かつては埼玉西武でショートのレギュラーを務めていた中島宏之選手。
メジャーリーグに挑戦。
それが不調に終わり、2015年に3年ぶりの日本球界復帰でオリックスに入団。
日本球界復帰後は、全盛期のような結果を残せていません。
中島選手はこのまま終わってしまうのか、それとも再ブレイクできるのでしょうか?
中島宏之の経歴・生い立ち
中島宏之選手は1982年7月31日生まれ、兵庫県伊丹市出身です。
中島 宏之(なかじま ひろゆき)-オリックス・バファローズ (2015 -)
生年月日 | 1982年7月31日(歳) |
出身地 | 兵庫県伊丹市 |
身長 | 180cm |
体重 | 90kg |
ポジション | 内野手 |
投打 | 右投右打 |
プロ入り | 兵庫県立伊丹北高〜西武2000年 ドラフト5位 |
2016年成績 | 試96 率.290(314打91安打)本8 点47 盗1 |
日本球界復帰を果たした2015年の9月にファッションモデルで4歳年上の相沢紗世さんと結婚されました。
相沢 紗世(あいざわ さよ) -ファッションモデル
生年月日 | 1978年7月24日(歳) |
出身地 | 広島県広島市中区吉島 |
身長 | 167cm |
血液型 | AB型 |
スリーサイズ | 80 – 55 – 86 cm |
そんな中島選手は小学生の頃から野球を始め、当時は投手でした。
現在はチームメイトとなっている山崎勝己選手とのバッテリーを組んでいた時期もありました。
中学では隣町の宝塚市内のシニアチームに所属。
伊丹北高時代 – ( 1998- 2001 )
高校は全国的には無名の伊丹北高校に進学しました。
強豪校がひしめく兵庫県下にあって、甲子園出場はありませんでした。
第82回選手権大会 (2000年)
回戦 | 対戦校 | 勝敗 | |
一回戦 | 川西明峰 | ○ | 7-5 |
二回戦 | 姫路飾西 | ○ | 8-6 |
三回戦 | 生野 | ○ | 8-5 |
四回戦 | 姫路工 | ● | 1-2 |
伊丹北高校では投手としても活躍しながら、一方で高校通算43本塁打を放つほどパンチ力ある打撃も魅力でした。
主な高校生強打者の通算本塁打
名前 | 通算 | 経歴 |
丸 佳浩 | 49 | 千葉経大付-広島 |
内川 聖一 | 43 | 大分工-横浜-ソフトバンク |
中島 裕之 | 43 | 伊丹北-西武-アスレチックス-オリックス |
鈴木 誠也 | 43 | 二松学舎大付-広島 |
西岡 剛 | 42 | 大阪桐蔭-ロッテ-ツインズ-阪神 |
森 友哉 | 41(甲-1) | 大阪桐蔭-西武 |
坂本 勇人 | 39 | 光星学院-巨人 |
プロ入り後は、キレやすい性格のイメージがありますが、高校時代監督は中島選手について、非常に真面目な性格と評しています。
ドラフト会議 – (2000 )
投打にわたる野球センスの高さが魅力の選手。
その一方で性格的に非常に真面目であることが、2000年の西武のドラフト5位という下位指名ながら、プロが指名に至った理由ともされています。
ドラフト指名選手 – ( 西武ライオンズ )
1位 | 大沼 幸二 | 投手 | プリンスホテル |
2位 | 三井 浩二 | 投手 | 新日本製鐵広畑 |
3位 | 帆足 和幸 | 投手 | 九州三菱自動車 |
4位 | 佐藤 友亮 | 外野手 | 慶應義塾大学 |
5位 | 中島 裕之 | 内野手 | 伊丹北 |
6位 | 野田 浩輔 | 捕手 | 新日本製鐵君津 |
7位 | 水田 圭介 | 内野手 | プリンスホテル |
8位 | 福井 強 | 投手 | プリンスホテル |
プロ入り後の全盛期
ルーキーイヤー〜 – (2001 – 2003 )
高校時代は投手が中心だった中島選手。
プロに入ってからはショートにコンバートされました。
2軍では2年目から徐々に頭角を現し、シーズン終盤には初めて1軍昇格。
4試合の出場ながら、プロ初安打も放ちました。
年度別打撃成績 – (2001 – 2003 )
2000年(18歳) 西武ドラフト5位 契約金4000万円
年度 | 試合数 | 打率 | 打点 | 本塁打 | 盗塁 | 犠打 | 三振 | 年俸 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2001年(19) | – | – | – | – | – | – | – | 600万 |
2002年(20) | 4 | .143(7打数1安打) | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 600万 |
2003年(21) | 44 | .258(89打数23安打) | 11 | 4 | 1 | 0 | 22 | 600万 |
西武全盛期時代 – (2004 – 2012 )
3年目からは徐々に1軍に定着するようになり、4年目には開幕スタメンに名を連ね、順調に成長を続けました。
力強いスイングと、高いミート力で、2004円には27本塁打、90打点をマークし、リーグの優勝、日本一に大きく貢献。
