躍進著しい横浜DeNAは、2017年レギュラーシーズンは、Aクラス入り。
そのチームの躍進の1つに安定した投手陣が挙げられます。
とりわけ、今永昇太投手が今や左のエースと呼んでも過言ではないくらいの活躍を見せています。
果たしてこれから真のエースとなれるでしょうか。
今永昇太の経歴・生い立ち
今年で歳と、まだまだ若い左腕の今永昇太投手は福岡県北九州市出身です。
今永 昇太(いまなが しょうた)- 横浜DeNAベイスターズ (2016 – )
生年月日 | 1993年9月1日(歳) |
出身地 | 福岡県北九州市 |
身長 | 177cm |
体重 | 80kg |
ポジション | 投手 |
投打 | 左投左打 |
プロ入り | 福岡県立北筑高等学校〜駒澤大学〜横浜2015年ドラフト1位 |
NPB通算:2年 | 登46(先発:46) 防2.95(19勝16敗)投283.1 振276 |
ご両親と兄、姉の5人家族ですが、お父さんもお母さんも教師という中で育ち、今ではお兄さんも教師になったそうです。
そんな教師一家で育った今永投手ですが、小学校のときにソフトボールを始め、中学からは軟式野球部に所属。
ベイ1位今永を育てたのはハーレー乗りの父と音楽教師の母 2015年11月14日
父・孝司さん(63)は5年前、大型二輪の免許を取った。飲み友達に誘われるがまま、58歳での教習所通い。それまで、車の普通免許で50㏄のスクーターに乗った経験はあったが、バイクに興味を持ったことさえなかった。それが、中型免許を飛び越えていきなり“最難関”を目指した。愛車は、米国が誇る大型バイクのハーレーダビッドソン。中古で300万円の大枚をはたいた、重量400キロを優に超えるブラックカラーの本格的なツーリングタイプだ。こう書くと、「コワモテの自営業者」というイメージを膨らませてしまうが、実は孝司さんの職業は教員だというから面白い。元・北九州市の福岡県立八幡南高から国立の広島大学に進学。卒業後に公立中学の保健体育の教師になった。45歳で校長になると、定年までの15年間、北九州市内で転勤を繰り返しながら、生徒と奮闘した。母の京子さん(57)も実は中学校の先生だ。大分県内の芸術大学で声楽を学び、今も教壇に立つ現役の音楽教師である。育ったのは北九州市内に立つ一軒家。小学校の教諭になった長男(27)、熊本県内の三菱電機系の企業に勤める長女(24)はともに独立し、98年に建てたという4LDKの自宅に夫婦と2匹の柴犬と暮らしている。
北筑高校 時代 福岡県 – ( 2009- 2012 )
卒業後は地元の北筑高校という、高校球界では無名ともいえますが、高校時代は進学校です。
そのため、練習時間が限られてました。
頭脳的なピッチングで2年からはエースを奪取。
3年夏の地方予選ではチームを17年ぶりの北部大会突破の活躍。
甲子園の出場こそはならなかったものの、三振の取れる左腕として一躍注目を集める存在となりました。
無名高校で注目の左腕として躍動した今永昇太 2017/7/26
今永昇太は福岡県北九州市生まれで、小学校時代にソフトボールを始め、中学生では軟式野球部に所属。中学時代には、目立った成績を残せず、九州の野球強豪校からのスカウトはなく、地元の県立北筑高校に進学した。 2年時からエースとして活躍したが、3年春の初戦で14奪三振と躍動したのをきっかけに、北九州市長杯で1回戦から3連続の完封勝利を記録し、特に3回戦で延長12回15三振の力投を見せ、「今永昇太」の名が一躍注目された。
また夏の選手権大会の予選では、4試合34回を投げ抜き、32三振2失点に抑えてチームを17年ぶりの北部大会突破に大きく貢献した。 その後福岡県大会でも好投し、敗れた4回戦でも9安打2失点で完投し、最速144㌔を出す力投を演じている。三振の取れる左腕として複数のプロ球団から注目されたが、志望届を提出せず駒澤大学への進学を選んだ。
第93回夏・福岡大会 予選 – ( 2011 )
回戦 | 対戦校 | 勝敗 | |
一回戦 | 北九州高専 | ○ | 6-0 |
二回戦 | 戸畑 | ○ | 2-1 |
三回戦 | 北九州市立 | ○ | 6-0 |
準々決勝 | 小倉 | ● | 1-2 |
駒澤大学 時代 – ( 2012- 2016 )
卒業後は駒澤大学に進学。
1年目から登板を重ね、2年の春にはエースの座に。
リーグ戦では6勝をマークし、最優秀投手とベストナインのタイトルも獲得しました。
