阪神打線では、レギュラーシーズン2番で起用されることが多い上本博紀選手。
器用な打撃と堅実な守備が魅力で、打線ではつなぎ役の上本選手。
これまでの経歴はどのようなものなのでしょうか。
上本博紀の経歴・生い立ち
上本博紀選手は現在歳となる阪神では中堅の選手で、広島県福山市出身です。
上本 博紀(うえもと ひろき)- 阪神タイガース (2009 – )
生年月日 | 1986年7月4日(歳) |
出身地 | 広島県福山市 |
身長 | 173cm |
体重 | 65kg |
ポジション | 内野手 |
投打 | 右投右打 |
プロ入り | 広陵高等学校〜早稲田大学〜阪神2008年ドラフト3位 |
NPB通算:7年 | 試591 率.268(1779打476安打)本28 点145 盗83 |
野球との出会いは小学4年生の時。
地元・福山市のソフトボールクラブに所属したのがきっかけでした。
中学に進学すると地元の軟式野球チームに所属し、3年生の時には中国大会準優勝も経験しています。
中学卒業後は広島の強豪である広陵高校に進学。
広陵高校時代 広島県 – ( 2002- 2005 )
1年の夏、2年生の春夏、そして3年の春と4度の甲子園出場を経験。
とりわけ2年春の選抜高校野球では、後に巨人・西村健太朗投手、広島・白濱裕太選手のバッテリーとともに、甲子園で活躍。
当時1番打者であった上本選手も、この大会の全国制覇に大きく貢献しました。
第75回選抜大会 – ( 2003 )
回戦 | 対戦校 | 勝敗 | |
二回戦 | 旭川実(北海道) | ○ | 8-1 |
三回戦 | 遊学館(石川) | ○ | 6-0 |
準々決勝 | 近江(滋賀) | ○ | 4-2 |
準決勝 | 東洋大姫路(兵庫) | ○ | 5-1 |
決勝 | 横浜(神奈川) | ○ | 15-3 |
甲子園 通算成績 –( 2002 – 2004 )
試合 | 打数 | 安打 | 打率 | 打点 | 本塁打 |
11 | 20 | 20 | .500 | 7 | 1 |
甲子園 通算戦績 – ( 2002 -2004 )
2002年・夏(1年生) | ベスト8 |
2003年・春(2年生) | 優勝 |
2003年・夏(2年生) | 2回戦敗退 |
2004年・春(3年生) | 1回戦敗退 |
3年最後の夏は広島県大会準々決勝で敗退しています。
抜群の打撃センスや俊足はプロ野球のスカウトから注目されていましたが、高校卒業後は早稲田大学に進学。
早稲田大学時代 – ( 2005- 2009 )
1年の春からセカンドとして早々とレギュラーを獲得。
東京六大学のリーグ戦では在学中、すべての試合にフルイニング出場を達成しました。
これは現在巨人の監督を務める高橋由伸監督以来の快挙となったのです。
最終学年は主将としてチームを牽引、計4年間で5度のベストナインを獲得しています。
通算109安打、39盗塁を決め、走攻守三拍子揃った選手としてプロからも注目されました。
大学打者成績 –( 2005-2008 )
試合 | 打数 | 安打 | 打率 | 打点 | 本塁打 | 盗塁 |
104 | 411 | 109 | .265 | 46 | 4 | 39 |
ドラフト会議 – ( 2008 )
そして2008年ドラフト3位で阪神が指名し、契約金7,000万円、年俸1,000万円で入団に至ったのです。
ドラフト指名選手 – ( 阪神タイガース )
1位 | 蕭 一傑 | 投手 | 奈良産業大学 |
2位 | 柴田 講平 | 外野手 | 国際武道大学 |
3位 | 上本 博紀 | 内野手 | 早稲田大学 |
4位 | 西村 憲 | 投手 | 九州産業大学 |
ちなみに現在広島に在籍している上本崇司選手は、上本選手の実弟です。
上本 崇司(うえもと たかし)- 広島東洋カープ (2013 – )
生年月日 | 1990年8月22日(歳) |
出身地 | 広島県福山市 |
身長 | 170cm |
体重 | 70kg |
ポジション | 内野手 |
投打 | 右投両打 |
プロ入り | 広陵高等学校〜明治大学〜広島2012年ドラフト3位 |
NPB通算:4年 | 試92 率.122(41打5安打)本0 点2 盗3 |
2013年には兄弟揃っての試合出場をはたしました。
プライベートの方では2014年1月25日にそれまで2年間付き合っていた一般の女性の方と結婚。
一般の方のために顔は公開されていませんが、あのアンパンマンのドキンちゃんに似ているそうです。
上本博紀のプロ入り後の野球人生は?
