中日・又吉克樹投手といえば、中継ぎのエース格の投手というイメージが強いかもしれません。
2017年今シーズンはプロ入り4年目にして初めて先発に転向。
チームが苦しむ中で安定したピッチングを見せています。
果たして又吉投手は中日ドラゴンズ新エースとなれるのでしょうか?
又吉克樹投手の経歴・プロフィール
又吉克樹投手は1990年11月4日生まれで現在歳。
沖縄県浦添市出身で中日ドラゴンズに所属している投手です。
又吉 克樹(またよし かつき)- 中日ドラゴンズ (2014 – )
生年月日 | 1990年11月4日(歳) |
出身地 | 沖縄県浦添市 |
身長 | 180cm |
体重 | 74kg |
ポジション | 投手 |
投打 | 右投右打 |
プロ入り | 沖縄県立西原高〜環太平洋大学〜香川オリーブガイナーズ〜 中日2012年 ドラフト2位 |
NPB通算:3年 | 登192(先発:0) 防2.76(21勝13敗2s70h)投208.1 振241 |
小学1年のときに地元の少年野球チームに所属し、軟式野球を始めました。
その後、地元の中学に進学し軟式野球を続けました。
中学当時は、卒業時点で身長は145cmと小さく、けして目立った活躍はしていませんでした。
沖縄・西原高校時代 – (2006 – 2009 )
中学卒業後は地元・沖縄の西原高校に進学。
当初はセカンドを守っていましたが、レギュラーではなく、打撃投手を務めていました。
3年夏にようやく控え投手となりましたが、球速も120キロに届かず・・・
コントロールには定評があっても、プロから注目される存在ではありませんでした。
甲子園出場経験はありません。
第90回選手権沖縄大会 – 3年時 ( 2008 )
回戦 | 対戦校 | 勝敗 | |
一回戦 | 沖縄高専 | ○ | 10-3 |
二回戦 | 八重山農林 | ● | 5-8 |
環太平洋大学時代 – (2009 – 2013 )
そんな又吉投手が一気に成長したのが環太平洋大学進学後でした。
当時は小柄だった又吉投手ですが、高校から大学にかけて身長が10センチ近く一気に伸びます。
体重も増えたことで、ストレートの球速が飛躍的にアップ!
入学当初には球速が138キロまで上がり、2年春にはリーグで防御率トップにも輝きました。
リーグ戦では4年間で13勝18敗と、負けが先行しましたが、これは打線の援護に恵まれなかったことによるもの。
サイドからのストレートは144キロを計時するまでになりました。
環太平洋大学成績 – ( 2010 – 2012 )
年度 | 登板 | 勝敗 | 防御率 | 投球回 | 安打 | 三振 | 四死球 | 自責点 |
10春〜12秋 | 41 | 13勝18敗 | 1.70 | 285.2 | – | – | – | 54 |
独立リーグ・香川オリーブガイナーズ時代 – (2013)
又吉投手がプロからの注目を集めるようになったのが四国アイランドリーグplusの香川オリーブガイナーズ入団後。
ストレートはついに148キロを計測。
スライダー、シンカーという決め球にカーブやチェンジアップなど、変化球も多彩にコントロールも抜群。
独立リーグ1年目から、リーグトップの13勝を挙げ、防御率も1.64という抜群の安定感を見ませベストナイン、年間グラゼニ賞のタイトルも獲得。
プロスカウトに注目される存在となったのです。
香川オリーブガイナーズ投手成績 – ( 2013 )
年度 | 登板 | 勝敗 | 防御率 | 投球回 | 安打 | 三振 | 四死球 | 自責点 |
2013 | 24 | 13勝4敗 | 1.64 | 131.1 | 94 | 101 | 35 | 24 |
ドラフト会議 – ( 2013 )
▲ 契約金6,000万円、年俸840万円、背番号16。
2013年ドラフト会議で、独立リーグ選手としては現在でも史上最高位である2位指名を中日から受けて、入団することになったのです。
ドラフト指名選手 – ( 中日ドラゴンズ )
1位 | 鈴木翔太 | 投手 | 聖隷クリストファー高 |
2位 | 又吉 克樹 | 投手 | 香川オリーブガイナーズ |
3位 | 桂依 央利 | 捕手 | 大阪商業大学 |
4位 | 阿知羅 拓馬 | 投手 | JR東日本 |
5位 | 祖父江 大輔 | 投手 | トヨタ自動車 |
6位 | 藤澤 拓斗 | 内野手 | 西濃運輸 |
彼女情報は?
又吉投手ですが今現在彼女がいるかという決定的な情報はありません。
過去女子バレー選手の吉村志穂さんと交際しているのではないかという噂がありました。
吉村 志穂(よしむら しほ)- 上尾メディックス(2012-2016)
又吉投手が吉村さんのことがタイプだと語ったことがその噂のきっかけとなったようです。
そのため交際はあくまでも噂にすぎませんが…。
又吉克樹投手のプロ入り後は?
