2017年今シーズン好調の阪神タイガース。
その要因の1つとして鳥谷選手の健在ぶりが挙げられるでしょう。
昨年は打撃不振に苦しみ、連続試合フルイニング出場の記録も途絶えました。
今季はサードレギュラーに定着し、チームを引っ張るベテランらしいプレーを見せています。
鳥谷敬の経歴・生い立ち
鳥谷敬選手は今年(歳)、阪神タイガース・ベテランの選手です。
2010年から2年間は阪神の選手会長。
また2013年からはチームのキャプテンを務めており、名実ともに阪神中心選手となっています。
鳥谷 敬(とりたに たかし)-阪神タイガース (2004 – )
生年月日 | 1981年6月26日(歳) |
出身地 | 東京都東村山市 |
身長 | 180cm |
体重 | 78kg |
ポジション | 内野手 |
投打 | 右投左打 |
プロ入り | 聖望学園高校〜早稲田大学〜阪神2003年 自由獲得枠 |
NPB通算:13年 | 試1831 率.282(6648打1872安打)本133 点755 盗121 |
聖望学園高校時代 – ( 1997- 2000 )
出身高は埼玉の名門、聖望学園高。
高校時代はショートだけでなくピッチャーでの試合出場経験もあるほど。
甲子園は、3年夏に経験しています。
初戦の大分代表・日田林工戦でリリーフ登板しましたが、敗退。
第81回選手権大会 – ( 1999 )
回戦 | 対戦校 | 勝敗 | |
二回戦 | 日田林工(大分) | ● | 3-5 |
早稲田大学時代 – ( 2000- 2004 )
早稲田大学に進学すると、ショートに専念。
2年生の春には三冠王、首位打者2度獲得、ベストナインも通算5度受賞。
数々のタイトルに輝き一気に成長します。
早稲田大学時代の成績
試合数 | 打数 | 安打 | 打率 | 本塁打 | 打点 |
96 | 345 | 115 | .333 | 11 | 71 |
※最年少三冠王、リーグ歴代最多四球
当時の早稲田大学は現在、メジャーで活躍する青木宣親選手。
後にオリックスに入団する由田慎太郎選手。
また広島に入団する比嘉寿光選手といったそうそうたるメンバー。
その中でも鳥谷敬選手は中心選手として、打撃・守備・走塁にと活躍しプロ野球スカウトの視線を釘付けにしました。
個人タイトルだけでなく在籍時には史上初の4連覇を果たし“歴代最強”と謳われた早稲田大学。
▲ 2003年早大全勝で4連覇 36回目の優勝・首位打者の早大鳥谷選手
特にそれを象徴するものとして打線に6人ものプロ経験者が名前を連ねていたという超強力打線を組んでいたことからも当時の早稲田大学の強さを象徴しています。
“歴代最強”と言われた早稲田大学
1番 | 田中 浩康 | セカンド | 2004年 ヤクルト自由獲得枠 |
2番 | 青木 宣親 | センター | 2003年 ヤクルト4巡目 |
3番 | 鳥谷 敬 | ショート | 2003年阪神自由獲得枠 |
4番 | 比嘉 寿光 | サード | 2003年 広島3巡目 |
5番 | 武内 晋一 | ファースト | 2005年 ヤクルト希望入団枠 |
6番 | 由田 慎太郎 | ライト | 2003年 オリックスドラフト8巡目 |
ドラフト会議 – ( 2003 )
そして2003年のドラフト会議で阪神に自由枠で入団。
ドラフト指名選手 – ( 阪神タイガース )
自由獲得枠 | 鳥谷 敬 | 内野手 | 早稲田大学 |
自由獲得枠 | 筒井 和也 | 投手 | 愛知学院大学 |
4巡目 | 桟原 将司 | 投手 | 新日本製鐵広畑 |
5巡目 | 小宮山 慎二 | 捕手 | 横浜隼人高 |
6巡目 | 庄田 隆弘 | 外野手 | シダックス |
家族・お嫁さんは?
