福岡ソフトバンクに在籍し、強力打線の中核を担っていた李大浩選手。
今季は大リーグ・マリナーズに在籍していましたが、起用法に馴染めなかったのかなかなか調子が上がらず、日本球界復帰を望んでいるという情報も。
すでに獲得調査に乗り出している球団もあるそうですが、果たしてその動向は?
李大浩選手の経歴・生い立ち
李大浩選手は1980年6月21日、韓国の釜山で生まれました。
幼少時代は家庭に恵まれていたわけではなかったようてす。
お父さんは早くから亡くなり、お母さんとは別居し、おばあさんに育てられました。
李 大浩(イ・デホ)-シアトル・マリナーズ (2016 – )
生年月日 | 1982年6月21日(34歳) |
出身地 | 大韓民国釜山広域市 |
身長 | 193cm |
体重 | 113kg |
ポジション | 内野手 |
投打 | 右投右打 |
プロ入り | 慶南高〜2000年 2次ドラフト |
NPB通算:4年 | 試570 率.293(2122打数622安打)本98 点348 盗0 |
野球歴は長く小学生の時から。
高校では投手で4番を務めるほど野球センスの塊でもありました。
世界青少年野球大会にも投手で出場しながらもパンチ力ある打撃力でチームに大きく貢献しました。
その後2001年からは韓国プロ野球・ロッテに在籍。
▲2001年にロッテ・ジャイアンツに入団。肩を痛めたことにより打者に転向します。
2012年からはプロ野球のオリックスでプレーし2014年からは福岡ソフトバンクに移籍。
▲2011年オフ、FA宣言しオリックス・バファローズへの移籍。
▲2013年オリックスを退団した李大浩をソフトバンクが2年総額9億円(推定)で獲得。
日本プロ野球界では計4年間プレーしました。
2016年の今季は大リーグのマリナーズに所属。
▲2016年 シアトル・マリナーズとマイナー契約。
私生活に目を向けてみると李大浩選手はすぐに結婚されています。
奥さんは美人ということでも有名で李大浩選手自身、大変に家庭を思いやり、また愛妻家であることも知られています。
▲李大浩の奥さん「シン・ヘジョン」さん。
幼少の頃に家庭環境に恵まれなかったことが現在の家庭を思いやる気持ちのきっかけになったのかもしれません。
韓国プロ野球・日本での実績
2001年に韓国プロ野球のロッテに投手として入団しましたが、肩を痛めたことで打者に転向します。
持ち前のパワーが試合で発揮されるようになったのはプロ4年目の2004年のこと。
20本塁打をマークすると、2006年には26本塁打、88打点、打率.336で三冠王を達成しました。
韓国プロ野球での三冠王は22年ぶりの快挙。
2010年には44本塁打、133打点、打率.364の驚異の成績で自身2度目の三冠王を達成しました。
韓国プロ野球 歴代三冠王
年度 | 選手 | 所属球団 | 試合 | 打率 | 本塁打 | 打点 |
---|---|---|---|---|---|---|
1984年 | 李 萬洙 | 三星ライオンズ | 89 | .340 | 23 | 80 |
2006年 | 李 大浩 | ロッテ・ジャイアンツ | 122 | .336 | 26 | 88 |
2010年 | 李 大浩 | ロッテ・ジャイアンツ | 127 | .364 | 44 | 133 |
KBO年度別打撃成績
年度 | 試合数 | 打率 | 打点 | 本塁打 | 盗塁 | 安打 |
---|---|---|---|---|---|---|
2001年(19) | 6 | .500 | 1 | 0 | 0 | 8打数4安打 |
2002年(20) | 74 | .278 | 32 | 8 | 1 | 255打数71安打 |
2003年(21) | 54 | .243 | 13 | 4 | 0 | 152打数37安打 |
2004年(22) | 132 | .248 | 68 | 20 | 4 | 444打数110安打 |
2005年(23) | 126 | .266 | 80 | 21 | 1 | 447打数119安打 |
2006年(24) | 122 | .336 | 88 | 26 | 0 | 443打数149安打 |
2007年(25) | 121 | .335 | 87 | 29 | 1 | 415打数139安打 |
2008年(26) | 122 | .301 | 94 | 18 | 0 | 435打数131安打 |
2009年(27) | 133 | .293 | 100 | 28 | 0 | 478打数140安打 |
2010年(28) | 127 | .364 | 133 | 44 | 0 | 478打数174安打 |
2011年(29) | 133 | .357 | 113 | 27 | 2 | 493打数176安打 |
KBO通算:11年 | 1150 | .309 | 809 | 225 | 9 | 4048打数1250安打 |
