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昨年は最大11.5ゲーム差を跳ね返し、4年ぶりにパリーグを制覇した北海道日本ハム。
日本シリーズでは広島を4勝2敗で下し、10年ぶりの日本一にも輝きました。
そんな北海道日本ハムが連覇を目指して獲得したのが左腕のエドウィン・エスコバー投手です。
左の先発要員として期待されるエスコバー投手は果たして日本で活躍できるでしょうか。
日本ハム・エスコバー投手の家族は野球一族!
エスコバー投手は1992年4月22日生まれ、現在歳です。
ベネズエラ出身の左投げ左打ちの投手です。
新たに日本にやってくる外国人選手としては非常に若く将来性もある選手です。
24歳という若さで日本にやってくるというのは、外国人選手としては異例とも言えるでしょう。
エドウィン・エスコバー -北海道日本ハムファイターズ (2017 – )
生年月日 | 1992年4月22日(歳) |
出身地 | アメリカ合衆国コネチカット州ノーウィッチ |
身長 | 188cm |
体重 | 102kg |
ポジション | 投手 |
投打 | 左投左打 |
MLB初出場 | 2014年8月27日 トロント・ブルージェイズ戦 |
2016年:MLB成績 | 登25(先発:2) 防7.23(1勝2敗)投23.2 振17 |
エスコバー投手の家族もメジャーリーガーが多くいる野球一家です。
父親はホセ・エスコバーさんは、かつて大リーグ・インディアンスでプレーした経験がある内野手でした。
メジャー通算101勝を挙げたケルビム・エスコバー投手。
ロイヤルズの1番バッターとして活躍しているアルシデス・エスコバー選手もまた親族です。
ケルビム・エスコバー -トロント・ブルージェイズ (1997 – 2003) 他
▲ 剛速球でグイグイ押す豪腕リリーフからバランスを重視した先発投手もこなすメジャー実力派投手
生年月日 | 1976年4月11日(歳) |
出身地 | ベネズエラ バルガス州ラ・グアイラ |
身長 | 185cm |
体重 | 104kg |
ポジション | 投手 |
投打 | 右投右打 |
MLB初出場 | 1997年6月29日 ボルチモア・オリオールズ戦 |
MLB通算:12年 | 登411(先202) 防4.15(101勝91敗59セーブ17ホールド)投1507.0 振1310 |
アルシデス・エスコバー -カンザスシティ・ロイヤルズ (2011 – ) 他
▲ 走攻守揃った万能内野手
生年月日 | 1986年12月16日(歳) |
出身地 | ベネズエラ バルガス州ラ・グアイラ |
身長 | 185cm |
体重 | 86kg |
ポジション | 内野手 |
投打 | 右投右打 |
MLB初出場 | 2008年9月3日 |
2016年:MLB成績 | 試148 率.257(612打数157安打)本3 点47 盗17 |
そんな野球一家に育っているだけに、エスコバー投手自身も野球選手になるというのは必然だったのかもしれませんね。
▲ 2017年1月11日、北海道日本ハムファイターズとの契約に合意
エスコバーはどんな投手?野球経歴は?