鳥谷敬選手の子ども時代は、両親と3兄弟という家族で育ちました。
阪神ではチーム屈指のイケメンですが、2005年に結婚されています。
しかも、お相手は高校時代の1年先輩で、野球部のマネージャーと言うから、かつての人気漫画を彷彿とさせます。
しかも、自分自身にも3人のお子さんがいらっしゃり、二男一女の父なのです。
長男は2006年生まれで、今年小学校年生。
育ち盛りに入るお年頃です。
プロ入り後
ルーキーイヤー – ( 2004 )
大型遊撃手としてオープン戦から注目を浴びます。
開幕オーダーを果たし、ルーキーイヤーから101試合に出場。
年度別打撃成績 -(2004)
2003年(22歳) 阪神自由獲得枠 契約金1億円
年度 | 試合数 | 打率 | 打点 | 本塁打 | 盗塁 | 犠打 | 三振 | 年俸 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2004年(23) | 101 | .251(235打数59安打) | 17 | 3 | 2 | 2 | 66 | 1500万 |
阪神不動のレギュラーへ – ( 2005 – 2016 )
2年目以降の活躍はもはや言うまでもありません。
チームのリードオフマンやポイントゲッターとして活躍し、ベストナインには6度、ショートのポジションではゴールデングラブ賞も4度受賞しました。
一時はメジャーへの希望も強かったようですが、今なお阪神でプレーを続け、阪神の功労者であることは間違いありません。
年度別打撃成績 -( 2005〜2016 )
年度 | 試合数 | 打率 | 打点 | 本塁打 | 盗塁 | 犠打 | 三振 | 年俸 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2005年(24) | 146 | .278(572打数159安打) | 52 | 9 | 5 | 10 | 115 | 2000万 |
2006年(25) | 146 | .289(543打数157安打) | 58 | 15 | 5 | 4 | 111 | 3800万 |
2007年(26) | 144 | .273(565打数154安打) | 43 | 10 | 7 | 8 | 106 | 7000万 |
2008年(27) | 144 | .281(523打数147安打) | 80 | 13 | 4 | 5 | 85 | 9100万 |
2009年(28) | 144 | .288(538打数155安打) | 75 | 20 | 7 | 5 | 83 | 1億3000万 |
2010年(29) | 144 | .301(575打数173安打) | 104 | 19 | 13 | 2 | 93 | 1億6000万 |
2011年(30) | 144 | .300(500打数150安打) | 51 | 5 | 16 | 3 | 72 | 2億6000万 |
2012年(31) | 144 | .262(515打数135安打) | 59 | 8 | 15 | 5 | 91 | 3億0000万 |
2013年(32) | 144 | .282(532打数150安打) | 65 | 10 | 15 | 1 | 65 | 2億8000万 |
2014年(33) | 144 | .313(550打数172安打) | 73 | 8 | 10 | 1 | 80 | 3億0000万 |
2015年(34) | 143 | .281(551打数155安打) | 42 | 6 | 9 | 2 | 77 | 4億0000万 |
2016年(35) | 143 | .236(449打数106安打) | 36 | 7 | 13 | 1 | 80 | 4億0000万 |
NPB通算:13年 | 1831 | .282(6648打数1872安打) | 755 | 133 | 121 | 49 | 1124 | 4億0000万 |
タイトル・表彰
最高出塁率 | 1回 (2011年) |
ベストナイン | 6回 (遊撃手部門:2008年、2010年、2011年、2013年 – 2015年) |
ゴールデングラブ賞 | 4回 (遊撃手部門:2011年、2013年 – 2015年) |
月間MVP | 1回 (野手部門:2010年8月) |
スピードアップ賞 | 1回 (2010年) |
オールスターゲーム新人賞 | 2005年 |
若林忠志賞 | 1回 (2015年) |
日本代表歴 – ( 2013 )
WBC打撃成績 -(2013)
年度 | 試合数 | 打率 | 打点 | 本塁打 | 盗塁 | 犠打 | 三振 | 出塁率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2013年(32) | 7 | .267(15打数4安打) | 2 | 1 | 1 | 2 | 2 | .400 |
絶不調だった2016年シーズン
金本知憲新監督を迎えた2016年は、今までにない程、大不振に陥りました。