2年秋には一時不振に陥りますが、3年の春は4勝を挙げ、防御率でトップの成績を残し、秋には7勝をマーク。
2度目の最優秀投手とベストナイン、さらにはMVPも受賞しました。
4年になると、肩を痛め、試合からは遠ざかりました。
秋に復帰は果たしたものの、勝利に繋がるピッチングをすることはできず。
しかし、球速は147キロまで伸びました。
そもそも、コントロールのある技巧的なピッチングで注目されており、その能力をプロからも高く評価されていました。
大学投手成績 – ( 2012-2015 )
年度 | 登板 | 勝敗 | 防御率 | 投球回 | 安打 | 三振 | 四死球 | 自責点 |
12春〜15秋 | 46 | 18勝16敗 | 2.03 | 305.1 | 222 | 281 | 88 | 69 |
ドラフト会議 – ( 2015 )
多くのプロ球団から注目される中、2015年のドラフト1位で横浜DeNAが指名。
背番号21、契約金1億円、年俸1,500万円の条件で入団に至りました。
ドラフト指名選手 – ( 横浜DeNAベイスターズ )
2017年2年目の今永投手。
今のところを彼女がいるという情報はありません。
しかし2年目にして左のエースとしての働きを見せ、またかわいい顔立ちも評判なので、彼女はいるという情報が出るのもそう遠くはないかもしれません。
今永昇太のプロ入り後は? 今永昇太 語録
ルーキーイヤー– ( 2016 )
今永昇太投手はルーキーイヤーから1軍の先発ローテーションに入りました。
開幕直後は好投してもなかなかプロ初勝利がつかない苦しい状況が続きましたが、1か月経ってようやく初勝利。
そこから勢いづいたようにあれよあれよと5連勝。
1度調整のために1軍登録抹消された時期もありましたが、シーズンが終わってみれば積み上げた勝利は8。
防御率も2.93と、ルーキーとは思えないような抜群の安定感で、チームの史上初のCS進出にも大きく貢献したのです。
年度別投手成績 – ( 2016 )
2015年 (22歳) 横浜ドラフト1位 契約金1億円
年度 | 登板 | 防御率 | 勝敗 | 投球回 | 三振 | 年俸 |
2016年(23) | 22(先発22) | 2.93 | 8勝9敗 | 135.1 | 136 | 1500万 |
ピッチングスタイル
最速148キロのストレートとスライダー、カーブといった変化球をコントロール良く決め、緩急をつけたピッチングが持ち味です。
大学時代はスタミナ面に課題がありました。
そのためルーキーイヤーはラミレス監督が球数を制限しながら先発起用を続け、先発投手として育てていったというエピソードもあります。
今永語録集
今永投手のエピソードといえば、彼自身が残した数多くの名言もその一つです。
プロ初勝利をあげた昨年5月6日の広島戦では「今日は広島ではなく過去の自分に勝った」と発言。
好投しても初勝利が遠かった中で、これまで以上に粘り強く投げたことを今永投手らしく表現したのでしょう。
また打線の援護がなく勝ち星が遠ざかっていても、「援護がないという言い訳は防御率0点台の投手だけが言える」と、自分に厳しい姿勢を表現しています。
このようなストイックさが今の今永投手を築いているのでしょう。
今永昇太 語録 ○勝利投手 ●敗戦投手 △勝ち負け付かず
2017/04/19 「自分の中ではそんなに評価できない。意味のない四球を4つも出してしまった。そういうところを突き詰めていかないと連続して勝つことはできない」(9回無失点〇プロ初完投初完封勝利)
2017/04/12 「勝ちを意識し冷静になれなかった」(5回8失点●)
2017/04/04 7回途中に足を攣り緊急降板、コメントなし
2016/10/15 「(CSファイナル登板後)今日の試合をプロ野球人生が終わるまで忘れず成長していきたい」(1回6失点●)
10/09 「(CS登板後)四球でも二塁打でも良かったかもしれない。本塁打だけが不正解。本塁打を回避するという考え方が出来ていなかった。僕が一皮剥けるのか剥けないのか、ずっとこのレベルでいるのか、次のレベルになれるのか、というところがこの本塁打なのかな」(7回1失点△)
9/19 「(CS出場をかけた試合で)今までの試合と全然違う。チームが勝てばいいと思って投げました」(6回1失点○)
9/13 「最悪のコンディションの中、雨と勝負しないように粘れた。CSに行くことが恩返し」(7回2失点○)
9/13 「プレッシャーはかかるが、期待を楽しみに変えて投げたい」(大一番のヤクルト戦を前に)
