捕手に求められるのはリード面がメインの守備力になるのですが、阪神原口選手は打てる捕手として活躍。
今季正捕手の座を獲得しました!
今回はそんな原口文仁捕手についてご紹介させていただきましょう!
原口文仁の経歴・生い立ち
原口文仁選手は埼玉県大里郡寄居町出身で今年24歳になる若手捕手です。
小学4年の頃から野球を始め、強豪帝京高校に入学。
原口 文仁(はらぐち ふみひと) -阪神タイガース (2010 – )
生年月日 | 1992年3月3日(24歳) |
出身地 | 埼玉県大里郡寄居町 |
身長 | 182cm |
体重 | 86kg |
ポジション | 捕手 |
投打 | 左投左打 |
プロ入り | 帝京高〜2009年 阪神ドラフト6位 |
2016年成績 | 試107 率.299(318打数95安打)本11 点46 盗1 |
帝京高校時代
高校2年から本格的に捕手としてプレーするようになりました!
高校3年の最後の夏に甲子園への出場も果たし、5番打者として活躍。
捕手としてもチームを引っ張り、打っても打率3割超えで8強入りの原動力ともなっています。
第91回全国高校野球選手権大会 (2009年)帝京・原口選手3年生時
回戦 | 対戦校 | 勝敗 | |
二回戦 | 敦賀気比(福井) | ○ | 5-1 |
三回戦 | 九州国際大付(福岡) | ○ | 4-3 |
準々決勝 | 県岐阜商(岐阜) | ● | 3-6 |
甲子園打撃成績
年度 | 試合 | 打率 | 安打 | 本塁打 | 打点 | 盗塁 |
2009年夏 | 3 | .385 | 13/5 | 0 | 3 | – |
部活が終わった後もお父さんが作ってくれた自宅裏にあるバッティング練習用のネットを使って、夜遅くまで練習していたという話があります。
このエピソードからも原口選手が野球漬けの毎日を送っていたことや努力の人であることが窺えます。
▲ 原口選手の父・秀一さんとお母さん、妹さん。
家族も原口選手を応援していたことがわかるのではないでしょうか?
2009年ドラフト会議
後に2009年のドラフト会議で阪神に6位で指名を受けて入団、現在に至るというわけですね。
▲ 後列中)原口選手 契約金3,000万円・年俸480万円・背番号52
阪神ドラフト指名選手
1位 | 二神 一人 | 投手 | 法政大学 |
2位 | 藤原 正典 | 投手 | 立命館大学 |
3位 | 甲斐 雄平 | 外野手 | 福岡大学 |
4位 | 秋山 拓巳 | 投手 | 西条高 |
5位 | 藤川 俊介 | 外野手 | 近畿大学 |
6位 | 原口 文仁 | 捕手 | 帝京高 |
入団7年目2016年ついに覚醒!
原口選手は高卒での入団だったこともあり、当初は2軍での育成が中心でした。
とにかく怪我に泣かされ続けたプロ生活で、2012年に腰を故障して以降、翌年にも左手の尺骨を骨折する怪我に苦しみ続けていました。
2010〜2012年 下積み時代
ファーム打撃成績
2009年(17歳)ドラフト6巡目 契約金3000万円
年度 | 試合数 | 打率 | 打点 | 本塁打 | 盗塁 | 三振 | 年俸 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
2010年(18) | 9 | .143(7打数1安打) | 0 | 0 | 0 | 1 | 480万 |
2011年(19) | 48 | .329(79打数26安打) | 11 | 2 | 0 | 14 | 480万 |
2012年(20) | 16 | .189(37打数7安打) | 5 | 0 | 0 | 3 | 500万 |
2013〜2015年 育成契約時代
その間、通常の契約ではない育成選手としての契約期間が4年間にわたって続くなど、決して順風満帆だったとは言い難いものがあります。
ファーム打撃成績
年度 | 試合数 | 打率 | 打点 | 本塁打 | 盗塁 | 三振 | 年俸 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
2013年(21) | 17 | .263(19打数5安打) | 2 | 0 | 0 | 4 | 400万 |
2014年(22) | 57 | .264(121打数32安打) | 13 | 5 | 1 | 16 | 400万 |
2015年(23) | 59 | .220(118打数26安打) | 11 | 4 | 0 | 22 | 400万 |
2016年(24) | 18 | .295(47打数14安打) | 8 | 3 | 0 | 4 | 480万 |
2016年 覚醒
それでも2016年には巨人の田口投手から初安打を記録したのを皮切りに5月の月間MVPを獲得するほどの活躍!
