昨年のルーキー・関谷亮太投手。
社会人から即戦力として千葉ロッテに入団し、1年目から先発で5勝を挙げ、今季の飛躍が期待される右腕です。
果たして2年目の今季は、千葉ロッテ投手陣を支える先発の柱へとブレイクできるでしょうか?
関谷亮太投手の経歴・生い立ち
関谷亮太投手は1991年5月10日生まれ、神奈川県川崎市出身の投手です。
野球を始めたのは小学2年の頃。
中学ではシニアリーグに所属し全国大会に出 場するほど。
当時はピッチャーをやりながら、ショートも任されるほど、野球センスの高さは目を見張るものがあったようです。
関谷 亮太(せきや りょうた) -千葉ロッテマリーンズ (2016 – )
生年月日 | 1991年5月10日(歳) |
出身地 | 神奈川県川崎市 |
身長 | 180cm |
体重 | 84kg |
ポジション | 投手 |
投打 | 右投右打 |
プロ入り | JR東日本〜 2015年 ロッテドラフト2位 |
2016年成績 | 登16(先発16) 防5.52(5勝6敗)投88.0 振58 |
日大三高時代 – ( 2007 – 2010 )
高校は東京の名門・日大三高。
2年生でエースを務めましたが、秋の大会で大敗を喫し、一時はエースの座を退きました。
しかし、3年になると調子を取り戻し、エースを奪還する と、3年夏は西東京大会を見事に制覇し、甲子園出場を決ています。
第91回選手権大会 -関谷投手3年時投手成績 (2009 )
回戦・対戦校 | 投球回数 | 被安打 | 奪三振数 | 与四死球数 | 自責点 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
一回戦 | 徳島北(徳島) | ○ | 2-0 | 9.0 | 4 | 9 | 2 | 0 |
二回戦 | 東北(宮城) | ● | 2-3 | 9.0 | 8 | 8 | 3 | 2 |
2試合計 | 防御率:1.00 | – | – | 18.0 | 12 | 17 | 5 | 2 |
1回戦では完封勝利を達成し、プロからも一目置かれる存在となりました。
明治大学時代 – ( 2010 – 2014 )
高校卒業後は明治大学に進学したものの、2年生まではなかなか結果を残せませんでした。
しかし、3年生時ようやく先発として勝ち星を挙げることができるようになり、終わってみれば、リーグ通算10勝を挙げました。
明治大学リーグ戦投手成績 – ( 2010 – 2013 )
年度 | 登板 | 勝敗 | 防御率 | 投球回 | 安打 | 三振 | 四死球 | 自責点 |
10春〜13秋 | 46 | 10勝6敗 | 2.47 | 178.2 | 145 | 159 | 61 | 49 |
明治大学全国大会投手成績 – ( 2013 )
年度 | 登板 | 勝敗 | 防御率 | 投球回 | 安打 | 三振 | 四死球 | 自責点 |
2013 | 4 | 1勝0敗 | 0.00 | 11.0 | 3 | 13 | 2 | 0 |
国際大会投手成績 – ( 2013 )
年度 | 登板 | 勝敗 | 防御率 | 投球回 | 安打 | 三振 | 四死球 | 自責点 |
2013日米 | 2 | – | 2.38 | 11.1 | 8 | 17 | 3 | 3 |
JP東日本時代 – ( 2014 – 2015)
その後、JR東日本に入社。
1年目から公式戦のマウンドに上がるようになり、都市対抗野球予選では抜群の安定感で、チームを本大会進出に導きました。
マウンドでの粘りもあり、技巧的なピッチングが注目を集め、社会人屈指の投手に成長した関谷投手。
JA東日本投手成績 – ( 2014 )
年度 | 登板 | 勝敗 | 防御率 | 投球回 | 安打 | 三振 | 四死球 | 自責点 |
2014 | 5 | 2勝1敗 | 2.30 | 15.2 | 14 | 15 | 7 | 4 |
ドラフト会議 – ( 2016 )
多くのプロ球団から注目され、2015年のドラフト2位で千葉ロッテの指名を受け、入団しました。
▲ 契約金8000万円、年俸1500万円、背番号15
ドラフト指名選手 – ( 千葉ロッテマリーンズ )
1位 | 平沢 大河 | 内野手 | 仙台育英学園高 |
2位 | 関谷 亮太 | 投手 | JR東日本 |
3位 | 成田 翔 | 投手 | 秋田商業高 |
