広島カープの「プリンス」と呼ばれ、多くの女性の人気を集めていた堂林翔太選手。
しかし、このところ1軍でも出番が減っています。
そのため来年、2017年は堂林翔太選手にとって大きな正念場となります。
このまま戦力外となってしまうのか、それとももう一度輝きを取り戻すことが出来るのでしょうか。
堂林翔太選手の経歴・生い立ち
1991年8月17日生まれ、愛知県豊田市出身の堂林翔太選手といえば、かつては「鯉のプリンス」とも呼ばれた若手のホープ。
堂林 翔太(どうばやし しょうた)-広島東洋カープ (2010 – )
生年月日 | 1991年8月17日(25歳) |
出身地 | 愛知県豊田市 |
身長 | 183cm |
体重 | 83kg |
ポジション | 内野手 |
投打 | 右投右打 |
プロ入り | 中京大中京高〜2009年 ドラフト2位 |
プロ通算成績 | 試422 率.237(1261打数299安打)本30 点119 盗20 |
2014年には当時TBSの人気女子アナだった枡田絵理奈さんと結婚したことでも知られています。
すでにお子様が1人いらっしゃいますが、今では成績不振や奥様のテレビ復帰などで、離婚の噂もちらほら。
しかしそれは状況的に考えて周囲が思い込んだもののようで、あくまでも噂にすぎません。
枡田 絵理奈(ますだ えりな)-TBSアナウンサー(2008年 – 2015年)
生年月日 | 1985年12月25日(30歳) |
出身地 | 神奈川県横浜市 |
身長 | 163cm |
血液型 | O型 |
最終学歴 | 成城大学文芸学部ヨーロッパ文化学科 |
所属事務所 | LIBERA |
職歴 | 女性タレント(2000年 – 2006年) TBSアナウンサー(2008年 – 2015年) フリー(2016年 – ) |
そんな堂林選手のプロ入りまでの経歴は非常に輝かしいもので、それはまさに「プリンス」にふさわしい実績。
小学2年のときに地元のリトルリーグで野球を始めた堂林選手は、中学時代もシニアリーグに所属。
その後、愛知県の名門である中京大中京高に進学し、1年の夏から投手として地方予選で先発し、いきなり7回無失点の好投を披露します。
2年春にはセンバツ出場で初めての甲子園を経験すると、3年の春にもセンバツに出場し、4番・投手で出場。
投手としては完投勝利を挙げ、野手としても打率.584という驚異の成績。
チームはベスト8まで進みました。
そしてその年の夏の甲子園では、エースで4番というチームの中心選手として、決勝戦では2ランホームランを放ち、打率は.522、大会タイ記録となる6本の2塁打も放つなどの活躍で、優勝の大きく貢献しました。
第90回全国高校野球選手権大会 (2008年)堂林選手2年生時の試合結果
回戦 | 対戦校 | 勝敗 | |
二回戦 | 明徳義塾(高知県) | ● | 延長10回 2-3 |
第81回選抜高校野球大会 (2009年)堂林選手3年生時の試合結果
回戦 | 対戦校 | 勝敗 | |
一回戦 | 神村学園(鹿児島県) | ○ | 5-1 |
二回戦 | 倉敷工(岡山県) | ○ | 6-5 |
準々決勝 | 報徳学園(兵庫県) | ● | 5-6 |
第91回全国高校野球選手権大会 (2009年)堂林選手3年生時の試合結果
回戦 | 対戦校 | 勝敗 | |
一回戦 | 龍谷大平安(京都府) | ○ | 5-1 |
二回戦 | 関西学院(兵庫県) | ○ | 5-4 |
三回戦 | 長野日大(長野県) | ○ | 15-5 |
準々決勝 | 都城商(宮崎県) | ○ | 6-2 |
準決勝 | 花巻東(岩手県) | ○ | 11-1 |
決勝 | 日本文理(新潟県) | ○ | 10-9 |
投手兼内野手として、それはもう野球センスの塊だったのです。
3年夏 打撃成績
試合 | 打率 | 本塁打 | 打点 | 三振 | 四球 | 出塁率 | 長打率 |
6 | .522(23/12) | 1 | 12 | 3 | 4 | .593 | .913 |
2009年 ドラフト
1位 | 今村 猛 | 投手 | 清峰高 |
2位 | 堂林 翔太 | 内野手 | 中京大中京高 |
3位 | 武内 久士 | 投手 | 法政大学 |
4位 | 庄司 隼人 | 内野手 | 常葉学園橘高 |
5位 | 伊東 昂大 | 投手 | 盛岡大附属高 |
6位 | 川口 盛外 | 投手 | 王子製紙 |
カープでのプレースタイルは?
