今年で9年目を迎える楽天期待の左腕を辛島航投手。
毎年期待される先発左腕ですが、今シーズンは開幕から3連勝!
果たしてその理由はどこにあるのでしょうか?探ってみましょう。
辛島航投手の経歴・プロフィール
辛島航投手は1990年10月18日生まれの歳。
福岡のど真ん中・博多出身の投手です。
辛島 航(からしま わたる)- 東北楽天ゴールデンイーグルス (2009 – )
生年月日 | 1990年10月18日(歳) |
出身地 | 福岡県福岡市博多区 |
身長 | 173cm |
体重 | 72kg |
ポジション | 投手 |
投打 | 左投左打 |
プロ入り | 飯塚高〜楽天2008年 ドラフト6位 |
NPB通算:7年 | 登93(先発:78) 防3.82(27勝37敗6h)投483.0 振340 |
小学1年の時に軟式野球を始めたのが野球との出会いでした。
その後、いったんはソフトボールに転向しましたが、中学からは硬式野球チームに所属。
中学2年の時からピッチャーを始めました。
福岡・飯塚高校時代 – (2006 – 2009 )
中学卒業後は飯塚高校に進学し、2年になるとエースを任されるようになりました。
3年の夏には強豪ひしめく福岡県大会で、抜群のコントロールと安定感で飯塚高校を創部46年目にして初めての甲子園出場に導きました。
甲子園では沖縄・浦添商業高校を相手に途中で爪が割れてしまうアクシデントで降板。
本人にとっても悔いが残るマウンドとなりましたが、県予選大会の好投がプロのスカウトの目に止まります。
第90回選手権大会 -3年時投手成績 (2008 )
回戦・対戦校 | 投球回数 | 被安打 | 奪三振数 | 与四死球数 | 自責点 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
一回戦 | 浦添商(沖縄) | ● | 0-7 | 8.0 | 11 | 6 | 4 | 7 |
第90回選手権福岡大会 -3年時投手成績 (2008 )
回戦・対戦校 | 投球回数 | 被安打 | 奪三振数 | 与四死球数 | 自責点 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
一回戦 | 育徳館 | ○ | 14-0 | 3.0 | 2 | – | – | 0 |
二回戦 | 若松商 | ○ | 14-0 | – | – | – | – | – |
三回戦 | 小倉東 | ○ | 7-2 | 9.0 | 4 | 9 | – | 2 |
五回戦 | 小倉 | ○ | 5-0 | 9.0 | 5 | – | – | 0 |
準々決勝 | 九州国際大付 | ○ | 1-0 | 9.0 | 2 | 12 | – | 0 |
準決勝 | 豊国学園 | ○ | 8-1 | 7.0 | 4 | 6 | – | 1 |
決勝 | 沖学園 | ○ | 6-1 | 9.0 | 6 | – | – | 1 |
計6試合 | 防御率:0.78 | – | – | 46.0 | 23 | 39 | 6 | 4 |
ドラフト会議 – ( 2008 )
2008年のドラフト会議で6位指名を受け、東北楽天に入団しました。
▲ 辛島航:契約金3,000万円、年俸600万円、背番号は58。
ドラフト指名選手 – ( 東北楽天ゴールデンイーグルス )
1位 | 藤原 紘通 | 投手 | NTT西日本 |
2位 | 中川 大志 | 内野手 | 愛知・桜丘高 |
3位 | 井坂 亮平 | 投手 | 住友金属鹿島 |
4位 | 井上 雄介 | 投手 | 青山学院大学 |
5位 | 楠城 祐介 | 外野手 | パナソニック |
6位 | 辛島 航 | 投手 | 飯塚高 |
結婚はしている?
ちなみにプライベートの方では辛島投手が既に結婚されています。
2013年に一般の女性の方と結婚し、すでにお子さんもいらっしゃるパパです。
【楽天】辛島が結婚「支えてくれた」
楽天は7日、辛島航投手(23)が結婚したことを発表した。相手の女性は、名前は非公開で、27歳、家事手伝い。昨年12月25日に、仙台市内で婚姻届を提出した。辛島は、球団を通じ「いつもどんな時も前向きに支えてくれました。これからは家庭を持つことになりますので、より一層、社会人としての自覚を持ち、野球に打ち込み、チームの勝利に貢献できるように頑張ります」とコメントした。
辛島航投手のプロ入り後は?
