現在のプロ野球界は三拍子揃った捕手が不在と言う課題と直面しています。
侍ジャパンのメンバーを選出するに当たっても捕手の選出には苦慮しているようです。
そんな中、埼玉西武の若き主砲・森友哉選手を正捕手候補として選出しようと言う動きもあります。
果たして、捕手として課題が多いとされる森選手を正捕手で起用するのでしょうか。
新人時代から今季まで活躍は?
森 友哉(もり ともや)-埼玉西武ライオンズ (2014 – )
生年月日 | 1995年8月8日(21歳) |
出身地 | 大阪府堺市南区 |
身長 | 170cm |
体重 | 80kg |
ポジション | 捕手・右翼手 |
投打 | 右投左打 |
プロ入り | 大阪桐蔭〜2013年 ドラフト1位 |
高校通算41本塁打を放ったパワーと「打てる捕手」として注目された森選手。
高卒ルーキー時代の2014年、開幕こそ2軍スタートでしたが、その打棒は2軍の舞台でいきなり発揮され、3割4部以上の打率をマークしたことを受けて1年目から1軍昇格を果たしました。
7月30日のオリックス戦でプロ初出場を果たし、その後の初打席でいきなりプロ初安打を放つと、翌日には代打でヒットを放ちました。
高卒ルーキーがいきなりプロ初打席から2打席連続安打を放ったのは実に29年ぶりの事。
しかも8月14日のオリックス戦でプロ初本塁打を放つと、そこから3試合連続本塁打をマークしました。
高卒新人では実に46年ぶりの快挙となったのです。
2年目には打率.287、17本塁打をマークし、強力な埼玉西武打線の一角に入り込むと、3年目は107試合の出場にとどまるも、10本塁打を放ちました。
年度別打撃成績
2013年 (17歳) ドラフト1位 契約金1億円
年度 | 試合数 | 打率 | 打点 | 本塁打 | 盗塁 | 年俸 |
---|---|---|---|---|---|---|
2014年(18) | 41 | .275 | 15 | 6 | 0 | 1300万 |
2015年(19) | 138 | .287 | 68 | 17 | 0 | 1900万 |
2016年(20) | 107 | .292 | 46 | 10 | 1 | 4000万 |
プロ通算:3年 | 286 | .288 | 129 | 33 | 1 |
そんな打力の反面で捕手としてはリード、キャッチング、スローイングとすべてにおいて課題ばかり。
投手との呼吸が合わない場面もしばしば…。
森選手自身は「打てる捕手」を目指していましたが炭谷銀仁朗選手という正捕手の存在が大きい中で、森選手の起用は外野や指名打者に限られ捕手として烙印を押されたこともありました。
炭谷 銀仁朗(すみたに ぎんじろう)
生年月日 | 1987年7月19日(29歳) |
出身地 | 京都府京都市左京区 |
身長 | 180cm |
体重 | 93kg |
ポジション | 捕手 |
投打 | 右投右打 |
プロ入り | 2005年 高校生ドラフト1巡目 |
今季成績 | 試117 率.251 本1 点22 盗0 OPS.520 |
しかし、今シーズンの終盤には若い投手限定でマスクをかぶる試合も増えてきました。
それは次世代を見据え若い捕手を育てていこうと言う動きがチームの中にあったからとも言われています。
捕手は一朝一夕では育つものではなく、ある程度の我慢も必要ということなのでしょう。
じっくり捕手として育てていく方針の下、森選手は自身が目指す「打てる捕手」になるために、最後のチャンスを得たともいえるでしょう。
埼玉西武は辻発彦新監督を迎え、果たしてこの方針のままで行くのかは不透明な中で、守備で馴らした監督の前で捕手としてアピールできるのか!?
そこに「打てる捕手」という目標達成へのカギがあります。
辻 発彦(つじ はつひこ)
生年月日 | 1958年10月24日(57歳) |
出身地 | 佐賀県小城市 |
身長 | 182cm |
体重 | 81kg |
ポジション | 二塁手 |
投打 | 右投左打 |
プロ入り | 日本通運〜1983年 ドラフト2位 |
やんちゃ時代の経歴は?
