2年連続で優勝を逃している巨人は、毎年貧打に苦しんでいます。
今季も世代交代が上手くいかず打撃不振が続いている巨人。
阿部捕手の後継者として期待の小林誠司選手が正捕手の座を獲得する寸前まできています。
今回はそんな小林誠司選手についてご紹介させていただきますね!
小林誠司の経歴・生い立ち
小林選手は大阪府堺市の出身で、今年で歳になります。
小林 誠司(こばやし せいじ)- 読売ジャイアンツ (2014 – )
生年月日 | 1989年6月7日(歳) |
出身地 | 大阪府堺市 |
身長 | 178cm |
体重 | 81kg |
ポジション | 捕手 |
投打 | 右投右打 |
プロ入り | 広陵高〜同志社大学〜日本生命〜巨人2013年 ドラフト1位 |
NPB通算:3年 | 試262 率.218(685打149安打)本8 点62 盗4 |
両親が水泳をしていた関係で、幼少時から水泳を始めています。
小学2年の頃からソフトボールを始め、中学時代には泉北ボーイズでプレーしていました。
その後、広島県の強豪・広陵高校に入学。
広陵高校時代 – ( 2005- 2008 )
入学時は、まだ捕手ではなく投手兼遊撃手でした。
当時の広陵高校監督の勧めで捕手に転向、2年の秋からは正捕手の座を獲得します。
3年夏の広島県大会決勝では延長11回表に決勝点となる本塁打を放ち、チームを甲子園に導く活躍を見せてくれました!
この時の広陵投手は、今季広島カープで活躍している野村祐輔投手になります。
夏の甲子園では決勝戦まで進み対戦校・佐賀北戦8回裏に痛恨の逆転満塁被弾で敗戦。
甲子園大会では惜しくも優勝はなりませんでしたが、それでもチームは準優勝を飾る確かな足跡を残しています。
第89回選手権大会決勝 3年生時・夏 – ( 2007 )
高校名 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
● 広陵 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 4 |
○ 佐賀北 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 5 | x | 5 |
第79回選抜大会 3年生時・春 – ( 2007 )
回戦 | 対戦校 | 勝敗 | |
一回戦 | 成田(千葉県) | ○ | (延長12回)2-1 |
二回戦 | 北陽(大阪府) | ○ | 5-3 |
準々決勝 | 帝京(東京都) | ● | 1-7 |
第89回選手権大会 3年生時・夏 – ( 2007 )
回戦 | 対戦校 | 勝敗 | |
一回戦 | 駒大苫小牧(北海度) | ○ | 5-4 |
二回戦 | 東福岡(福岡県) | ○ | 14-2 |
三回戦 | 聖光学院(福島県) | ○ | 8-2 |
準々決勝 | 今治西(愛媛県) | ○ | 7-1 |
準決勝 | 常葉菊川(静岡県) | ○ | 4-3 |
決勝 | 佐賀北(佐賀県) | ● | 4-5 |
打撃面では、あまり期待されなかったようで主に9番打者。
甲子園での打率はで1割台に終わりましたが、夏は大会タイ記録の8犠打を決めています。
甲子園打撃成績
試合数 | 打数 | 安打 | 本塁打 | 打点 | 四死球 | 盗塁 | 打率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
3試合 07春 | 13 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | .154 |
6試合 07夏 | 14 | 3 | 0 | 2 | 3 | 0 | .214 |
通算9試合 | 27 | 5 | 0 | 2 | 3 | 0 | .185 |
高校卒業後は同志社大学に進学。
同志社大学時代 – ( 2008- 2012 )
1年春からリーグ戦に出場を果たし、2年には大学日本代表にも選ばれるなど着実にステップアップしていきます。
4年秋にMVP、3度ベストナインを受賞し同志社大学4連覇に大きく貢献。
大学成績 – ( 2008-2011 )
年度 | 試合 | 打率 | 安打 | 本塁打 | 打点 | 三振 | 盗塁 | 長打率 |
08春〜11秋 | 81 | .298 | 255/76 | 2 | 50 | – | 6 | .384 |
※ 11秋:MVP 09秋10秋11秋:ベストナイン
1位指名ならプロ入りとしプロ志望届を提出。
しかし、大学時にはドラフトでの指名は無く、社会人の日本生命に入社します。
日本生命時代 – ( 2012- 2014 )
社会人野球でも1年目から活躍を続け、2013年にはベストナインにも選ばれるなど社会人ナンバーワン捕手として注目を集めます。
日本生命成績 – ( 2012-2013 )
年度 | 試合 | 打率 | 安打 | 本塁打 | 打点 | 三振 | 四球 | 出塁率 |
12-13 | 9 | .333 | 27/9 | 0 | 8 | 2 | 2 | .379 |
ドラフト会議 – ( 2013 )
2013年のドラフトで巨人外れ一位(石川歩投手)として指名されて入団しました!