9/04 「これからもこういうピッチングをして、良い形で後ろに繋げていきたい」(7回無失点△)
9/03 「ルーキーだけど、責任から逃げないように自分にプレッシャーを与えたい」(阪神戦前日のコメント)
9/01 「去年の反省を生かし、インプットしてきたものをしっかりとアウトプットしていきたい」(23歳誕生日のコメント)
8/28 「雨だから負けていい、なんていうのはレベルが低い。幼稚な考え方。そこをどうするか考えることでランクが上がる」(6回2失点△)
8/21 「拮抗したゲーム内容なら勝機はあると思った。後悔のない投球を心がけても、その1球で後悔してしまう」(7回1失点●)
8/14 「ルーキーにしては頑張ったね、ではいけない」(8回3失点●)
8/7 「人生を変える試合と位置づけて臨んでいた。前半戦の5勝とは2倍以上喜びが違う」(7回1失点〇)
7/31 「先制していただいたのに四回に逆転を許してしまった、あの場面は1点で抑えなくてはいけなかった」(5回2失点●)
7/24 「納得のいくボールをいくら投げてもコース、高さを両方間違えてしまっては打たれてしまうことが分かった」(5回7失点●)
6/18 「これで終わってしまうようなら、それまでの投手。ここから今永がどう変わっていくのか」(4回4失点●)
6/11 「今日は死に物狂いで勝つと思っていたけど、一番緊張したし不安もあった。チームの援護が勇気になった」(6回無失点〇)
6/4 「(試合前のコメント)「優勝目指してやっている。シーズンが終わったときみんなが笑いあえるように頑張りたい」(3回5失点●)
5/28 「須田さんに感謝」(6回2失点○)
5/21 「今日は野手の皆さんに助けられた、次は僕が野手を助ける投球がしたい」(7回1失点○)
5/14 「ホーム開幕戦で不甲斐ないピッチングをしたので、初勝利よりも嬉しいです。とにかく結果で応えようと」(6回1失点○)
5/6 プロ初勝利 「こんなに勝つことが大変なんだなと思った。今日は広島に勝ったというより、過去の自分に勝つことができた」(7回無失点○)
5/6 「勝つか負けるかを運と言っているようではその先の成長はない」(広島戦前日のコメント)
4/29 「相手の投手陣もベイスターズの中継ぎ陣も粘った。僕だけが粘れなかった」(6回途中14奪三振2失点●)
4/29 「三振を取れる投手ではなく、勝てる投手がいい投手。力のない人間は練習するしかない」
4/22 「まだ菅野さんの相手にはならないけど、頭の片隅に置いてもらえるような存在になりたい」(7回1失点△)
4/14 「『援護点がない』というのは防御率0点台の投手が言うこと。僕の力不足です」(5回途中3失自責2)
4/5 「「勝つということがこんなにも難しいのかと感じる。でもエースと呼ばれるには1-0の試合を投げ勝たないと。負けた投手の名前は残らない」(7回1失点●)
3/29 デビュー戦 「5回の本塁打は打たれちゃいけない。試合を決めてしまったのかなと思います。3点差と4点差は違う」(7回4失点自責3●)
エース格に成長出来るか
2017レギュラーシーズンも先発ローテーションの一角として活躍した今永投手。
昨年の勝ち星を超え、更なる成長ぶりが感じられます。
とりわけ、アマチュア時代には課題となっていたスタミナ面はルーキーイヤーに、ラミレス監督に大切に起用されたことがプラスに働きました。
4月19日の広島戦では初回にヒットを1本許しただけのプロ初完投を完封勝利。
連覇を果たしたチャンピオンチームを相手に完封したのです。
すでに完投、完封を複数回達成しており、今や完投能力のあるピッチャーへと、わずか2年目にして大きく変貌を遂げました。
ラミレス監督からの評価も非常に高く、今や左のエースとしてその信頼感も高まっています。
年度別投手成績 – (2017)
年度 | 登板 | 防御率 | 勝敗 | 投球回 | 三振 | 年俸 |
2017年(24) | 24(先発24) | 2.98 | 11勝7敗 | 148.0 | 140 | 4000万 |
通算2年 | 46(先発46) | 2.95 | 19勝16敗 | 283.1 | 276 | – |
まとめ
1年目から安定したピッチングを見せた今永昇太投手が2017年、さらなる進化を見せました。
2年目にして自身初の2桁勝利。
今や左のエースとも言える存在となってきました。
その左腕でチームを悲願のVに導く日もけして遠くはないかもしれません。