プロ8年目の右腕、阪神タイガース秋山拓巳投手。
長らく1軍で結果を残せない日々が続きましたが、8年目の今季は、新境地を開きここまで阪神先発ローテーションの一角に・・・
ようやく1軍で手応えのある成績を残しつつあります。
果たして、これからの先発ローテーションを守ることはできるでしょうか?
秋山拓巳の経歴・生い立ち
今年で歳となった秋山投手は香川県丸亀市出身です。
秋山 拓巳(あきやま たくみ)- 阪神タイガース (2010 – )
生年月日 | 1991年4月26日(歳) |
出身地 | 香川県 |
身長 | 188cm |
体重 | 97kg |
ポジション | 投手 |
投打 | 右投右打 |
プロ入り | 愛媛県立西条高等学校〜阪神2009年 ドラフト4位 |
NPB通算:7年 | 登33(先発:26) 防4.97(6勝11敗)投141.1 振100 |
幼少の頃、お父さんとのキャッチボールをきっかけに野球に興味を持ち、小学校入学とともに、地元の少年野球チームに所属しました。
中学時代には投手として日本代表メンバーに選ばれたことも。
▲ 2006 リトルシニア日本代表
中学卒業後は全国の強豪校から数多くの誘いがあったようですが、中学時代のチームメイトの多くが進学することになった愛媛の西条高校へと進みました。
西条高校時代 愛媛県 – ( 2007- 2010 )
高校3年の時には身長186センチ、体重91キロという恵まれた体格だった秋山投手。
打撃では長打力もあったため、1年の秋にはチームの4番に座り、2年の春からはエースと、まさに「4番でエース」というチームの支柱に。
3年のときには選抜、夏の甲子園と春夏連続出場の立役者となりました。
高校通算48本塁打というパンチ力で、打者として注目するプロ球団もあったようです。
第81回選抜・第91回選手権大会 -甲子園投手成績 (2009 )
回戦・対戦校 | 投球回数 | 被安打 | 奪三振数 | 与四死球数 | 自責点 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
春一回戦 | PL学園(大阪) | ● | 0-1 | 9.0 | 8 | 4 | 4 | 1 |
夏一回戦 | 八千代東(千葉) | ○ | 3-2 | 9.0 | 3 | 4 | 0 | 2 |
夏二回戦 | 明豊(大分) | ● | 0-4 | 9.0 | 9 | 7 | 1 | 4 |
計3試合 | 防御率:2.33 | – | – | 27.0 | 20 | 15 | 5 | 7 |
ドラフト会議 – ( 2009 )
投手としては、最速150キロの馬力あるストレートで多くのプロスカウトからの注目を浴び、2009年のドラフト4位で阪神の指名を受けました。
▲ 契約金4,000万円、年俸600万円、背番号27。
ドラフト指名選手 – ( 阪神タイガース )
結婚は、している? – ( 2017 )
今、秋山投手はプライベートでは独身。
彼女の噂も特にはありません。
今年26歳という年齢もあり、1軍で結果を残すようになれば、そろそろそんな噂も出てくるかもしれません。
秋山拓巳のプロ入り後は?
ルーキー時代 – ( 2010 )
ストレートの球威には目を見張るものがあった秋山投手。
高卒ルーキーながら、1年目の8月には早くも1軍でデビューすることになりました。
8月21日の巨人戦で、6回4失点という内容で負け投手にはなりましたが、2試合目の登板ではプロ初勝利を手にしました。
9月にはなんと無四球完封勝利を達成しました。
1年目から4勝をマークし、近い将来には阪神のエースにという期待が高まりました。
その当時の秋山投手は力のこもったストレートとカーブなどで抑えていくパワータイプのピッチャーでした。
年度別投手成績 – (2010 )
2009年 (18歳) 阪神ドラフト4位 契約金4,000万円
年度 | 登板 | 防御率 | 勝敗 | 投球回 | 三振 | 年俸 |
2009年(19) | 7(先発7) | 3.35 | 4勝3敗 | 40.1 | 23 | 600万 |
下積み時代 – ( 2011-2016 )
1年目では輝きを放った右腕も、その後は低迷を続けます。
力に頼ったピッチングスタイルだったこともあり、コントロールが悪く、安定したピッチングが出来ないという弱点がありました。
そのため入団2年目の2011年以降、2軍での下積み時代が続きました。
結局1軍での登板機会も少なくなり、2016年までの6年間でわずか2勝にとどまったのです。
年度別投手成績 – (2011 – 2016)
年度 | 登板 | 防御率 | 勝敗 | 投球回 | 三振 | 年俸 |
2011年(20) | 2(先発2) | 6.14 | 0勝1敗 | 7.1 | 1 | 1200万 |
