巨人は今年、史上初のFA3選手獲得の大型補強を行いました。
それに伴い、過去に移籍した選手が窮地に追い込まれています。
そのうちの一人である大竹寛投手はDeNAのエース格だった山口投手が移籍してくることから特に不利な状況に追い込まれています。
今回は、そんな大竹投手についてご紹介させていただきましょう!
大竹寛投手の経歴・生い立ち
大竹寛選手は埼玉県八潮市出身で今年33歳になります。
高校時代は、浦和学院高校に入学後、2年夏に甲子園に出場しています。
大竹 寛(おおたけ かん) -読売ジャイアンツ (2014 – )
生年月日 | 1983年5月21日(33歳) |
出身地 | 埼玉県八潮市 |
身長 | 184cm |
体重 | 95kg |
ポジション | 投手 |
投打 | 右投右打 |
プロ入り | 浦和学院高〜2001年 広島ドラフト1巡目 |
NPB通算:15年 | 登296 防3.73(92勝94敗17セーブ1ホールド)投1544.2 振1091 |
浦和学院高校時代
2年甲子園出場時エースではなかったため、登板機会はありませんでした。
この大会は、1コ先輩の坂元弥太郎投手(元プロ)がエースでした。
第82回全国高校野球選手権大会 (2000年)浦和学院・大竹投手2年生時
回戦 | 対戦校 | 勝敗 | |
二回戦 | 八幡商(滋賀) | ○ | 2-1 |
三回戦 | 柳川(福岡) | ● | 1-5 |
しかし、同年秋からはエースの座を確保し3年時にはアジアAAA選手権にも出場しています。
第82回選手権埼玉大会 (2001年)浦和学院・大竹投手3年生時
回戦 | 対戦校 | 勝敗 | |
二回戦 | 越谷東 | ○ | 7-1 |
三回戦 | 所沢中央 | ○ | 8-0 |
四回戦 | 栄東 | ○ | 12-2 |
五回戦 | 秀明英光 | ○ | 14-3 |
準々決勝 | 春日部共栄 | ● | 3-4 |
当時の監督を務めていた森士さんに「モノが違う」と思わせた選手に大竹選手の名前が挙がるほど。
森 士(もり おさむ) -浦和学院高等学校監督 (1991 – )
生年月日 | 1964年6月23日(52歳) |
出身地 | 埼玉県浦和市(現:さいたま市) |
ポジション | 投手 |
選手歴 | 埼玉県立上尾高-東洋大学 |
指導歴 | 大学卒業後から浦和学院コーチ、1991年8月監督就任。 |
周囲の評価も同期だった「日南学園高・寺原隼人投手以上の素質を持っている」と言わせる辺りからは当時、誰もが一目置く存在だったことがわかるのではないかと思います。
寺原 隼人(てらはら はやと) -福岡ソフトバンクホークス (2013 – )
生年月日 | 1983年10月9日(33歳) |
出身地 | 宮崎県宮崎市 |
身長 | 180cm |
体重 | 85kg |
ポジション | 投手 |
投打 | 右投右打 |
プロ入り | 日南学園高〜2001年 ダイエードラフト1巡目 |
NPB通算:15年 | 登254 防3.87(70勝78敗23セーブ5ホールド)投1120.1 振804 |
ドラフト会議
2001年のドラフト会議で広島カープに1位指名を受け入団。
▲ 広島東洋カープに1巡目指名・契約金8,000万円・年俸600万
2001年 ドラフト
1巡目 | 大竹 寛 | 投手 | 浦和学院高 |
3巡目 | 大島 崇行 | 投手 | 山梨学院大学附属高 |
4巡目 | 石原 慶幸 | 捕手 | 東北福祉大学 |
5巡目 | 山本 翔 | 捕手 | 東筑高 |
6巡目 | 国木 剛太 | 投手 | 上宮高 |
7巡目 | 山本 芳彦 | 投手 | 和歌山工業高 |
8巡目 | 筒井 正也 | 投手 | ヤマハ |
9巡目 | 天谷 宗一郎 | 外野手 | 福井商業高 |
10巡目 | 天野 浩一 | 投手 | 四国学院大学 |
後に巨人へFA移籍して今に至ります。
【FA】大竹決断!巨人入り確定!充実施設&原監督の直電が決め手
広島からフリーエージェント(FA)宣言した大竹寛投手(30)が、巨人入りを決断したことが24日、分かった。きょうにも巨人側に入団する意思を伝える模様だ。同時に獲得に乗り出していたソフトバンク、楽天には断りを入れ、広島にも正式に退団を伝える。今季、10勝を挙げて広島を16年ぶりにAクラスに導いた通算74勝右腕。近日中にも正式契約を結ぶ。
熟考の末、大竹がついに決断した。「自分のことを必要としていただいているかということが大事です」と、移籍への決め手を明かしていたが、その思いをひしひしと感じたのが、巨人だった。関係者の話を総合すると、20日の広島市内での初交渉で、原監督から「日本一連覇を達成できるチームを作るために力を貸してほしい」と電話でラブコールを受けたことで、一気に心が傾いたという。
広島カープ時代は右の本格派エース!