西武のショートのレギュラーとして欠かせない戦力となりました。
2006年には打率3割6厘で、自身初の3割に到達。
2009年にはシーズンではリーグ最多の173安打を放ち、最多安打のタイトルを獲得しました。
入団当初は、ショートの守備に不慣れだったこともあり、2軍でも失策数が多かったのですが、その守備も年を経るにしたがって安定。
年度別打撃成績 – (2004 – 2012)
年度 | 試合数 | 打率 | 打点 | 本塁打 | 盗塁 | 犠打 | 三振 | 年俸 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2004年(22) | 133 | .287(502打数144安打) | 90 | 27 | 18 | 3 | 108 | 1000万 |
2005年(23) | 118 | .274(405打数111安打) | 60 | 11 | 11 | 3 | 67 | 3400万 |
2006年(24) | 105 | .306(412打数126安打) | 63 | 16 | 14 | 0 | 66 | 4400万 |
2007年(25) | 143 | .300(533打数160安打) | 74 | 12 | 9 | 1 | 134 | 7000万 |
2008年(26) | 124 | .331(486打数161安打) | 81 | 21 | 25 | 0 | 96 | 1億1000万 |
2009年(27) | 144 | .309(560打数173安打) | 92 | 22 | 20 | 0 | 113 | 2億1000万 |
2010年(28) | 130 | .314(503打数158安打) | 93 | 20 | 15 | 0 | 97 | 2億5000万 |
2011年(29) | 144 | .297(566打数168安打) | 100 | 16 | 21 | 0 | 93 | 2億8000万 |
2012年(30) | 136 | .311(499打数155安打) | 74 | 13 | 7 | 1 | 76 | 2億8000万 |
2008年、2011年、2012年と3度、ゴールデングラブ賞を受賞。
さらに2008年からは2010年を除いて2012年まで4度のベストナインに輝きました。
タイトル・表彰
最高出塁率 | 2回 (2008年、2009) |
最多安打 | 1回 (2009年) |
ベストナイン | 4回 (遊撃手部門:2008年、2009年、2011年、2012年) |
ゴールデングラブ賞 | 3回 (遊撃手部門:2008年、2011年、2012年) |
月間MVP | 1回 (野手部門:2012年 |
日本シリーズ優秀選手賞 | 1回 (2008年) |
オールスターゲーム新人賞 | (2004年) |
オールスターゲーム優秀選手賞 | 1回 (2006年第2戦) |
オールスターゲームベストプレー賞 | 1回 (2009年第2戦) |
さらに2009年にはWBCの日本代表にも選出。
通算打率は3割6分4厘、出塁率は脅威の5割肥えとなり、大会の連敗にも大きく貢献しました。
WBC打撃成績 – (2009)
年度 | 試合数 | 打率 | 打点 | 本塁打 | 盗塁 | 犠打 | 四球 | 三振 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2009年(27) | 7 | .364(22打数8安打) | 6 | 0 | 1 | 3 | 6 | 5 |
まさに中島選手の全盛期だったのです。
バットを高く構えた独特の打撃フォームで、力強い打球をはじき返すのが大きな持ち味の中島選手。
そのフルスイングが相手に脅威だったのは間違いありません。
メジャー挑戦時代 アスレチックス傘下 -(2013 – 2014 )
3A年度別打撃成績 – (2013 – 2014 )
年度 | 試合数 | 打率 | 打点 | 本塁打 |
---|---|---|---|---|
2013年(31) | 90 | .283(346打数98安打) | 34 | 4 |
2014年(32) | 12 | .128(39打数5安打) | 4 | 0 |
オリックス時代 – (2015- )
年度別打撃成績 – (2015 – 2016 )
年度 | 試合数 | 打率 | 打点 | 本塁打 | 盗塁 | 犠打 | 三振 | 年俸 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2015年(33) | 117 | .240(417打数100安打) | 46 | 10 | 1 | 0 | 93 | 3億5000万 |
2016年(34) | 96 | .290(314打数91安打) | 47 | 8 | 1 | 0 | 54 | 3億5000万 |
NPB通算:13年 | 1438 | .297(5293打数1571安打) | 831 | 180 | 143 | 8 | 1021 | (17年)3億5000万 |
2017年の活躍は期待出来るか?