ルーキーイヤー – ( 2014 )
又吉投手はプロ入り後、そのストレートの球速をさらに伸ばし、最速151キロとなりました。
さらにスライダーとシンカーを武器に、次々と三振を奪っていくのが持ち味。
1年目から奪三振率11.51で、イニング数を大きく上回る奪三振数を誇りました。
ルーキーイヤーから中継ぎで67試合に登板し、9勝をマークし、さらに防御率は2.21と、抜群の安定感で不動の中継ぎエースとなったのです。
年度別投手成績 – (2013)
2013年 (23歳) 中日ドラフト2位 契約金6000万円
年度 | 登板 | 防御率 | 勝敗 | 投球回 | 三振 | 年俸 |
2014年(24) | 67(先発0) | 2.21 | 9勝1敗2S24H | 81.0 | 104 | 840万 |
2年目〜昨季 – ( 2015 )
その後も調子の上がり下がりはありましたが、2年目の2015年には自己最多の30ホールドをマーク。
3年目となった昨シーズンには開幕から不振に陥り2軍調整を余儀なくされた時期もありましたが、最終的に62試合に登板。
ルーキーイヤーから3年連続で60試合以上に登板しました。
年度別投手成績 – (2015 – 2016 )
年度 | 登板 | 防御率 | 勝敗 | 投球回 | 三振 | 年俸 |
2015年(25) | 63(先発0) | 3.36 | 6勝6敗30H | 72.1 | 82 | 4000万 |
2016年(26) | 62(先発0) | 2.80 | 6勝6敗16H | 54.2 | 55 | 4500万 |
NPB通算:3年 | 192(先発0) | 2.76 | 21勝13敗2S70H | 208.1 | 241 | 5000万 |
入団4年目 – ( 2016 )
そして2017年シーズンになり、又吉投手は春季キャンプで先発としての調整をすることとなり、プロ入り後初めて先発としての役割を担うこととなったのです。
先発として成功するか?
今シーズンから先発ローテーション入りした又吉投手は4月13日の東京ヤクルトとの試合でプロ初先発のマウンドに立ち、自己最長の8回を投げて2失点の好投。
同じく4月27日の東京ヤクルト戦で7回無失点の好投で先発としての初勝利を手にしました。
2017年投手成績(5/11現在)
日付 | 登板 | 勝利 | 投球回(失点) |
4月5日 | – | – | 4.1(0) |
4月7日 | – | ○ | 3.0(0) |
4月13日 | 先発 | – | 8.0(2) |
4月21日 | 先発 | – | 7.2(2) |
4月27日 | 先発 | ○ | 7.0(0) |
5月4日 | 先発 | – | 5.0(5) |
中継ぎでは実績豊富な又吉投手ですが、プロ入り後初めて迎えた先発投手としてのシーズンは、非常に順調なスタートを切ったと言えるでしょう。
中日・又吉 先発初星 新エースだ!防御率リーグ1位0.88
◇セ・リーグ 中日2―0ヤクルト(2017年4月27日 ナゴヤドーム)
クールな中日・又吉の顔が、珍しくニヤけた。プロ3度目の先発で7回5安打無失点。先発初勝利を手にし、お立ち台で喜びをかみしめた。「中継ぎと違う達成感を味わうことができた。また、こういう投球ができるようにしたい」初回は内野ゴロ3つ。3回1死一、二塁では荒木を低めシンカーで遊ゴロ併殺。「とにかくゴロを打たせれば」と奪った21アウトのうち、犠打を含む15アウトが内野ゴロ。丁寧に低めを突いた。プロ入りから昨季までの3年間、192試合はすべて救援登板。だが昨秋、就任した森監督から先発転向プランを告げられた。3つのアウトを何度も積み重ねる先発の大変さを実感したのはオープン戦だった。3月20日、日本ハム戦(ナゴヤドーム)で先発も2本塁打を浴びて6回4失点。開幕はブルペンで迎えた。それでもロングリリーフとしてチームを支え、13日ヤクルト戦(神宮)で初先発。ここまで登板3試合すべて7回以上を投げて自責点2以下のハイクオリティースタートで、防御率はリーグ唯一の0点台(0・88)だ。
先発と中継ぎとでは調整方法も大きく異なりますが、四国アイランドリーグに所属していた頃は先発がメイン。
試合のスターターに対する違和感はないのではないでしょうか。
スピードもあり、スタミナもあり、さらに多彩な変化球を持ち合わせているだけに、先発としてもやっていける力は十分にあるはずですね。
2017年先発投手陣 – ( 2016年成績 )
選手 | 登板 | 防御率 | 勝 | 敗 | 投球回 | 三振 | WHIP |
大野 雄大 | 19(先発19) | 3.54 | 7 | 10 | 129.2 | 85 | 1.26 |
バルデス | 20(先発20) | 3.51 | 6 | 7 | 125.2 | 103 | 1.28 |
吉見 一起 | 21(先発21) | 3.08 | 6 | 7 | 131.1 | 81 | 1.23 |
若松 駿太 | 19(先発18) | 4.06 | 7 | 8 | 115.1 | 85 | 1.42 |
ジョーダン | 22(先発21) | 4.00 | 6 | 6 | 78.2 | 65 | 1.42 |
小笠原 慎之介 | 15(先発12) | 3.36 | 2 | 6 | 72.1 | 58 | 1.33 |
又吉 克樹 | 62(先発0) | 2.80 | 6 | 6 | 54.2 | 55 | 1.37 |
鈴木 翔太 | – | – | – | – | – | – | – |
まとめ
今シーズンの中日はスタートからつまずき、序盤から苦しい戦いを強いられています。
又吉投手が先発に転向することで、中継ぎに不安を残す側面もありますが・・・
まずは先発として安定したピッチングを見せており、新エースとしての期待も高まります。
右のサイドハンドの先発投手は珍しいのですが、中継ぎで培った実績を先発でどんどん活かすことができれば、新エースになれる素養は十分あるでしょう。