森友哉選手は1995年8月8日、大阪府堺市に生まれました。
幼稚園の年長時代に野球を始め、小学校6年の時にはオリックスジュニアの捕手として12球団ジュニアトーナメントにも出場しました。
中学時代には地元の「堺ビッグボーイズ」に所属し、3年の春には全国大会で準優勝を果たしたこともありました。
その一方で中学時代は暴走族に入っていたと言う過去も。
当時の写真がネット上に流出し森選手自身はその過去を消したいと言う思いもあるんだとか。
当時はかなりやんちゃで、特攻服を着て県外にも抗争に出かけていたと言うウワサも…。
高校は名門の大阪桐蔭高校。
今や阪神のエースとなった1年先輩の藤浪晋太郎投手とのバッテリーで2年生の時には史上7校目となる春夏連覇も達成しました。
高校の3年間で甲子園球場で放った本塁打は5本、通算打率は.473をマーク。
第84回選抜高校野球大会(2012年)森選手2年生時の大阪桐蔭試合結果
回戦 | 対戦校 | 勝敗 | |
一回戦 | 花巻東(岩手県) | ○ | 9-2 |
二回戦 | 九州学院(熊本県) | ○ | 5-3 |
準々決勝 | 浦和学院(埼玉県) | ○ | 3-2 |
準決勝 | 健大高崎(群馬県) | ○ | 3-1 |
決勝 | 光星学院(青森県) | ○ | 7-3 |
第94回全国高校野球選手権大会(2012年)森選手2年生時の大阪桐蔭試合結果
回戦 | 対戦校 | 勝敗 | |
二回戦 | 木更津総合(千葉県) | ○ | 8-2 |
三回戦 | 済々黌(熊本県) | ○ | 6-2 |
準々決勝 | 天理(奈良県) | ○ | 8-1 |
準決勝 | 明徳義塾(高知県) | ○ | 4-0 |
決勝 | 光星学院(青森県) | ○ | 3-0 |
第85回記念選抜高校野球大会(2013年)森選手3年生時の大阪桐蔭試合結果
回戦 | 対戦校 | 勝敗 | |
二回戦 | 遠軽(北海道) | ○ | 11-1 |
三回戦 | 県岐阜商(岐阜県) | ● | 4-5 |
第87回全国高校野球選手権大会(2013年)森選手3年生時の大阪桐蔭試合結果
回戦 | 対戦校 | 勝敗 | |
一回戦 | 日本文理(新潟県) | ○ | 10-2 |
二回戦 | 日川(山梨県) | ○ | (延長10回)4-3 |
三回戦 | 明徳義塾(高知県) | ● | 1-5 |
主な高校生通算本塁打
名前 | 経歴 | 通算本塁打 | |||
中田 翔 | 大阪桐蔭-日本ハム | 87本(甲-4) | |||
中村 剛也 | 大阪桐蔭-西武 | 83本 | |||
岡本 和真 | 智弁学園-巨人 | 73本(甲-3) | |||
平田 良介 | 大阪桐蔭-中日 | 70本(甲-5) | |||
筒香 嘉智 | 横浜高-横浜 | 69本(甲-3) | |||
大田 泰示 | 東海大相模-巨人 | 65本 | |||
清原 和博 | PL学園-西武他 | 64本(甲-13) | |||
松田 宣浩 | 亜細亜大-ソフトバンク | 61本 | |||
松井 秀喜 | 星稜-巨人他 | 60本(甲-4) | |||
森 友哉 | 大阪桐蔭-西武 | 41本(甲-5) |
その打力と捕手センスがプロからも注目され、2013年のドラフト会議で埼玉西武が1位指名して入団に至りました。
2013年 ドラフト
1位 | 森 友哉 | 捕手 | 大阪桐蔭 |
2位 | 山川 穂高 | 内野手 | 富士大学 |
3位 | 豊田 拓矢 | 投手 | TDK |
4位 | 金子 一輝 | 内野手 | 日大藤沢高 |
5位 | 山口 嵩之 | 投手 | トヨタ自動車東日本 |
6位 | 岡田 雅利 | 捕手 | 大阪ガス |
7位 | 福倉 健太郎 | 投手 | 第一工業大学 |
ドラフト指名を受けた直後の11月には、JR新今宮駅で目の不自由な70代の男性がホームから転落したところを、チームメイトともに助け、感謝状を贈られたというエピソードも。
西武ドラ1森お手柄!ホーム転落男性救助
西武のドラフト1位、大阪桐蔭・森友哉捕手(18)が決死の人命救助をしていたことが8日、分かった。11月、JR新今宮駅(大阪市浪速区)で目の不自由な男性が、誤ってホームから線路に転落。森は通学途中に居合わせ、チームメートの久米健夫捕手(3年)と2人で線路から男性をホームに押し上げた。お手柄の2人にはきょう9日、感謝状が贈られる。
森選手はやんちゃな時期もありましたが、度胸もあり優しさと強さを併せ持った選手なのです。
彼女のうわさは?
今季で3年目のシーズンを終えた森友哉選手。
彼女がいるのかどうかは気になるところですが、今のところ特定の彼女がいると言う情報はありません。
今は「打てる捕手」になるために一生懸命ということなのでしょう。
ただ、支えとなる彼女が出来れば、きっとさらに大きく成長できるであろう、そんな強さを秘めているのは間違いありません。
まとめ
「打てる捕手」という触れ込みで入団した森選手ですが、捕手としては今のところ壁に当たっています。
「打てる捕手」はすぐになれるものではなく数多くの壁を乗り越えたその先にあるでしょう。
しかし「打てる捕手」になれば、これほどチームにとって重宝するものはありませんし、侍ジャパンの主力メンバーとしても期待されることでしょう。
すぐ侍ジャパンの正捕手にということはないでしょうが、その前に「打てる捕手」になれるか、チームがくれたチャンスをまずは活かすことが先決となりそうです。
代表的な強打の捕手
名前 | 通算試合数 | 通算打率 | 通算打点 | 通算本塁打 | 実働年数 | 引退した年齢 |
野村克也 | 3017 | .277 | 1988 | 657 | 26年 | 45歳 |
森祇晶 | 1844 | .236 | 582 | 81 | 20年 | 37歳 |
田淵幸一 | 1739 | .260 | 1135 | 474 | 16年 | 38歳 |
古田敦也 | 2008 | .294 | 1009 | 217 | 18年 | 42歳 |
伊東勤 | 2379 | 247 | 811 | 156 | 22年 | 41歳 |
梨田昌孝 | 1323 | .254 | 439 | 113 | 17年 | 35歳 |
山倉 和博 | 1262 | .231 | 426 | 113 | 13年 | 35歳 |
城島健司 | (日米)1785 | (日米).289 | (日米)1006 | (日米)292 | (日米)18年 | 36歳 |
阿部慎之助 | 1963 | .286 | 1136 | 373 | 16年 | —- |