西武のサイドスロー右腕・十亀剣投手。
先発ローテーション入りを期待されながら、開幕1軍のメンバーからは外れました。
それでもかつてシーズン11勝を挙げた右腕への期待は高いといっていいでしょう。
そんな十亀投手の過去の成績などを振り返りながら、今年はどうなるかを予測してみます。
十亀剣投手の経歴・生い立ち
十亀剣投手は1987年11月7日生まれの。
愛知県豊田市出身の西武ライオンズの投手です。
十亀 剣(とがめ けん)- 埼玉西武ライオンズ (2012 – )
生年月日 | 1987年11月7日(歳) |
出身地 | 愛知県豊田市 |
身長 | 183cm |
体重 | 88kg |
ポジション | 投手 |
投打 | 右投右打 |
プロ入り | 愛工大名電高〜日本大〜JR東日本〜 西武2011年 ドラフト1位 |
NPB通算:5年 | 登137(先発:72) 防3.84(33勝26敗3s13h)投499.2 振352 |
野球を始めたのは小学4年生の時で、中学時代には全国大会に出場した経験もあります。
愛工大名電高校時代 – (2003 – 2006 )
十亀投手の出身高校は工藤公康投手やイチロー選手を輩出した名門・愛工大名電高校。
コントロールに課題があった十亀投手はここでオーバースローから現在のサイドスローに転向したのです。
高校時代はエースという存在ではなく、あくまでも控え投手でしたが、3年春には選抜大会優勝も経験し、その年の夏の甲子園にも出場しました。
第77回選抜高校野球大会 -3年時投手成績 ( 2005 )
回戦・対戦校 | 投球回数 | 被安打 | 奪三振数 | 与四死球数 | 自責点 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
一回戦 | 大産大付(大阪) | ○ | 2-0 | – | – | – | – | – |
二回戦 | 宇部商(山口) | ○ | 2-0 | – | – | – | – | – |
準々決勝 | 天理(奈良) | ○ | 5-2 | – | – | – | – | – |
準決勝 | 神戸国際大付(兵庫) | ○ | 8-6 | 4.0 | 3 | 3 | 3 | 0 |
決勝 | 神村学園(鹿児島) | ○ | 9-2 | – | – | – | – | – |
第87回全国高校野球選手権大会 -3年時投手成績 ( 2005 )
回戦・対戦校 | 投球回数 | 被安打 | 奪三振数 | 与四死球数 | 自責点 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
一回戦 | 清峰(長崎) | ● | 延長13回 2-4 | 7.0 | 5 | 6 | 5 | 2 |
日本大学時代 – (2006 – 2010 )
日本大学に進学し、1年春からリーグ戦に登板します。
大学の4年間で目立った成績を収めることはできず、卒業後はJR東日本に入社しました。
日本大学投手成績 – ( 2006 – 2009 )
年度 | 登板 | 勝敗 | 防御率 | 投球回 | 安打 | 三振 | 四死球 | 自責点 |
06春〜09秋 | 21 | 0勝0敗 | 3.58 | 50.1 | 37 | 36 | 42 | 20 |
2部リーグ通算:30試合登板・7勝7敗
JR東日本時代 – (2010 – 2011 )
入社当時はリリーフ専門となっていましたが、2年目からは先発として結果を残すようになります。
サイドハンドという変則フォームから150キロ台のストレートが注目を集め、一躍上位候補となりました。
JR東日本投手成績 – ( 2010 – 2011 )
年度 | 登板 | 勝敗 | 防御率 | 投球回 | 安打 | 三振 | 四死球 | 自責点 |
10〜11 | 4 | – | 1.76 | 15.1 | 15 | 13 | 6 | 3 |
ドラフト会議 – (2011 )
2011年ドラフト会議で西武がドラフト1位で指名し、入団することになったのです。
当時は年俸1500万で契約しました。
高校生ドラフト指名選手 – ( 埼玉西武ライオンズ )
1位 | 十亀 剣 | 投手 | JR東日本 |
2位 | 小石 博孝 | 投手 | NTT東日本 |
3位 | 駒月 仁人 | 捕手 | 塔南高 |
4位 | 永江 恭平 | 内野手 | 長崎・海星高 |
5位 | 田代 将太郎 | 外野手 | 八戸大学 |
結婚は?