堂林選手の魅力は右方向にも伸びていく天性の長打力にあります。
流したように見える打球でも、ぐんぐんと伸びて、スタンドまで運んでしまうと言う、やはりそれは生まれもってのものなのでしょう。
3年目の2012年には、当時広島の野村謙二郎監督からの期待が大きく、プロ初本塁打は高校時代に大活躍を見せた舞台・甲子園球場で、しかもバックスクリーンへの一打でした。
これもまた、堂林選手のスター性を感じさせる一発でした。
しかし、その一方で守備に関しては目を覆いたくなるような凡ミスを連発することも。
2012年には144試合全試合出場しながら、29個のエラーは、両リーグを通じてもダントツの数。
打撃では14本塁打を放ちながらも、打率は.242で、三振はといえば、こちらも両リーグでもトップの150。
ちなみにこちらが今季2016年セ・リーグの失策・三振ランキングです。
失策 | 三振 | ||
18 | 田中 広輔(広) | 130 | ゴメス(D) |
16 | 坂本 勇人(巨) | 119 | 田中 広輔(広) |
15 | 村田 修一(巨) | 116 | バレンティン(ヤ) |
12 | ビシエド(中) | 110 | 梶谷 隆幸(D) |
12 | 北條 史也(阪) | 109 | 髙山 俊(阪) |
当時の野村監督もその期待から我慢の起用となりました。
野村 謙二郎(のむら けんじろう)-監督:広島東洋カープ (2010 – 2014)
生年月日 | 1966年9月19日(50歳) |
出身地 | 大分県佐伯市 |
身長 | 176cm |
体重 | 78kg |
ポジション | 内野手 |
投打 | 右投左打 |
プロ入り | 駒澤大学〜1988年 ドラフト1位 |
プロ通算成績 | 試1927 率.285(7095打数2020安打)本169 点765 盗250 |
翌年には野村監督自身が現役時代につけていた背番号「7」を継承。
更なる期待をかけられましたが、そこから2015年まで年々出場機会は減少していきました。
特に、その起用が「ひいき」とも見られていた野村監督から、緒方孝市監督に交代した2015年には、前年から出場機会は3分の1、33試合の出場にとどまり、4年ぶりに本塁打ゼロとなったのです。
緒方 孝市(おがた こういち)-監督:広島東洋カープ (2015 – )
生年月日 | 1968年12月25日(47歳) |
出身地 | 佐賀県鳥栖市 |
身長 | 181cm |
体重 | 80kg |
ポジション | 外野手 |
投打 | 右投右打 |
プロ入り | 佐賀県立鳥栖高〜1986年 ドラフト3位 |
プロ通算成績 | 試1808 率.282(5342打数1506安打)本241 点725 盗268 |
やはり大きな期待をかけていた野村監督の退任が、堂林選手を巡る環境を一変させてしまったのでしょう。
NPB年度別打撃成績
2009年 (18歳) ドラフト2位 契約金7000万円
年度 | 試合数 | 打率 | 打点 | 本塁打 | 盗塁 | 年俸 |
---|---|---|---|---|---|---|
2010年(19) | — | – | – | – | – | 700万 |
2011年(20) | — | – | – | – | – | 700万 |
2012年(21) | 144 | .242 | 45 | 14 | 5 | 700万 |
2013年(22) | 105 | .217 | 41 | 6 | 10 | 1700万 |
2014年(23) | 93 | .246 | 28 | 8 | 1 | 2000万 |
2015年(24) | 33 | .261 | 3 | 0 | 1 | 2000万 |
2016年(25) | 47 | .250 | 2 | 2 | 3 | 1830万 |
プロ通算:8年 | 422 | .237 | 119 | 30 | 20 |
レギュラー奪取そしてさらなる覚醒は?