長打力を求める金本新監督の期待に、自分のバッティングを崩してしまうだけでなく、二転三転と毎日のように変化する打順になかなか適応できなかったのでしょう。
打撃の不振は自慢の守備にも影を落とし、フライを落球したり、キャッチャーからの送球をスルーしてしまったりと、名手としてならしたその姿とはまるで別人のようになってしまいました。
そうなると、ファンやマスコミも、連続フルイニング出場を続ける鳥谷敬選手への風当たりは厳しくなり、また金本新監督の采配にも批判は強くなりました。
連続フルイニング出場記録がかえって足かせとなり、それもまた不振の一端になったのかもしれませんね。
連続試合出場記録
残念ながら連続フルイニング出場の記録は、2016年7月24日に667試合でストップしてしまいました。
667試合は、鉄人衣笠祥雄さんに継ぐ歴代4位の記録です。
連続フルイニング出場歴代記録
順位 | 選手 | 球団 | 試合数 | 期間 |
1 | 金本知憲 | 阪神 | 1492 | 1999年07月21日~2010年04月17日 |
2 | 三宅秀史 | 阪神 | 700 | 1957年07月15日~1962年09月05日 |
3 | 衣笠祥雄 | 広島 | 678 | 1974年04月17日~1979年05月27日 |
4 | 鳥谷敬 | 阪神 | 667 | 2012年03月30日~2016年07月24日 |
フルイニングは止まりましたが連続試合出場記録は、早稲田大学から入団1年目の2004年9月9日から現在も継続中です。
阪神・鳥谷が1766試合連続出場 歴代2
「鉄人」金本監督に並ぶ
阪神の鳥谷は金本監督に肩を並べた。連続試合出場が監督と同じ1766に。極度の不振に苦しみ、7月に全イニング出場が止まった昨季から一転、今季は元気だ。節目の試合は無安打に終わったが、「チームが勝ったことで切り替えられる。また明日、打てるように頑張りたい」。19日には監督の記録を超え、単独2位になる見込み。その問いには、「まあ、1試合しか増えていかないので」と普段通りにクールだった。
この連続試合出場記録の歴代1位は衣笠祥雄さんの2215試合。
連続試合出場歴代記録
順位 | 選手 | 球団 | 試合数 | 期間 |
1 | 衣笠 祥雄 | 広島 | 2215 | 1970年10月19日〜1978年10月22日 |
2 | 鳥谷 敬 | 阪神 | 1766 | 2004年09月09日~2017年04月18日 |
3 | 金本 知憲 | 阪神 | 1766 | 1998年07月10日~2011年04月14日 |
4 | 松井 秀喜 | 巨人 | 1250 | 1993年08月22日~2002年10月11日 |
2017年2000本安打達成可能か?
2017年シーズン前半は好調の阪神タイガース。
その好調の要因の1つとして鳥谷選手の打撃が挙げられるでしょう。
昨年は打撃不振に苦しみ、連続試合フルイニング出場の記録も途絶えたものの、今シーズンはサードのレギュラーに定着。
例年通りチームを引っ張るベテランらしいプレーを見せています。
5月24日の巨人戦では頭部に死球を受けるというアクシデント。
鼻骨骨折という怪我を負いながらも、顔にサポーターを巻きながらの懸命のプレー。
阪神・鳥谷、顔面死球で鼻骨骨折 巨人戦強行出場へ
24日の巨人戦(甲子園)で顔面に死球を受けた阪神・鳥谷敬内野手(35)が鼻骨を骨折したことがわかった。25日、球団が発表した。一夜明けた25日も尼崎市内の病院にいき、その後、甲子園へ。出場選手登録は抹消せず、巨人戦も強行出場する見通しだ。
6月3日の北海道日本ハムとの試合では、勝利を収めた後のハイタッチの場面で、鳥谷選手は三塁側のベンチ方向に向かって、何やらブチギレの様子。
事の真相はよく分かりませんが、三塁側のスタンドからチームメイトへの誹謗中傷のヤジが飛んだことが原因とも言われています。
それだけチームに対する愛情や勝利への気持ちは強く、それが周囲にも浸透し、今の阪神の快進撃に繋がっているのでしょう。
そんな鳥谷選手は2017年シーズンで14年目。
昨年終了時点でプロ通算1872安打を放ち、2000本安打まで残り128安打となっています。
昨年は打撃スタイルが崩れてしまい、プロ入り後では最低の成績に終わってしまいました。
2017年シーズンは本来の打撃を取り戻してきました。
状態が悪かった昨年でさえ106安打放っており、またそれ以前はコンスタントにシーズン150安打以上をマークしています。
年度別安打ペース
2004年 | 59安打 |
2005年 | 159安打 |
2006年 | 157安打 |
2007年 | 154安打 |
2008年 | 147安打 |
2009年 | 155安打 |
2010年 | 173安打 |
2011年 | 150安打 |
2012年 | 135安打 |
2013年 | 150安打 |
2014年 | 172安打 |
2015年 | 155安打 |
2016年 | 106安打 |
通算13年 | 年間平均 144安打 |
すでに今シーズンもヒットを積み重ね2000本安打までペース的には時間の問題です。
本来の力を発揮すれば、今シーズン中の達成は間違いないですね。