全国屈指の高校野球激戦区である埼玉県。
数多くの有力校がひしめいているにもかかわらず、3年連続で夏の甲子園出場を決めたのが花咲徳栄高校です。
2015年には準々決勝まで進出した実力校が、果たして今年はそれを上回る成績を残すことが出来るでしょうか。
今年の戦力や出場までの経緯から振り返ってみましょう。
夏の甲子園 結果 ( 2017年成績 )
回戦・対戦校 | |||
---|---|---|---|
一回戦 | 開星(島根) | ○ | 9-0 |
二回戦 | 日本航空石川(石川) | ○ | 9-3 |
三回戦 | 前橋育英(群馬) | ○ | 10-4 |
準々決勝 | 盛岡大付(岩手) | ○ | 10-1 |
準決勝 | 東海大菅生(西東京) | ○ | (延長11回)9-6 |
決勝 | 広陵(広島) | ○ | 14-4 |
花咲徳栄高校の実績は?
全国大会の戦績 -花咲徳栄高(埼玉県)3年連続5度目の出場
大会 | 出場回数 | 勝敗 | 優勝 | 準優勝 | ベスト4 |
春の選抜 | 4回 | 3勝4敗 | 0 | 0 | 0 |
夏の選手権 | 5回 | 11勝4敗 | 1 | 0 | 0 |
甲子園通算 | 9回 | 14勝8敗 | 1 | 0 | 0 |
埼玉予選の戦い ( 2017年 )
激戦区の埼玉県大会で2回戦から出場した花咲徳栄高校は初戦から打線が爆発。
2回戦の越谷総合高校戦では11点。
3回戦の大宮南高校戦では20点を挙げての圧勝で、順調にコマを進めます。
5回戦では浦和実業高校を相手に綱脇投手が1失点の完投勝利で、準々決勝に進出。
ふじみ野高戦 ( 準々決勝 )
準々決勝でもその勢いは衰えず、ふじみ野高校との試合では9得点でコールド勝ち。
準々決勝 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
○ 花咲徳栄 | 4 | 0 | 3 | 0 | 0 | 1 | 1 | 9 | ||
● ふじみ野 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 |
山村学園高戦 ( 準決勝 )
準決勝では山村学園高校を相手に7回に一挙9点を奪う猛攻で通算11点を奪い、またもコールドでの勝利となりました。
準々決勝 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
○ 花咲徳栄 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 9 | 11 | ||
● 山村学園 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
浦和学院戦 ( 決勝 )
迎えた決勝戦。
相手は夏・甲子園12回出場し、選抜・優勝経験もある県下屈指の強豪・浦和学院高校。
4回までは投手戦でしたが、5回に相手投手の乱れに乗じて押し出しの四死球連発で4点を奪い、そのリードを最後まで守り抜きました。
相手がくれた得点が多かったものの、最後まで強豪を相手に気後れすることなく強気の攻めで3年連続の甲子園への切符を手にしました。
準々決勝 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
○ 花咲徳栄 | 0 | 1 | 0 | 0 | 4 | 1 | 0 | 0 | 0 | 5 |
● 浦和学院 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 2 |
選手権埼玉県大会 ( 2017年成績:優勝 )
回戦・対戦校 | |||
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二回戦 | 越谷総合 | ○ | (5回コールド)11-1 |
三回戦 | 大宮南 | ○ | (5回コールド)20-1 |
四回戦 | 武蔵越生 | ○ | 8-2 |
五回戦 | 浦和実 | ○ | 5-1 |
準々決勝 | ふじみ野 | ○ | (7回コールド)9-1 |
準決勝 | 山村学園 | ○ | (7回コールド)11-1 |
決勝 | 浦和学院 | ○ | 5-2 |
花咲徳栄高校は強力打線が魅力で、埼玉県大会では7試合で実に69点を挙げました。
1試合平均にすれば、その得点は10点近くに及びます。
一方で投手陣も個性の異なる2枚看板が安定しており、全試合で2点以下に抑えました。
投打の歯車がしっかりとかみ合い、昨年以上にレベルアップさせた印象です。
昨年の夏は、甲子園3回戦で敗れましたが今年はそれ以上の成果が残せる可能性も十分にあるでしょう。
花咲徳栄高校の注目選手は?
野手での注目は西川愛也選手、野村佑希選手のクリーンアップ。
2年生の野村選手は、堂々とした体格から繰り出される長打力が魅力の4番バッター。
野村佑希(のむら ゆうき)2年 – 花咲徳栄:185cm85g 右右 外野手兼投手
西川選手は左右に広角に打ち分ける打撃センスに加え、準決勝では1発を放つ長打力を見せています。
その素質には日本プロ界だけなく、メジャーリーグも注目するドラフト有力候補です。
西川愛也(にしかわ まなや)3年 – 花咲徳栄:180cm84g 右左 外野手
また彼らの前を打つ花咲徳栄高校のリードオフマン・太刀岡蓮選手の機動力も注目です。
太刀岡蓮(たちおか れん)3年 – 花咲徳栄:169cm70g 左左 外野手
投手陣は、清水達也投手と綱脇慧投手のタイプの異なる二枚看板がいます。
最速149キロのストレートを誇る清水投手は決勝戦で3イニングのロングリリーフをパーフェクトに抑えました。
清水達也(しみず たつや)3年 – 花咲徳栄:178cm80kg 右右 投手
剛速球が自慢の清水投手に対して、綱脇投手は最速138キロの技巧派右腕。
スライダーやカーブなどの変化球をコントロール良く投げ込みます。
綱脇慧(つなわき すい)3年 – 花咲徳栄:180cm80kg 右右 投手
まとめ
投手、打者とも、バラエティあふれる戦力が揃っている今年の花咲徳栄高校。
特に打線は機動力、長打力ともに兼ね備えた破壊力ある強力打線。
暑い夏の甲子園でも勝つことができるだけの戦力を持っています。
岩井監督がいわく「甲子園は世界遺産に匹敵する」…
そんな甲子園で花咲徳栄高校は台風の目となるかもしれません。
花咲徳栄・岩井監督「甲子園は世界遺産に匹敵する」2017年08月06日
花咲徳栄(埼玉)岩井隆監督(47)が「甲子園は世界遺産に匹敵する」と話した。6日、甲子園で行われた開会式リハーサルをスタンドから見守った。初戦で対戦する開星(島根)山内監督とも対談。甲子園の印象を問われ「何回来ても素晴らしい。世界遺産に匹敵する景色。それくらい世界有数の場所だと思っています」と熱い思いを語っていた。