2012年(21) | 2(先発2) | 9.00 | 1勝1敗 | 8.0 | 6 | 1200万 |
2013年(22) | 8(先発8) | 3.83 | 0勝3敗 | 44.2 | 36 | 1000万 |
2014年(23) | 3(先発2) | 20.25 | 0勝1敗 | 6.2 | 5 | 1200万 |
2015年(24) | 3(先発3) | 4.40 | 0勝1敗 | 14.1 | 9 | 1000万 |
2016年(25) | 8(先発2) | 4.05 | 1勝1敗 | 20.0 | 20 | 1000万 |
NPB通算:7年 | 33(先発26) | 4.97 | 6勝11敗 | 141.1 | 100 | 1100万 |
ウエスタン年度別投手成績 – (2010 – 2016)
年度 | 登板 | 防御率 | 勝敗 | 投球回 | 三振 | 四球 |
2010年(19) | 12 | 2.15 | 2勝2敗 | 58.2 | 40 | 20 |
2011年(20) | 11 | 2.25 | 4勝3敗 | 56.0 | 37 | 15 |
2012年(21) | 19 | 3.14 | 6勝8敗 | 106.0 | 96 | 23 |
2013年(22) | 17 | 2.53 | 8勝4敗 | 85.1 | 65 | 24 |
2014年(23) | 20 | 2.58 | 9勝7敗 | 132.2 | 116 | 23 |
2015年(24) | 21 | 3.03 | 3勝5敗 | 89.0 | 63 | 14 |
2016年(25) | 18 | 2.08 | 9勝2敗 | 108.0 | 88 | 21 |
2017年先発ローテ入り
そんな長らく低迷に苦しんでいた秋山投手でしたが、今季は開幕から先発ローテーション入り。
オープン戦成績 – (2017 )
年度 | 登板 | 防御率 | 勝敗 | 投球回 | 三振 | 四球 |
2017年(26) | 3(先発3) | 5.14 | 2勝1敗 | 14.0 | 11 | 0 |
過去7年間で積み上げた勝ち星である6勝を、シーズンの半分弱で達成するほど絶好調です。
監督からの信頼も高まり、今後も先発として期待されています。
月別投手成績 -(2017.06.27まで)
月 | 試合数 | 打率 |
---|---|---|
4月 | 4 | 防2.81(1勝1敗)投25.2 振23 |
5月 | 5 | 防3.15(3勝2敗)投34.1 振33 |
6月 | 3 | 防2.66(2勝1敗)投20.1 振15 |
それにしても、長く低迷した右腕がなぜ急に再び輝きを取り戻したのでしょうか。
そこには、肩の力を抜いてリラックスした状態で投げ込みというフォームを会得したことにあるようです。
これまでは速い球を投げたいがあまり、上体に力が入りすぎて、スピードは出ていてもコントロールが大きくばらついたいました。
今年は自然な流れを意識したフォームにしたことで、無駄な力を入れることなく、スムーズな力運びが出来るようになました。
それによって球速を落とすことなく、しかもコントロールの精度も向上。
これが今季好調の要因となっているのです。
【阪神】秋山拓巳26歳「突然変異」の秘密…インタビュー 2017.6/20(火)
大ブレイク中の阪神・秋山拓巳投手(26)が、スポーツ報知のインタビューに応じた。高卒1年目の2010年に4勝を挙げながら、その後の6年間でわずか2勝と伸び悩んでいた右腕が今季、ここまで6勝を挙げている。才能を一気に開花させた「突然変異」の秘密を語った。
―先発ローテの一角として、ここまでセ・リーグ4位タイの6勝(3敗)、同9位の防御率2・91。ここまでの成績をどう捉えている?
「この成績をイメージはしていませんでした。開幕はなんとかローテーションに入った形だったので。今も一戦一戦、必死です」
―4月25日のDeNA戦(甲子園)からはカードの頭、火曜日の先発が続いている。
「一番は、イニングを消化しよう(多く投げよう)とやっています。でもカード頭ということで、2戦目以降もバッターを狂わせることを考えた投球をすることがベストだとは思っています。でも今は試合をつくることがで精いっぱい。急にできることでもないので、まずは試合をつくることを意識しています」
まとめ
一時は野手への転向も打診されたという秋山投手。
それでも秋山投手は投手にこだわり続けてきました。
そして今季、ついに自分に合ったフォームをつかみ、マウンド上で再び輝きを取り戻しました。
今、阪神はセ・リーグで広島と優勝争いを繰り広げています。
今季、一気に出てきた期待の右腕がさらに光を放つようになれば、悲願の優勝を掴み取る可能性も出てくるのではないでしょうか。