この時、今季活躍の左腕・田口麗斗投手もドラフト3位で同期入団しています。
▲ 巨人ドラフト1位、契約金1億円、年俸1500万、背番号22。
ドラフト指名選手 – ( 読売ジャイアンツ )
捕手ということでその性格も気になるところです。
性格は強気な面も度々覗かせていますが、基本的には真面目な性格のようです。
リード面を含む守備力を高く評価されてのドラフト指名でしたから、適当な性格だとは思えませんね。
学生時代の先輩・後輩・同い年の選手は?
広陵高校の先輩・後輩
広陵高校出身の先輩は、阪神監督・金本知憲、元巨人の二岡智宏さん。
現役では、阪神・福原忍投手・同じく阪神・新井良太選手・巨人西村健太朗投手、1コ先輩に日ハムの吉川光夫投手らがいます。
広陵高・同級生は現広島カープの野村祐輔投手、同じく広島カープ・土生翔平選手がいます。
広陵高・後輩は、3学年下に有原航平投手(日ハム)、4学年下に同じく日ハムの2015ドラフト1位上原健太投手がいます。
同い年の選手
菅野智之(東海大学-巨人)
中田翔(大阪桐蔭高-日本ハム)
丸佳浩(千葉経済大附高-広島)
中村晃(帝京高-ソフトバンク)
佐藤由規(仙台育英高-ヤクルト)
唐川侑己(成田高-千葉ロッテ)
岡島豪郎(関東学園大附属高-白鴎大-楽天) 他
小林誠司捕手は、当時“高校ビッグ3”と言われた佐藤由規、中田翔、唐川侑己の世代になりますね。
今季の小林誠司選手のしくじりエピソード
小林誠司選手には今季「しくじり」と言ってもいい失敗談あります。
有名なところでは「ボーンヘッド事件」からの「公開説教」、「クロワッサン事件」などですね。
ボーンヘッド事件・公開説教
今年2016年9月2日に行われた対中日戦の出来事。
この時、初回から一死満塁のピンチを迎えていたのですが、その後に中日・平田選手がヒットを放って先制点を失うという事がありました。
問題はこの後で2点目を阻止するべく外野からホームに絶好球が返球。
明らかにタッチアウトのタイミングで何故か本塁に走って来ていた走者を完全無視し、打者走者の中日・平田選手の方に送球したというものです。
これに対して首脳陣は大激怒!