そんな十亀剣投手は2016年10月に和歌山県出身の当時24歳の一般女性の方と結婚されました。
友人との食事会で知り合い、その後遠距離恋愛を実らせ、ゴールインとなりました。
噂によると女優の多部未華子さんに似てるとか。
かわいくて美人の奥様なんですね。
西武十亀が結婚 18日に婚姻届、年内挙式
西武十亀剣投手(28)が和歌山出身の一般女性(24)と結婚したことが22日、分かった。今月18日に都内の区役所に婚姻届を提出し、年内に挙式予定。今季は不振から3度の登録抹消を経験するなど悔しさを味わった右腕が、最愛の伴侶の支えを力に巻き返す。
十亀剣投手・プロ入り後の活躍
ルーキーイヤー – ( 2012 )
即戦力の先発候補として期待された十亀剣投手ですが、プロ初登板はシーズン中盤、交流戦中で中継ぎでした。
最初のうちは中継ぎの登板が続き、6月にはプロ初勝利も手にしました。
その年のシーズン終盤に初めて先発のマウンドを経験し、先発としての初勝利も達成しました。
年度別投手成績 – (2012)
2011年 (24歳) 西武ドラフト1位 契約金1億円
年度 | 登板 | 防御率 | 勝敗 | 投球回 | 三振 | 年俸 |
2012年(25) | 41(先発1) | 2.72 | 6勝0敗9h | 53.0 | 41 | 1500万 |
2年目〜 – ( 2013 – 2015 )
2年目は開幕から先発ローテーションの一角として、いきなり6連勝を飾りました。
先発としての地位を築き始めていたのですが、翌年はチーム事情で守護神を任されることに。
2015年には再び先発に戻り、チームトップの11勝をマークし、キャリアハイの成績を収めたのです。
年度別投手成績 – (2013 – 2015)
年度 | 登板 | 防御率 | 勝敗 | 投球回 | 三振 | 年俸 |
2013年(26) | 28(先発26) | 3.45 | 8勝8敗1h | 164.1 | 122 | 2300万 |
2014年(27) | 21(先発8) | 3.66 | 4勝5敗3s2h | 59.0 | 41 | 4400万 |
2015年(28) | 26(先発24) | 3.55 | 11勝7敗 | 152.0 | 107 | 3700万 |
2016年シーズン – ( 2016 )
それでも昨シーズンはわずか4勝どまり。
チーム事情で中継ぎに回ることもあり、なかなか先発として定着できないシーズンとなっています。
年度別投手成績 – (2016)
年度 | 登板 | 防御率 | 勝敗 | 投球回 | 三振 | 年俸 |
2016年(29) | 21(先発13) | 6.31 | 4勝6敗1h | 71.1 | 41 | 6000万 |
通算:5年 | 137(先発72) | 3.84 | 33勝26敗3s13h | 499.2 | 352 | 5000万 |
投球スタイル
右のサイドハンドから繰り出すストレートは最速151キロ。
変則投手ながら150キロを超えるストレートを持っているのは大きな魅力です。
さらにシンカー、スライダー、シュートなどの変化球も交えます。
2015年の11勝をマークしたことにより現在は年俸5000万円。
これからがまだまだ期待される投手です。
2017年の活躍は期待出来るか?
先発ローテーション入りの期待が高い十亀投手。
しかし、開幕を前にして2軍降格。
開幕から1軍の先発ローテーションに加わることはできませんでした。
しばらく2軍での調整が続いていましたが、ようやく出番が巡ってきます。
西武の先発投手は左のエース・菊池雄星投手、そしてウルフ投手、高橋光成投手、多和田真三郎投手、野上亮磨投手と5本の柱が揃っています。
今季5本柱 – ( 2017 )
菊池 雄星(きくち ゆうせい)- 埼玉西武ライオンズ (2010 – )
ブライアン・ウルフ – 埼玉西武ライオンズ (2016 – )
髙橋 光成(たかはし こうな)- 埼玉西武ライオンズ (2015 – )
多和田 真三郎(たわた しんさぶろう)- 埼玉西武ライオンズ (2016 – )
野上 亮磨(のがみ りょうま)- 埼玉西武ライオンズ (2009 – )
十亀投手は左の助っ人であるガルセス投手らと先発6番目の枠をめぐっての争いとなります。
現時点では先発6番手となり、厳しい状況にあることは間違いありません。
フランク・ガルセス – 埼玉西武ライオンズ (2017 – )
十亀 剣(とがめ けん)- 埼玉西武ライオンズ (2012 – )
2017年先発投手陣 – ( 2016年成績 )
選手 | 登板 | 防御率 | 勝 | 敗 | 投球回 | 三振 | WHIP |
菊池 雄星 | 22(先発22) | 2.58 | 12 | 7 | 143.0 | 127 | 1.29 |
野上 亮磨 | 22(先発18) | 3.87 | 3 | 9 | 107.0 | 62 | 1.45 |
ウルフ | 4(先発4) | 3.04 | 4 | 0 | 23.2 | 8 | 1.27 |
多和田 真三郎 | 18(先発18) | 4.38 | 7 | 5 | 98.2 | 91 | 1.43 |
髙橋 光成 | 22(先発19) | 4.42 | 4 | 11 | 118.0 | 89 | 1.57 |
十亀 剣 | 21(先発13) | 6.31 | 4 | 6 | 71.1 | 41 | 1.63 |
キャンデラリオ | – | – | – | – | – | – | – |
ガルセス | – | – | – | – | – | – | – |
まとめ
昨年のオフ、西武はFAで岸孝之投手を失うことになってしまいました。
そうなると当然ながら2015年に11勝をマークした十亀投手に期待されるところですが、若手の台頭もあり厳しい立場にあります。
現在では先発6番手を争う状況ですが、そこから新婚パワーも重なって、どこまで盛り返してくるかが注目されます。