エスコバー投手は2008年、16歳のときにレンジャーズと契約します。
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レンジャーズ傘下時代 – (2009)
年度別投手成績 – (2009)
年度 | マイナーリーグ階級 | 登板 | 防御率 | 勝敗 | 投球回 |
2006年(17) | ルーキー級(アリゾナリーグ・レンジャーズ) | 13 | 5.00 | 2勝5敗 | 45.0 |
ジャイアンツ傘下時代 – (2010 – 2014.7)
その2年後にはジャイアンツにトレードで移籍。
2014年にはようやく3Aまで昇格しましたが、シーズン途中レッドソックスに移籍します。
年度別投手成績 – (2010 – 2014.7)
年度 | マイナーリーグ階級 | 登板 | 防御率 | 勝敗 | 投球回 |
2010年(18) | A-級(セーラムカイザー・ボルケイノーズ) | 14 | 4.86 | 2勝4敗 | 63.0 |
2011年(19) | ルーキー級(アリゾナリーグ・ジャイアンツ) | 15 | 5.09 | 2勝4敗 | 46.0 |
2012年(20) | A級(オーガスタ) | 22 | 2.96 | 7勝8敗 | 130.2 |
2013年(21) | A+級(サンノゼ) AA級(リッチモンド) |
16 10 |
2.89 2.67 |
3勝4敗 5勝4敗 |
74.2 54.0 |
2014年(22) | AAA級(フレズノ・グリズリーズ) | 20 | 5.11 | 3勝8敗 | 111.0 |
レッドソックス時代 – (2014.7 – 2015)
レッドソックスでは大リーグ昇格のチャンスを得ます。
通算2試合に登板して2イニング、1失点、防御率4.50 という成績を残しました。
年度別投手成績 – (2014.7 – 2016.4)
メジャー成績
年度 | 登板 | 防御率 | 勝敗 | 投球回 | 三振 | WHIP |
2014年(22) | 2 | 4.50 | 0勝0敗 | 2.0 | 2 | 0.50 |
3A成績
年度 | 階級 | 登板 | 防御率 | 勝敗 | 投球回 |
2014年(22) | AAA級(ポータケット・レッドソックス) | 5 | 4.28 | 0勝2敗 | 27.1 |
2015年(23) | AAA級(ポータケット・レッドソックス) | 19 | 5.07 | 3勝3敗 | 49.2 |
2016年(24) | AAA級(ポータケット・レッドソックス) | 3 | 0.00 | 0勝0敗 | 7.0 |
ダイヤモンドバックス時代 – (2016.4)
その後、2016年4月にダイヤモンドバックスに移籍します。
当初はマイナーでプレーしていました。
3A成績
年度 | 階級 | 登板 | 防御率 | 勝敗 | 投球回 |
2016年(24) | AAA級(リノ) | 16 | 4.25 | 6勝3敗 | 91.0 |
その後、2年ぶりにメジャーに昇格。
自己最多の25試合に登板しました。
メジャー初勝利も手にしましたが、防御率7.23と成績としては振るわず、その年オフにインディアンスに移籍します。
年度別投手成績 – (2016)
年度 | 登板/先発 | 防御率 | 勝敗 | 投球回 | 三振 | WHIP |
2016年(24) | 25(2) | 7.23 | 1勝2敗 | 23.2 | 17 | 1.90 |
MLB通算:2年 | 27(2) | 7.01 | 1勝2敗 | 25.2 | 19 | 1.79 |
AAA通算:3年 | 63(48) | 4.63 | 12勝16敗 | 286.0 | 205 | 1.49 |
マイナー通算 | 158(135) | 4.17 | 34勝48敗 | 706.1 | 637 | 1.39 |
しかし北海道日本ハムが獲得の意思表示をし、日本でプレーする道を選んだのです。
▲ 1年契約で年俸は9千万円プラス出来高払い、背番号は42。
プレースタイル
エスコバー投手はパワータイプのピッチャーです。
最速154キロのストレートとカーブ、チェンジアップが持ち味です。
また昨季はメジャーで25試合に登板したうち、2試合は先発を経験しており、先発、中継ぎの両面で期待できる投手です。
その一方で変化球の球種が少なく、先発としてはもう少し変化球が欲しいところでもあります。
日本ではどちらかといえば、現状では中継ぎタイプかもしれません。
期待される働きは?