辛島投手は身長174cm と投手としては決して上背がある方ではありません。
それでも最速145キロのストレートと、スライダーやカーブなどの多彩な変化球をコントロール良く投げ分けるのが持ち味です。
ルーキーイヤー〜 – ( 2009 – 2013 )
ドラフト6位という下位指名での入団ながら、1年目のシーズン中盤には1軍昇格を果たしました。
年度別投手成績 – (2009 – 2012)
2008年 (18歳) 楽天ドラフト6位 契約金3000万円
年度 | 登板 | 防御率 | 勝敗 | 投球回 | 三振 | 年俸 |
2009年(19) | 2(先発0) | 9.00 | 0勝0敗 | 5.0 | 2 | 600万 |
2010年(20) | 12(先発0) | 4.97 | 0勝0敗5h | 12.2 | 11 | 610万 |
2011年(21) | – | – | – | – | – | 700万 |
先発ローテに定着 – ( 2014 )
4年目シーズンにはプロ初勝利をマークし、シーズン中盤以降には先発ローテーションに定着。
自己最多のシーズン8勝を挙げました。
5年目である2013年にはシーズン序盤こそ故障に苦しみましたが、球団史上初のパリーグ制覇を成し遂げ、日本シリーズでは第5戦に先発し、試合を作りました。
大舞台のマウンドに立ち、そして日本一も経験したのです。
年度別投手成績 – (2012 – 2014)
年度 | 登板 | 防御率 | 勝敗 | 投球回 | 三振 | 年俸 |
2012年(22) | 16(先発16) | 2.53 | 8勝5敗 | 103.1 | 79 | 620万 |
2013年(23) | 10(先発10) | 4.42 | 3勝4敗1h | 59.0 | 45 | 2200万 |
2014年(24) | 25(先発25) | 3.79 | 8勝13敗 | 154.1 | 99 | 2100万 |
近年 – ( 2015 – 2016 )
辛島投手といえば、大きな話題になったのは2015年のキャンプでのこと。
声出しの際に、二桁勝てなかったら野球を辞めると言う、周りが仰天するような目標を掲げたのです。
この目標が達成できなければ本当に引退するのではないかと、ファンやマスコミも大騒ぎとなりました。
これには本人もビックリ。
もちろん引退する意志はなかったようですし、この年は5勝に終わってしまいました。
則本 朝の声出しで3年連続開幕投手宣言、辛島は不退転の覚悟示す
楽天の辛島航投手(24)、則本昂大投手(24)、中川大志(24)の3選手が2日、朝の声出しで決意を述べた。7年目を迎える辛島は「今年の目標は2桁勝つこと。2桁勝てなかったら野球を辞めます」と宣言。昨季、初の規定投球回に到達し、自己タイの8勝をマークした左腕は不退転の覚悟で7年目のシーズンに臨む。一方の則本は「1年間ローテーションを守り、開幕投手をやります」と3年連続の大役を目指すと宣言。中川は「1試合でも多く1軍でプレーして、支えてくれた人に恩返しがしたい」と意気込んだ。
そして昨年も3勝どまり。
毎年期待されながらも、なかなか覚醒というところまでいかなかったのが現状です。
年度別投手成績 – (2015 – 2016)
年度 | 登板 | 防御率 | 勝敗 | 投球回 | 三振 | 年俸 |
2015年(25) | 14(先発14) | 4.58 | 5勝7敗 | 76.2 | 56 | 4200万 |
2016年(26) | 13(先発13) | 3.88 | 3勝7敗 | 72.0 | 48 | 3300万 |
NPB:通算7年 | 93(先発78) | 3.82 | 27勝37敗6h | 483.0 | 340 | 3000万 |
2017年シーズンの行方は?
そんな辛島投手ですが、2017年の今季は開幕から絶好調。
コントロールも抜群に良く、思い切りの良いピッチングが冴え渡っています。
この絶好調の影には当然ながら、楽天打線が絶好調ということもあるでしょう。
多少点を奪われても、打線が取り返してくれるという思いが、ピッチングにも好影響をもたらしているのではないでしょうか。
2017年投手成績(5/12現在)
日付 | 登板 | 勝利 | 投球回(失点) |
4月1日 | 先発 | ○ | 5.1(2) |
4月18日 | 先発 | ○ | 6.0(0) |
4月25日 | 先発 | ○ | 7.0(1) |
5月2日 | 先発 | ● | 7.0(3) |
5月9日 | 先発 | ● | 3.2(5) |
現在、楽天の先発ローテーションは、エース・岸投手が離脱を繰り返しています。
則本投手、美馬投手と右が揃う中で、辛島投手は目下のところ左の1番手となっています。
則本 昂大( のりもと たかひろ )- 東北楽天ゴールデンイーグルス (2013 – )
美馬 学( みま まなぶ )- 東北楽天ゴールデンイーグルス (2011 – )
2017年先発投手陣 – ( 2016年成績 )
選手 | 登板 | 防御率 | 勝 | 敗 | 投球回 | 三振 | WHIP |
則本 昂大 | 28(先発28) | 3.34 | 11 | 11 | 195.0 | 216 | 1.14 |
岸 孝之 | 19(先発19) | 3.51 | 9 | 7 | 130.1 | 104 | 1.22 |
美馬 学 | 26(先発25) | 4.30 | 9 | 9 | 155.0 | 116 | 1.37 |
辛島 航 | 13(先発13) | 3.88 | 3 | 7 | 72.0 | 48 | 1.30 |
釜田 佳直 | 20(先発20) | 4.14 | 7 | 5 | 113.0 | 77 | 1.54 |
古川 侑利 | 6(先発0) | 7.71 | 0 | 0 | 9.0 | 4 | 1.78 |
まとめ
今季、まだ開幕して間もないですが、辛島投手がようやく覚醒の兆しを見せています。
楽天にとって、左の安定した先発投手が1人加わると、戦う上でも大きな戦力となるでしょう。
特に長年期待して育ててきた辛島投手。
今年、最高のスタートを切り、それがシーズン終了のときにどのような結果が待っているかが注目されます。