月間MVP打撃部門 – (2016年5月 )
月 | 試合数 | 打率 | 安打 | 本塁打 | 打点 |
---|---|---|---|---|---|
2016年(5月) | 24 | .380 | 30 | 5 | 17 |
今季はオールスターゲームにも選出されています!
2016年打撃成績
年度 | 試合数 | 打率 | 打点 | 本塁打 | 盗塁 | 三振 | 年俸 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
2016年(24) | 107 | .299(318打数95安打) | 46 | 11 | 1 | 52 | (17年)2200万 |
元々は評価が高かったリード面だったのですがプロ入り後は、不安があるという見方も多く課題としてはその辺りが挙げられるのではないでしょうか?
2016年守備成績
年度 | 捕手出場 | 刺殺 | 補殺 | 失策 | 併殺 | 守備率 | 捕逸 | 盗塁刺 | 阻止率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2016年(24) | 87 | 568 | 49 | 3 | 5 | .995 | 7 | 20 | .233 |
肩の強さやバッティングに関しては非凡なものを持っているだけに今後、捕手として活躍していくためには実践を通してリード面に更なる磨きをかけていく必要があるかと思われます。
球界不在の打てる捕手になれるか?
原口選手は一軍の試合でもクリーンナップを任されたことがあるように打撃に関しては素晴らしい力を持っています。
阪神打線 (2016年度)
1番 | 髙山 俊 | レフト | 試134 率.275(494打数136安打)本8 点65 盗5 |
2番 | 鳥谷 敬 | ショート | 試143 率.236(449打数106安打)本7 点36 盗13 |
3番 | 江越 大賀 | センター | 試72 率.209(191打数40安打)本7 点20 盗4 |
4番 | 福留 孝介 | ライト | 試131 率.311(453打数141安打)本11 点59 盗0 |
5番 | 原口 文仁 | キャッチャー | 試107 率.299(318打数95安打)本11 点46 盗1 |
6番 | ゴメス | ファースト | 試139 率.255(498打数127安打)本22 点79 盗2 |
7番 | 大和 | セカンド | 試111 率.231(229打数53安打)本1 点20 盗3 |
8番 | 北條 史也 | サード | 試122 率.273(385打数105安打)本5 点33 盗6 |
9番 | メッセンジャー | ピッチャー | 登28 防3.01(12勝11敗)投185.1 振177 |
最終的な成績を見ても周囲が評するように城島2世になる可能性は十分だと言っていいでしょう!
城島 健司(じょうじま けんじ) -阪神タイガース (2010 – 2012)
生年月日 | 1976年6月8日(40歳) |
出身地 | 長崎県佐世保市 |
身長 | 182cm |
体重 | 89kg |
ポジション | 捕手 |
投打 | 右投右打 |
プロ入り | 1994年 ドラフト1位 |
通算成績 日米 | 試1785 率.289 本292 点1006 盗79 |
ただ、打てる捕手として活躍するためにはまず、捕手としてチームに貢献できる選手になることが大前提です。
主な名捕手通算成績
名前 | 通算試合数 | 通算打率 | 通算打点 | 通算本塁打 | 実働年数 |
野村克也 | 3017 | .277 | 1988 | 657 | 26年 |
森祇晶 | 1844 | .236 | 582 | 81 | 20年 |
田淵幸一 | 1739 | .260 | 1135 | 474 | 16年 |
古田敦也 | 2008 | .294 | 1009 | 217 | 18年 |
伊東勤 | 2379 | 247 | 811 | 156 | 22年 |
梨田昌孝 | 1323 | .254 | 439 | 113 | 17年 |
山倉 和博 | 1262 | .231 | 426 | 113 | 13年 |
城島健司 | (日米)1785 | (日米).289 | (日米)1006 | (日米)292 | (日米)18年 |
阿部慎之助 | (16年時)1963 | (16年時).286 | (16年時)1136 | (16年時)373 | (16年時)16年 |
今後、守備面の課題を克服できるかどうかが鍵になってくるのではないでしょうか?
それでも、落ち着いた態度や高校時代は高く評価されていたリード面、さらに強肩も併せ持っているだけにスケールの高さは折り紙付きですね!
まとめ
以上、原口選手についてでした。
育成としての生活が長かった選手ではあるのですが、素質に関しては素晴らしいものを持っています。
球界を代表するだけの捕手になれる可能性は十分に持っていると思います。
本人も努力家ですし、育成契約が長くなっていた中でも腐らずに成長できたことは精神面でも一回り進化できたのではないでしょうか?
育成で大成功した例はポジションこそ違いますが、近年では巨人の山口投手がいます。
育成だからなどと考えずに球界NO.1捕手を目指していただきたい選手ですね!