各コーチが取り囲んで説教をしていたところが映し出されました。
これが公開説教に繋がりました。
ミスに対して怒られるのは当たり前の事ですが、この件は明らかに小林選手に非がありました。
他の選手の手前もあり、公開説教という形になってしまったのだろうと推測されます。
それ以上に首脳陣が相当頭に来ていたというのが実際のところです。
クロワッサン事件
コーチがある事で説教をしていた時にクロワッサンを食べていた選手がいたと話題になったのが発端だったのです。
この選手というのが実は小林選手だという内容でした。
他ならぬチームメイトの阿部選手が発言していたことから、まず事実であることは疑いようもありません。
阿部が暴露した「小林クロワッサン事件」とは 2016.03.29
攻守に活躍する小林の存在は確かに頼もしいが、長いペナントレースを戦う上で、阿部の力は欠かせないはずだ。そもそも、阿部は昨季「打撃に専念する」との理由で一塁手に転向したものの、チーム事情で再びマスクをかぶることになり、今季は捕手に再転向することになった。
ただ、キャッチャー復帰を決めてからの阿部は、ある意味でライバルとなった小林に“口撃”するなど、空回りしている感が否めません。今年のキャンプ中には、小林に対しての『あいつは何も聞きに来ない』という発言が報じられ、昨年には“クロワッサン事件”もありました。これは、阿部が『小林は、コーチに説教されている時にクロワッサンを食べていた』と暴露したというものです。
いずれも、後輩への“愛のムチ”ととらえれば微笑ましいのですが、今シーズンの成績には自らの進退がかかっているだけに、『必死に小林の評価を下げようとしているのでは』という、うがった見方すら浮上しています」
阿部選手の様にスパルタでやってきた選手との違いが浮き彫りにもなりましたね。
こうしたしくじりエピソードは小林選手に限らずに他チーム・同年代選手にも見られる事でしょう。
しかし捕手は投手からの信頼を一手に引き受けなくてはならない立場でもあります。
もう少し、周囲に対する配慮が必要ですね。
ボーンヘッド事件や公開説教についても同様の事が言えますが、正捕手として活躍していくために必要なのはこうしたしくじりを無くしていく事なのかもしれません。
捕手として肩が強いことや送球の正確さなどは評価できる点なのですが、もう少し打てるようにならないと正捕手確保は厳しいですね。
巨人・歴代正捕手との差は?
年度別打撃成績
2013年 (24歳) ドラフト1位 契約金1億円
年度 | 試合数 | 打率 | 打点 | 本塁打 | 盗塁 | 年俸 |
2014年(25) | 63 | .255(110打数28安打) | 14 | 2 | 0 | 1500万 |
2015年(26) | 70 | .226(177打数40安打) | 13 | 2 | 2 | 2500万 |
2016年(27) | 129 | .204(398打数81安打) | 35 | 4 | 2 | 2600万 |
プロ通算:3年 | 262 | .218(685打数149安打) | 62 | 8 | 4 | 5000万 |
2016年シーズンは、規定打席に達しているセ・リーグ打率順位でダントツの最下位を走っています。
やはり1番のキーポイントは、打撃面向上必須になりますね。
そこで巨人歴代正捕手は、どのようなタイプの選手だったのか調べてみました。
代表的なのは山倉和博選手、村田真一選手、阿部慎之助選手の3人が上げられます。
山倉 和博(やまくら かずひろ)- 現役:読売ジャイアンツ (1978 – 1990)
生年月日 | 1955年9月2日(歳) |
出身地 | 愛知県大府市 |
身長 | 178cm |
体重 | 80kg |
ポジション | 捕手 |
投打 | 右投右打 |
プロ入り | 早稲田大〜巨人1977年 ドラフト1位 |
キャリアハイ
年度 | 試合数 | 打率 | 打点 | 本塁打 | 盗塁 | 安打 |
1987年(32) | 128 | .273 | 66 | 22 | 3 | 108 |
意外性のあるバッティングと投手主体のリードが持ち味だった山倉和博さん。
現役時代の山倉捕手は、守備面は高い評価を受け、打撃面でも長打力がありました。
巨人・捕手としては史上初のMVPを獲得しています。
通算1262試合出場。
村田 真一(むらた しんいち)- 現役:読売ジャイアンツ (1982 – 2001)
生年月日 | 1963年12月5日(歳) |
出身地 | 兵庫県神戸市 |