今でこそ本格派というよりも技巧派のスタイルにモデルチェンジしている大竹選手ですが、広島時代は最速155kmを誇る本格派の投手でした。
2004年にはその威力のあるストレートを見込まれ、抑えとして活躍。
17セーブを記録し翌年は二けた勝利を挙げて、この年を含む4度の二桁勝利も飾っています。
2012年には11勝(5敗)とそれまであった負けが多い投手というイメージを払拭する活躍を見せてくれていますね!
年度別投手成績
2001年 (18歳) 広島ドラフト1巡目 契約金8000円
年度 | 登板 | 防御率 | 勝敗 | 投球回 | 三振 | 年俸 |
2002年(19) | – | – | – | – | – | 600万 |
2003年(20) | 3 | 5.63 | 1勝1敗 | 8.0 | 5 | 600万 |
2004年(21) | 43 | 3.18 | 6勝5敗17セーブ | 82.0 | 91 | 650万 |
2005年(22) | 28 | 5.62 | 10勝12敗 | 161.2 | 161 | 2100万 |
2006年(23) | 30 | 4.93 | 6勝13敗 | 157.0 | 110 | 3400万 |
2007年(24) | 27 | 3.77 | 9勝10敗 | 145.2 | 104 | 3400万 |
2008年(25) | 28 | 3.84 | 9勝13敗1ホールド | 171.0 | 99 | 5100万 |
2009年(26) | 29 | 2.81 | 10勝8敗 | 185.2 | 127 | 6500万 |
2010年(27) | 3 | 5.00 | 1勝0敗 | 18.0 | 9 | 9500万 |
2011年(28) | 6 | 1.71 | 1勝1敗 | 31.2 | 15 | 8000万 |
2012年(29) | 24 | 2.36 | 11勝5敗 | 144.2 | 85 | 6500万 |
2013年(30) | 25 | 3.37 | 10勝10敗 | 163.0 | 100 | 1億0000万 |
巨人移籍後は不本意なシーズンが続くが今の立場は?
大竹投手は巨人移籍後、思ったような活躍ができていないシーズンが続いています。
特にここ2年は成績も落ちていますね。
前述の通り、大竹投手は元々本格派だったのですが、右肩を痛めた影響から、技巧派にチェンジ。
2012年に過去最高の成績を記録したものの、それまであった相手を圧倒するようなピッチングはできなくなりました。
本格派である投手が年齢と共に技巧派に転身することは悪いことではありません。
しかし大竹投手が技巧派に転向して以降、成績が右肩下がりになっている現状を踏まえるとやはり本来の投球スタイルができないことによる影響を感じざるを得ませんね。
巨人年度別投手成績
年度 | 登板 | 防御率 | 勝敗 | 投球回 | 三振 | 年俸 |
2014年(31) | 22 | 3.98 | 9勝6敗 | 129.0 | 79 | 1億000万 |
2015年(32) | 11 | 3.21 | 3勝4敗 | 56.0 | 35 | 1億000万 |
2016年(33) | 17 | 3.55 | 6勝6敗 | 91.1 | 71 | 1億000万 |
NPB通算:15年 | 296 | 3.73 | 92勝94敗17セーブ1ホールド | 1544.2 | 1091 |
表彰
月間MVP | 1回 (投手部門:2009年 |
カムバック賞 | 1回(2012年) |
オールスターゲーム敢闘選手賞 | 1回 (2013年第3戦) |
元から技巧派であったのならまだいいとしても本来のスタイルと違う形でプレーすることは少なからず無理があるのかもしれませんね。
そんな中、FA補強による巨人のローテーションを見ていくと菅野投手、マイコラス投手、田口投手、内海投手に新加入の山口投手までは確定的。