一時は将来を嘱望された選手だけに、けして1軍から遠ざかっているわけではなく、時おりチャンスをもらっている傾向は続いています。
今季も、優勝が決定する試合で1軍昇格を果たすなど、要所要所でやはり堂林選手はチャンスをもらい、経験を積ませようとする首脳陣の起用が見え隠れします。
しかし、そのような起用もいつまでも続くわけではありません。
堂林選手が主に守っているサードのポジションを見ると、今季、安部友裕選手がシュアな打撃と堅実な守りで、相手が右投手のときほど優先的に起用され、結果を残してきました。
安部 友裕(あべ ともひろ) -広島東洋カープ (2008 – )
生年月日 | 1989年6月24日(27歳) |
出身地 | 福岡県北九州市小倉北区 |
身長 | 181cm |
体重 | 81kg |
ポジション | 内野手 |
投打 | 右投左打 |
プロ入り | 福岡工大附城東高〜2007年 高校生ドラフト1巡目 |
2016年成績 | 試115 率.282(259打数73安打)本6 点33 盗7 |
また、今年のルーキーである西川龍馬選手もまた1軍に定着しつつあります。
西川 龍馬(にしかわ りょうま) -広島東洋カープ (2016 – )
生年月日 | 1994年12月10日(21歳) |
出身地 | 大阪府大阪市 |
身長 | 176cm |
体重 | 68kg |
ポジション | 内野手 |
投打 | 右投左打 |
プロ入り | 王子〜2015年 ドラフト5位 |
2016年成績 | 試62 率.294(51打数15安打)本0 点3 盗0 |
このあたりの選手が堂林選手にとってはレギュラー奪取のライバルとなるでしょう。
ただ、サードが守れる右打者がいない点では、まだレギュラー奪取の可能性は残されています。
そのポジションを外国人選手で埋めるのかどうかは別としても、他のライバルにはない、右打者と言う特性を活かせば、まだまだレギュラーを奪い返せる余地はあるとみられます。
あとは明らかに周囲の評価が下がりつつある今、堂林選手自身が練習を積み、アピールできるかどうかにかかっています。
広島 安部、堂林、野間が特別早出練習 秋季キャンプがスタート
「広島秋季キャンプ」(8日、天福球場ほか)
25年ぶりにセ・リーグを制覇した広島の秋季キャンプが始まった。今秋は現有戦力の底上げがテーマ。その1つとして安部、堂林、野間が特別早出練習を行う。通常は9時から早出練習が始まる。3選手はそれよりも1時間前の8時から練習を開始。石井打撃コーチらの指導の下で約1時間、素振りなどを行った。キャンプイン前、石井打撃コーチは「今年戦ったメンバーで、来年も優勝できる保証はどこにもない。個々のレベルアップが課題。新戦力に出てきてほしいと思っている。3人は特別強化選手としてやっていく」と話していた。その後は早出練習に合流。堂林と安部は守備練習、野間は打撃練習を行った。さらに10時からの全体練習に加わり、夜間練習までみっちりと汗を流す予定だ。
まとめ
「鯉のプリンス」堂林選手の2017年はプロ野球生命をかけた大きな正念場です。
プロ野球選手としてのスター性もあるだけに後はグランドで右の長距離砲と言う持ち味をどこまで活かすことができるかということになるでしょう。
かつての輝きを取り戻し、周囲の雑音を払いのけることが出来るか。
ラストイヤーと位置づける来季2017年に復活できるか注目です。