4位 | 東條 大樹 | 投手 | JR東日本 |
5位 | 原 嵩 | 投手 | 専修大学松戸高 |
6位 | 信樂 晃史 | 投手 | 宮崎梅田学園 |
7位 | 高野 圭佑 | 投手 | JR西日本 |
2016年ルーキーイヤーの活躍
即戦力として期待されたものの、開幕は2軍スタートだった関谷投手。
しかし、5月下旬、1軍に昇格すると、すぐさまプロ初先発を任されます。
打線の援護を受けながら、7回3失点で初勝利を手にしました。
その後、6月15日の中日戦まで3連勝を飾り、上々のスタートを切った関谷投手でした。
しかしプロの約1週間に1度の先発ローテーションを続けていくという初めての経験の中で疲れも出たのでしょう。
とりわけ夏場を乗り切ることは、ルーキーの関谷投手にとっては厳しいものでした。
8月以降は2勝5敗。
5回持たずに降板することも度重なりました。
年度別投手成績 – (2016)
2015年 (24歳) ロッテドラフト2位 契約金8000万円
年度 | 登板 | 防御率 | 勝敗 | 投球回 | 三振 | 年俸 |
2016年(25) | 16(先発16) | 5.52 | 5勝6敗 | 88.0 | 58 | 1500万→2250万 |
イースタン・リーグ投手成績 – (2016)
年度 | 登板 | 防御率 | 勝敗 | 投球回 | 三振 | 自責点 |
2016年(25) | 10 | 4.68 | 2勝2敗 | 50.0 | 51 | 26 |
プレースタイル
最速148キロのストレートにスライダー、カーブ、フォークなど多彩な変化球で交えながら抑える技巧的な投球が持ち味。
コントロールもまずまずです。
年度別守備成績 – (2016)
年度 | 投手 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|
試合 | 刺殺 | 補殺 | 失策 | 併殺 | 守備率 | |
2016年(25) | 16 | 5 | 18 | 0 | 1 | 1.00 |
1年目は、確かに終盤に疲れが出ましたが、打たせて取る持ち味もプロで十分活かせたシーズンでもありました。
2017年今シーズンの飛躍は?
1年目の関谷投手の大きな課題は、シーズンを乗り切れるだけのスタミナです。
プロで1軍デビューを勝利で飾ってからは3連勝したものの、8月からは先発の仕事が出来ずに降板することもしばしばありました。
2016年月別勝敗数
年度 | 登板 | 勝利 | 敗戦 |
5月 | 1 | 1 | – |
6月 | 4 | 2 | – |
7月 | 4 | 0 | 1 |
8月 | 4 | 1 | 3 |
9月 | 3 | 1 | 2 |
夏場を乗り切ることはけして簡単なことではありませんが、先発の柱を目指すのであれば、このテーマを克服することが求められます。
夏場を乗り切るスタミナを身につけ、開幕ローテーションの入ることが出来れば、2ケタ勝つだけの実力は十分にある投手です。
そして先発の柱になる可能性も出てくるでしょう。
ロッテ先発投手陣 – (2016年成績)
登板(先発) | 選手 | 防御率 | 勝 | 敗 | 投球回数 | 三振 |
23(23) | 石川 歩 | 2.16 | 14 | 5 | 162.1 | 104 |
26(26) | 涌井 秀章 | 3.01 | 10 | 7 | 188.2 | 118 |
27(27) | スタンリッジ | 3.56 | 8 | 8 | 162.0 | 99 |
22(21) | 二木 康太 | 5.34 | 7 | 9 | 116.1 | 81 |
15(15) | 唐川 侑己 | 2.84 | 6 | 6 | 88.2 | 64 |
16(16) | 関谷 亮太 | 5.52 | 5 | 6 | 88.0 | 58 |
まとめ
昨年は3位に終わった千葉ロッテ。
CSには出場したものの、2位の福岡ソフトバンクには12.5ゲームも差をつけられました。
チーム力の差も痛感した昨年でしたが、千葉ロッテはドラフトで大学球界屈指の右腕・佐々木千隼投手を獲得。
今季の先発候補には厚みが出てきました。
そこへ2年目の関谷投手が1年間先発ローテに加わるくらいブレイクすれば、上位球団の差を縮め、優勝を狙えるチームになれるはずです。
ブレイクの可能性を秘めた関谷投手の2年目は要注目です