身長 | 182cm |
体重 | 90kg |
ポジション | 捕手 |
投打 | 右投右打 |
プロ入り | 滝川高〜巨人1981年 ドラフト5位 |
キャリアハイ
年度 | 試合数 | 打率 | 打点 | 本塁打 | 盗塁 | 安打 |
1991年(32) | 111 | .247 | 42 | 17 | 1 | 79 |
2015年は巨人総合コーチ、2016年からは、巨人ヘッドコーチを務める村田真一コーチ。
現役時代は、正捕手として1990年代5度の優勝を経験。
絶大な信頼と安定感のあるリード、時折見せるパンチ力のある打撃が特徴の選手でした。
捕手としての出場試合数1087は球団歴代4位の記録。
阿部 慎之助(あべ しんのすけ)- 現役:読売ジャイアンツ (2001 – )
生年月日 | 1979年3月20日(歳) |
出身地 | 東京都小平市 |
身長 | 180cm |
体重 | 97kg |
ポジション | 内野手 |
投打 | 右投左打 |
キャリアハイ
年度 | 試合数 | 打率 | 打点 | 本塁打 | 盗塁 | 安打 |
2012年(34) | 138 | .340 | 104 | 27 | 0 | 159 |
抜群の打撃と肩の強さ、強いリーダーシップをみせる阿部選手。
四番を努め、キャリアハイの2012年には、打撃3部門の首位打者・打点王の2冠に輝いています。
それぞれタイプは異る個性あるキャッチャーばかりです。
小林選手を歴代正捕手と比較してしまうとどうしても見劣りします。
3人の歴代捕手の共通点は、ピークが30代前半。
2016年は、まだ27歳と若い小林捕手には、成長できる時間が十分にあります。
目指してほしいタイプは、現在巨人ヘッドコーチでもある村田真一選手でしょうか。
打撃面はともかく絶大な信頼と安定感のあるリードは小林選手が目指す上で近いものがあると思います。
相川選手や加藤健選手など、同チームの経験豊富な捕手が虎視眈々と正捕手の座を狙っています。
2016年の時点では、まだまだ正捕手の座は、安泰とは言えませんね。
小林誠司選手の彼女は?
小林選手の彼女はフジテレビのアナウンサー、宮澤智さんと言われていました。
一方で破局したとの噂も・・・
真偽は定かではないものの、理由として「野球に集中したい」という小林選手の側の要望だったと伝えられています。
プロ入り後、成績をまだ残せていない事もあり、案外真実なのかもしれません。
宮澤 智(みやざわ とも)- フジテレビアナウンサー (2012 – )
生年月日 | 1990年3月1日(歳) |
出身地 | 埼玉県所沢市 |
血液型 | O型 |
最終学歴 | 早稲田大学文化構想学部 |
職歴 | フジテレビジョンアナウンサー |
小林誠司の2017年
2017年は、待望の正捕手として活躍が期待されます。
WBCでは神がかり的な打撃とリードで、日本の準決勝進出に大きく貢献し、一気に巨人の正捕手として成長するのではないかと期待されました。
WBC打撃成績
年度 | 試合数 | 打率 | 打点 | 本塁打 | 盗塁 | 三振 |
2017年(28) | 7 | .450(20打数9安打) | 6 | 1 | 0 | 4 |
しかし、シーズンが始まってみると、打率が1割すら切る時期もあるほど・・・
打撃では大きな不調に陥りました。
月別打撃成績 -(2017.06.28まで)
月 | 試合数 | 打率 |
---|---|---|
3月 | 1 | .000(3打数0安打)本0 点0 振2 盗0 |
4月 | 24 | .159(69打数11安打)本0 点1 振20 盗1 |
5月 | 22 | .177(62打数11安打)本0 点6 振6 盗0 |
6月 | 19 | .222(45打数10安打)本0 点3 振4 盗0 |
それでも高橋監督が正捕手として起用しているのは、強肩であり、相手の盗塁のスタートすら切らせないほど、徹底的に走者をマークしているということにあるでしょう。
相手に余計なチャンスを作らせないことで、打率の低さをカバーしています。
まとめ
以上、小林誠司選手についてでした。
これまでは若手だったこともあり、しくじりも許されてきた立場ではあったのかもしれません。
正捕手候補として大きな期待を寄せられている現状を踏まえればいつまでもそれに甘えていることはできません。
実際、それができる力のある選手だからこそ厳しい目でも見られるのだと思います。
そういった逆境を跳ね返すぐらいの活躍を期待したいですね!