中島選手は今季のオープン戦での起用は1塁が中心となっていました。
オープン戦打撃成績 – (2017)
年度 | 試合数 | 打率 | 打点 | 本塁打 | 盗塁 | 四球 | 三振 | 出塁率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2017年(34) | 14 | .217(46打数10安打) | 3 | 1 | 0 | 3 | 9 | .265 |
しかし、実際のところ、オリックスの内野で、中島選手が守れるポジションに限定してみると、ショートは安達了一選手、サードは小谷野栄一選手、ファーストはT-岡田選手と、ほぼレギュラーが固まっています。
安達 了一(あだち りょういち)-オリックス・バファローズ (2012 – )
生年月日 | 1988年1月7日(29歳) |
出身地 | 群馬県高崎市 |
身長 | 178cm |
体重 | 78kg |
ポジション | 内野手 |
投打 | 右投右打 |
プロ入り | 榛名高〜上武大〜東芝〜オリックス2011年 ドラフト1位 |
NPB通算:5年 | 試581 率.247(1878打数464安打)本25点173 盗69 |
小谷野 栄一(こやの えいいち)-オリックス・バファローズ (2015 – )
生年月日 | 1980年10月10日(36歳) |
出身地 | 東京都江東区 |
身長 | 177cm |
体重 | 88kg |
ポジション | 内野手 |
投打 | 右投右打 |
プロ入り | 創価大高〜創価大〜日本ハム2002年 ドラフト5巡目 |
NPB通算:14年 | 試1194 率.266(4065打数1082安打)本64 点502 盗31 |
T-岡田(ティーおかだ)-オリックス・バファローズ (2006 – )
生年月日 | 1988年2月9日(29歳) |
出身地 | 大阪府吹田市 |
身長 | 186cm |
体重 | 98kg |
ポジション | 内・外野手 |
投打 | 左投左打 |
プロ入り | 履正社高〜オリックス2005年 高校生ドラフト1巡目 |
NPB通算:9年 | 試828 率.267(2980打数795安打)本125 点470 盗21 |
彼らは中島選手にとっては大きなライバルである反面、実際の起用法を考えると、やはり指名打者が中心となってくるのではないでしょうか。
指名打者は打撃優先です。
打力がある選手が指名打者として起用されます。
かつては打率3割、20本以上の本塁打を放ち、2009年には最多安打のタイトルも獲得している中島選手。
昨年は終盤に本来の打撃を取り戻しつつありました。
その打撃復調が本物であり、今季序盤からその勢いを継続できれば、十分に復活の目はあるでしょう。
すべては打撃次第であるのは確かです。
2017年・オリックス開幕オーダー (2016年成績)
1番 | 安達 了一 | ショート | 試118 率.273(403打数110安打)本1 点34 盗6 |
2番 | 西野 真弘 | セカンド | 試143 率.264(538打数142安打)本2 点33 盗16 |
3番 | 中島 宏之 | 指名打者 | 試96 率.290(314打91安打)本8 点47 盗1 |
4番 | ロメロ | ライト | 試9 率.235(17打数4安打)本0 点3 盗0(MLB成績) |
5番 | 小谷野 栄一 | サード | 試50 率.249(177打数44安打)本4 点13 盗1 |
6番 | T-岡田 | ファースト | 試123 率.284(454打数129安打)本20 点76 盗5 |
7番 | 小島 脩平 | レフト | 試79 率.246(199打数49安打)本0 点9 盗6 |
8番 | 若月 健矢 | キャッチャー | 試85 率.227(229打数52安打)本0 点20 盗0 |
9番 | 駿太 | センター | 試105 率.192(214打数41安打)本1 点9 盗3 |
まとめ
メジャー挑戦した時期もありましたが、それは失敗に終わりました。
ちょうどその頃から、成績は下降線をたどるようになってしまいました。
しかし、中島選手自身、今年でまだ35歳。
プロ野球選手としてはけして若くはない年齢である反面、まだまだ老け込む年でもありません。
西武時代には輝かしい成績を収め、実績、経験ともに豊富な選手です。
打撃で本来の力を取り戻せば、まだまだやれるはずです。