球団としては先発、中継ぎの両面から起用を考えているようです。
北海道日本ハムの左腕を見ると、先発は加藤貴之投手。
加藤 貴之 (かとう たかゆき)-北海道日本ハムファイターズ (2016 – )
生年月日 | 1992年6月3日(歳) |
出身地 | 千葉県南房総市 |
身長 | 182cm |
体重 | 82kg |
ポジション | 投手 |
投打 | 左投左打 |
プロ入り | 新日鐵住金かずさマジック〜2015年 日本ハムドラフト2位 |
2016年成績 | 登30(先発:16) 防3.45(7勝3敗1ホールド)投91.1 振64 |
中継ぎでは宮西尚生投手や石井裕也投手の名前が挙がります。
宮西 尚生(みやにし なおき)-北海道日本ハムファイターズ (2008 – )
生年月日 | 1985年6月2日(歳) |
出身地 | 広島県広島市佐伯区 |
身長 | 180cm |
体重 | 75kg |
ポジション | 投手 |
投打 | 左投左打 |
プロ入り | 関西学院大学〜2007年 日本ハム社会人ドラフト3巡目 |
2016年成績 | 登58 防1.52(3勝1敗2セーブ39ホールド)投47.1 振36 |
石井 裕也(いしい ゆうや)-北海道日本ハムファイターズ (2010 – )
生年月日 | 1981年7月4日(歳) |
出身地 | 神奈川県横浜市港南区 |
身長 | 178cm |
体重 | 77kg |
ポジション | 投手 |
投打 | 左投左打 |
プロ入り | 三菱重工横浜〜2004年 中日ドラフト6巡目 |
2016年成績 | 登22 防1.65(0勝0敗12ホールド)投16.1 振16 |
それでも左腕が若干コマ不足であるという印象は否めません。
左腕不足のチーム事情だけに、先発、中継ぎともに、戦力となってくれれば、存在感は高まりそうです。
現状では外国人選手は4人。
全員を1軍枠で起用することも可能です。
投手は、マーティン、メンドーサ、エスコバー の3投手。
野手は、2016年ホームラン王に輝いたブランドン・レアード選手のみ。
ブランドン・レアード -北海道日本ハムファイターズ (2015 – )
2017年日本ハム外国人選手 (2016年成績)
在籍3年 | メンドーサ | 先発投手 | 登23(先22) 防3.88(7勝8敗1ホールド)投132.1 振77 |
在籍1年 | マーティン | 中継投手 | 登52 防3.88(2勝0敗21セーブ19ホールド)投50.2 振57 |
– | エスコバー | 投手 | 登25(先発2) 防7.23(1勝2敗)投23.2 振17 |
在籍2年 | レアード | 内野手 | 試143 率.263(547打数144安打)本39 点97 盗0 |
そのため、結果を残せば、左腕不足というチーム事情も加味して、1軍に登録される可能性は十分あります。
2017年日本ハム先発投手陣 – (2016年成績 )
登板(先発) | 選手 | 防御率 | 勝 | 敗 | 投球回数 | 三振 |
22(22) | 有原 航平 | 2.94 | 11 | 9 | 156.0 | 103 |
21(20) | 大谷 翔平 | 1.86 | 10 | 4 | 140.0 | 174 |
37(14) | 高梨 裕稔 | 2.38 | 10 | 2 | 109.2 | 86 |
30(8) | 増井 浩俊 | 2.44 | 10 | 3 | 81.0 | 71 |
37(14) | バース(退団) | 3.65 | 8 | 8 | 103.2 | 71 |
23(22) | メンドーサ | 3.88 | 7 | 8 | 132.1 | 77 |
27(20) | 吉川 光夫(トレード) | 4.19 | 7 | 6 | 109.2 | 65 |
ただ、スピードボールには魅力がありますが、先発を任せるだけの球種がないため、中継ぎとしての起用が中心となってくるのではないでしょうか。
特段、コントロールが良いわけでもないため、自慢のストレートをズバッと投げ込める中継ぎの方が日本で成功する可能性は高いかもしれません。
まとめ
現在のところ、最速154キロのストレートとカーブ、チェンジアップでピッチングを組み立てるエスコバー投手。
日本で成功するかどうかは分かりませんが、ただまだ24歳という若さがあります。
若いというのは大きな魅力で、将来性も十分あります。
若さゆえに、日本の野球をどんどん吸収していけば、もしかしたら大化けする可能性も秘めています。
外国人選手ではあっても、即戦力というよりは、将来性も含めての獲得。
日本野球に馴染んでくれば、チームの救世 主となってくるかもしれません。
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