プレースタイル
上本博紀選手は走攻守三拍子揃った内野手です。
打撃では決して長打力があるタイプではありませんが、ミート力が非常に高く、また選球眼もずば抜けて良いため、あまりボール球に手を出さないという特徴があります。
ポジションは主にセカンドで足の速さを生かした広い守備範囲も大きな魅力です。
ルーキー 時代 – ( 2009 )
そんな高い素質を持ちながらも、1年目は2軍では16盗塁を決め、その俊足ぶりをアピール。
打撃面ではプロの壁にぶち当たり、1軍昇格を果たすことができませんでした。
ファーム打撃成績 -(2009)
2008年(22歳) 阪神ドラフト3位 契約金7,000万円
年度 | 試合数 | 打率 | 打点 | 本塁打 | 盗塁 | 犠打 | 三振 | 年俸 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2009年(23) | 88 | .241(241打数58安打) | 25 | 0 | 16 | 20 | 44 | 1000万 |
下積み 時代 – ( 2010 – 2013 )
そんな上本選手が徐々に1軍で台頭し始めたのは2年目のこと。
この年、プロ入り後初の1軍昇格を果たし、28試合の出場にとどまったものの、打率3割3分3厘をマークしました。
その後も故障で離脱する期間がありながら、徐々に1軍に定着できるようになりました。
年度別打撃成績 -(2010 – 2013)
年度 | 試合数 | 打率 | 打点 | 本塁打 | 盗塁 | 犠打 | 三振 | 年俸 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2010年(24) | 28 | .333(15打数5安打) | 2 | 0 | 2 | 0 | 1 | 1000万 |
2011年(25) | 67 | .250(108打数27安打) | 13 | 3 | 8 | 7 | 27 | 1300万 |
2012年(26) | 62 | .254(197打数50安打) | 7 | 1 | 13 | 2 | 46 | 1800万 |
2013年(27) | 25 | .254(59打数15安打) | 8 | 2 | 2 | 2 | 19 | 2100万 |
レギュラー格へ – ( 2014 – 2016 )
上本選手が飛躍的に1軍で活躍するようになったのは結婚した直後の2014年のシーズン。
阪神の選手会長にも就任し、故障した西岡剛選手に代わって1番・セカンドで起用。
この年初めて規定打席にも到達しました。
3割6分8厘という高い出塁率で1番バッターの役目を果たしました。
2015年にはプレー中の骨折というアクシデントもありながら108試合に出場。
翌2016年には打撃の不調やシーズン中に腰痛を発症したこともあり、わずか45試合の出場にとどまりました。
近年は故障続きで出場試合数の減少気味ですが、チームリーダーとして欠かせない存在です。
年度別打撃成績 -(2014 – 2016)
年度 | 試合数 | 打率 | 打点 | 本塁打 | 盗塁 | 犠打 | 三振 | 年俸 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2014年(28) | 131 | .276(515打数142安打) | 38 | 7 | 20 | 7 | 97 | 1850万 |
2015年(29) | 108 | .253(375打数95安打) | 31 | 4 | 19 | 29 | 69 | 4000万 |
2016年(30) | 45 | .257(101打数26安打) | 8 | 2 | 3 | 0 | 14 | 3600万 |
2017年
故障から復帰して、2017年シーズンは再びセカンドのポジションに上本選手が戻ってきました。
ほとんどの試合で2番セカンドで出場。
シーズン前半は3割前後の打率をマークしていました。
打線ではつなぎ役に徹し、チームのチャンスメーカーとなっています。
月別打撃成績 -(2017)
月 | 試合数 | 打率 | 打点 | 本塁打 | 盗塁 | 犠打 | 三振 | 四球 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
3月 | 1 | .250(4打数1安打) | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 |
4月 | 23 | .314(86打数27安打) | 7 | 1 | 3 | 0 | 10 | 13 |
5月 | 18 | .250(52打数13安打) | 4 | 2 | 3 | 3 | 8 | 5 |
6月 | 20 | .286(63打数18安打) | 3 | 0 | 2 | 5 | 13 | 10 |
7月 | 20 | .253(75打数19安打) | 11 | 2 | 3 | 5 | 11 | 3 |
8月 | 19 | .148(61打数9安打) | 6 | 1 | 3 | 8 | 15 | 6 |
9月 | 22 | .435(62打数27安打) | 6 | 2 | 2 | 2 | 12 | 10 |
10月 | 2 | .333(6打数2安打) | 1 | 1 | 0 | 0 | 1 | 2 |
打線の組み換えが多い阪神にあって、ほぼポジションと打順が確立されている選手の一人と言えるでしょう。
これからも2番セカンドとして起用され、打線ではつなぎ役、守りの要としての役割を担うことになります。
年度別打撃成績 -(2017)
年度 | 試合数 | 打率 | 打点 | 本塁打 | 盗塁 | 犠打 | 三振 | 年俸 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2017年(31) | 125 | .284(409打数116安打) | 38 | 9 | 16 | 23 | 71 | 3300万 |
通算:7年 | 591 | .268(1779打数476安打) | 145 | 28 | 83 | 70 | 344 | – |
まとめ
2017年レギュラーシーズンを2位で終えた阪神。
その阪神打線の上位の軸となっているのが上本選手です。
振り返ってみれば、結婚をきっかけに、1軍で結果を残せるようになり、レギュラーに定着しました。
結婚したことが良い発奮材料となっているのでしょう。
攻守に渡って安定した成績を残しています。
これまで故障に泣かされるシーズンが多かっただけに、来季も長期離脱することなく、安定した成績を残したいところでしょう。