしょう。
しかし、昨年のシーズン終了後に左肘の遊離軟骨除去手術を行いました。
その影響もあって、年明けにようやくキャッチボールは再開したものの、ひとまず2軍での調整ということになるでしょう。
もしかしたら、今年の開幕には出遅れる可能性もあるかもしれません。
ただ、これからも先発として期待されることでしょう。
中日の先発陣には左腕・大野雄大投手やベテランの吉見一起投手、さらに若松駿太投手らがいますが、十分に揃っているとはいえません。
大野 雄大(おおの ゆうだい)-中日ドラゴンズ (2011 – )
生年月日 | 1988年9月26日(歳) |
出身地 | 京都府京都市伏見区 |
身長 | 183cm |
体重 | 78kg |
ポジション | 投手 |
投打 | 左投左打 |
プロ入り | 佛教大学〜2010年 ドラフト1位 |
プロ通算:6年 | 登107 防3.14(42勝42敗)投697.0 振548 |
吉見 一起(よしみ かずき) -中日ドラゴンズ (2006 – )
生年月日 | 1984年9月19日(歳) |
出身地 | 京都府福知山市 |
身長 | 182cm |
体重 | 91kg |
ポジション | 投手 |
投打 | 右投右打 |
プロ入り | トヨタ自動車〜2005年 中日希望入団枠 |
プロ通算:11年 | 登179 防2.56(80勝39敗11ホールド)投1048.1 振719 |
若松 駿太(わかまつ しゅんた) -中日ドラゴンズ (2013 – )
生年月日 | 1995年2月28日(歳) |
出身地 | 福岡県久留米市 |
身長 | 180cm |
体重 | 75kg |
ポジション | 投手 |
投打 | 右投右打 |
プロ入り | 祐誠高等学校〜2012年 中日ドラフト7位 |
プロ通算:3年 | 登49 防3.11(17勝13敗)投271.2 振203 |
そこへルーキーの柳投手らも候補として加わってくるでしょうし、当然小笠原投手にとってはライバルとなるでしょう。
柳 裕也(やなぎ ゆうや)-中日ドラゴンズ (2017 – )
生年月日 | 1994年4月22日(歳) |
出身地 | 宮崎県都城市 |
身長 | 180cm |
体重 | 80kg |
ポジション | 投手 |
投打 | 右投右打 |
プロ入り | 明治大〜2016年 中日ドラフト1位 |
球種 | MAX150km スライダー・カーブ・チェンジ・ツーシーム・カット |
しかし、手術から順調に回復し、ストレートが戻ってくれば、先発ローテーションの一角に入ってくるのではないでしょうか。
2017年中日先発投手陣 – (2016年成績 )
登板(先発) | 選手 | 防御率 | 勝 | 敗 | 投球回数 | 三振 |
19(19) | 大野 雄大 | 3.54 | 7 | 10 | 129.2 | 85 |
19(18) | 若松 駿太 | 4.06 | 7 | 8 | 115.1 | 85 |
21(21) | 吉見 一起 | 3.08 | 6 | 7 | 131.1 | 81 |
20(20) | バルデス | 3.51 | 6 | 7 | 125.2 | 103 |
22(21) | ジョーダン | 4.24 | 6 | 6 | 121.0 | 108 |
15(12) | 小笠原 慎之介 | 3.36 | 2 | 6 | 72.1 | 58 |
– | 柳 裕也 | – | – | – | – | – |
まとめ
手術の影響が気になる小笠原投手。
それとともに、見ても明らかに太り気味なのも気になるところ。
しかし、高卒1年目から先発で12試合に投げ、ある程度の結果を残しただけに、飛躍が期待できる投手です。
今年、手術の影響で多少の出遅れはあるかもしれませんが、昨年最下位に沈んだチームの希望の光になる可能性は十分にあります。