唯一、内海投手が不安材料であることを除けば、ほぼ万全の布陣と言っていいでしょう。
菅野 智之(すがの ともゆき) -読売ジャイアンツ (2013 – )
生年月日 | 1989年10月11日(27歳) |
出身地 | 神奈川県相模原市南区 |
身長 | 186cm |
体重 | 92kg |
ポジション | 投手 |
投打 | 右投右打 |
プロ入り | 東海大学〜2012年巨人ドラフト1巡目 |
NPB通算:4年 | 登101 防2.34(44勝28敗)投697.0 振592 |
マイルズ・マイコラス -読売ジャイアンツ (2015 – )
生年月日 | 1988年8月23日(28歳) |
出身地 | 石川県小松市 |
身長 | 196cm |
体重 | 100kg |
ポジション | 投手 |
投打 | 右投右打 |
NPB初出場 | 2015年4月2日 中日ドラゴンズ戦 |
NPB通算:2年 | 登35 防2.13(17勝5敗)投236.2 振191 |
田口 麗斗(たぐち かずと) -読売ジャイアンツ (2014 – )
生年月日 | 1995年9月14日(21歳) |
出身地 | 広島県広島市佐伯区 |
身長 | 171cm |
体重 | 80kg |
ポジション | 投手 |
投打 | 左投左打 |
プロ入り | 広島新庄高〜2013年巨人ドラフト3位 |
NPB通算:3年 | 登39 防2.72(13勝15敗)投228.1 振19 |
山口 俊(やまぐち しゅん) -読売ジャイアンツ (2017 – )
生年月日 | 1987年7月11日(29歳) |
出身地 | 大分県中津市 |
身長 | 187cm |
体重 | 97kg |
ポジション | 投手 |
投打 | 右投右打 |
プロ入り | 柳ヶ浦〜2005年ベイスターズ高校生ドラフト1巡目 |
NPB通算:11年 | 登367 防3.29(39勝44敗111セーブ24ホールド)投735.1 振699 |
内海 哲也(うつみ てつや) -読売ジャイアンツ (2004 – )
生年月日 | 1982年4月29日(34歳) |
出身地 | 京都府城陽市 |
身長 | 186cm |
体重 | 95kg |
ポジション | 投手 |
投打 | 左投左打 |
プロ入り | 東京ガス〜2003年 巨人自由獲得枠 |
NPB通算:12年 | 登297 防3.09(126勝89敗2ホールド)投1829.1 振1406 |
プロ野球先発ローテは5人で回すのが主流になっています。
現状を踏まえれば、正直なところ大竹投手の立場は苦しいところだと思います。
さらに高木勇人投手や杉内俊哉投手まで考えると尚更ですね。
2016年 巨人投手陣
役割 | 選手 | 防御率 | 勝 | 敗 | 投球回数 | 三振 |
先発 | 田口 麗斗 | 2.72 | 10 | 10 | 160.0 | 126 |
先発 | 菅野 智之 | 2.01 | 9 | 6 | 183.1 | 189 |
先発 | 内海 哲也 | 3.94 | 9 | 6 | 107.1 | 81 |
先発 | 大竹 寛 | 3.55 | 6 | 6 | 91.1 | 71 |
先発 | マイコラス | 2.45 | 4 | 2 | 91.2 | 84 |
先発 | 山口 俊 | 2.86 | 11 | 5 | 138.2 | 121 |
まとめ
以上、大竹寛選手についてでした。
肩の怪我に悩まされながらもモデルチェンジを図り、再起を果たした大竹投手。
現在、厳しい状況なのは間違いありません!
経験豊富なベテランの力が必要になる時は必ず来ますし、今後、怪我などがあって離脱する選手がいないとも限りません。
いつ出番が来てもいいように準備しておく必要はあります!
年齢的にはまだ老け込むような年でもないので、是非とも2017年は意地を見せてほしいですね!
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