KBOタイトル・表彰
首位打者 | 3回 (2006年、2010年、2011年) |
本塁打王 | 2回 (2006年、2010年) |
打点王 | 2回 (2006年、2010年) |
最高出塁率 | 2回 (2010年、2011年) |
最多安打 | 2回 (2010年、2011年) |
MVP | 1回 (2010年) |
ゴールデングラブ賞 | 4回 (2006年、2007年、2010年、2011年) |
オールスターゲームMVP | 2回 (2005年、2008年) |
韓国で通算225本塁打をマークし、2012年からはいよいよ活躍の舞台を日本に移してオリックスでプレーしました。
1年目から24本塁打をマークし、91打点を挙げると、いきなり打点王のタイトルを獲得。
2014年からは福岡ソフトバンクに移籍し打線の主軸として、チームを牽引し2年連続の優勝に大きく貢献しました。
パワーヒッターでありながらライト方向へも流すことができる柔軟な打撃で日本野球にも見事適応したのです。
NPB年度別打撃成績
1977年 (22歳) ドラフト4位
年度 | 試合数 | 打率 | 打点 | 本塁打 | 盗塁 | 年俸 |
---|---|---|---|---|---|---|
2012年(30) | 144 | .286 | 91 | 24 | 0 | 2億5000万 |
2013年(31) | 141 | .303 | 91 | 24 | 0 | 2億5000万 |
2014年(32) | 144 | .300 | 68 | 19 | 0 | 4億0000万 |
2015年(33) | 141 | .282 | 98 | 31 | 0 | 4億0000万 |
NPB通算:4年 | 570 | .293 | 348 | 98 | 0 |
NPBタイトル・表彰
打点王 | 1回 (2012年) |
日本シリーズMVP | 1回(2015年) |
ベストナイン | 2回 (一塁手部門:2012年、指名打者部門:2015年) |
月間MVP | 4回 (2012年5月、2012年7月、2014年6月、2015年5月) |
またWBC韓国代表、2008年は北京オリンピック野球韓国代表として指名打者で出場。
代表チームには欠かせない存在となっています。
韓国代表
WBC | 2回 (2009年、2013年) |
オリンピック | 1回 (2008年) |
プレミア12 | 1回 (2015年) |
李大浩選手は非常に無邪気な性格で、韓国時代は「大きな子供」というあだ名がついていたほど。
日本でプレーする前から天ぷらやガンダムが好きといった意外な一面を持っています。
今季2016年メジャーでの活躍は?
李大浩選手自身、以前からメジャーで挑戦してみたかったのでしょう。
メジャー経験は、成績が残せなくても韓国プロ野球界では「箔がつく」ようです。
福岡ソフトバンクはメジャーよりも高い契約金を提示したようですが、あえて夢を追いかけました。
そして過去にはイチロー選手が所属していたマリナーズのメンバーとなったのです。
マリナーズでは初となる新人選手による代打サヨナラホームランを放つなど、そのパワーを大リーグの舞台でもいかんなく発揮しました。
しかし出番は相手が左投手のときに限られる傾向にありました。
シーズン後半には未曾有のスランプに陥り、一時は3Aでプレーしていた時期もありました。
シーズン打率は.253、14本塁打にとどまった李大浩選手。
大リーグではどうしても左投手専門のような起用に終始したことが、どうしても不満だったのでしょう。
MLB年度別打撃成績
年度 | 試合数 | 打率 | 打点 | 本塁打 | 盗塁 | 安打 |
---|---|---|---|---|---|---|
2016年(34) | 104 | .253 | 49 | 14 | 0 | 292打数74安打 |
消化不良の感覚を持っていたことが、常時試合に出場できる日本でのプレーに戻りたいと思うようになった理由なのでしょう。
獲得には争奪戦必死になるのか?
日本では抜群の実績を残した李大浩選手。
日本復帰を希望しているとなれば、それは獲得に名乗り挙げない球団はないでしょう。
今季、北海道日本ハムに逆転Vを喫した、古巣の福岡ソフトバンク。
主砲・デスパイネ選手の去就が分からない中で、打線の軸として獲得に興味を満っている千葉ロッテ。
さらには打線の強化が急務の東北楽天といったチームが獲得に乗り出そうとしています。
大リーグではけして満足ではない成績に終わった李大浩選手ですが、その実績そして日本での生活に慣れている点からも、争奪戦は必死の状況です。
日本では引く手あまたの李大浩選手。
このまま日本でプレーする意志を固めれば、間違いなく、来季はプロ野球のどこかの球団のユニフォームを着ていることでしょう。
日本での実績も豊富であるだけに、彼が戦力として加わったチームの打撃力は一気に上がることは間違いありません。